関西の雑誌史上、最も面白い中華特集ができてしまった。

関西の雑誌史上、最も面白い中華特集ができてしまった。

ピックアップTopics!

2023.02.22

文:「あまから手帖」編集部・松崎聖子 / 撮影:佐伯慎亮、鈴木誠一、鈴木泰介、渡部健五

3月号のあまから手帖は、ガチ中華から町中華まで旨くて楽しくてちょっと変な(?)店のオンパレード。これほどディープで振り切った中華料理特集は他にないと思います。その内容をちらっとご紹介。

目次

メディア初⁉中国化が止まらない島之内を掘りまくった 取材拒否の連発…。それでも諦めず、町中華 京都のシュッとした中華、韓式中華、神戸の老舗も

メディア初⁉中国化が止まらない島之内を掘りまくった

「鉄鍋炖」を知っていますか?中国東北地方の名物で、卓上に埋め込まれた大鍋で肉と野菜を煮込み、鍋の縁に張り付けたトウモロコシパンと一緒に食べる料理です。そんな鉄鍋炖の強烈なビジュアルからスタートする本特集。

盛興順の鉄鍋鈍「盛興順」の鉄鍋鈍、周りはパン(撮影:鈴木泰介)

メインとなる企画「なんちゅうか、ガチ中華」では、最近、中国化が止まらない大阪・島之内をご案内。まず日本語が通じません。メニューも理解できません。取材交渉に難航しつつ、時にはほぼゲリラ取材で撮影を敢行。

火鍋江湖の鍋「火鍋江湖」の鍋にはこんなに香辛料が。液体は全部油です(撮影:佐伯慎亮)

そうして誌面に収めることのできた「新疆ウイグル自治区の定食屋」「羊肉縛りの店」「西安の肉バーガー」「朝鮮との国境の料理」…etc. 全く見たことのない、想像もつかない料理でしょう(笑)。しかしどの店も食べてみると笑えるほどのウマさ。中国人は料理に関して実に勤勉で、美味しさのためならどんな手間も厭わないのだと実感しました。

「鑫福」店内「鑫福」には鴨の頭や首、豚の脚などの総菜が並ぶ(撮影:佐伯慎亮)

取材拒否の連発…。それでも諦めず、町中華

ちゅんの中華定食「中国料理 ちゅん」の中華定食、これで1000円(撮影:鈴木誠一)

そしてブームの続く町中華。いっぱいありすぎるからこそ、個性が際立つ店を厳選したのですが、店主がご高齢などの理由で取材NGの連続!それでもめげずに隠れた名店を探し当て、珠玉の9店を紹介しています。ガチ中華のアウェイ感からのアットホーム感にホッとすることでしょう。

東来春のコック「東来春」にて。良い店は厨房が綺麗です(撮影:渡部健五)

京都のシュッとした中華、韓式中華、神戸の老舗も

他にも、京都のヌーベルシノワなシュッとした中華、韓国と中国のいいとこ取り中華、やっぱり風格が違う神戸の中華など、あらゆる角度から掘りまくった3月号。何度も言いますが、こんなに面白い中華特集は他にないでしょう。私が読者なら絶対買います。

掲載号
あまから手帖2023年3月号『中華の町へ』
おそらく関西の雑誌史上、最もディープに攻めた中華料理特集。「鉄鍋炖」に「第三の王将」…、中華の沼は深いのだ。

Writer ライター

あまから手帖 編集部

あまから手帖 編集部

amakara techo

1984年の創刊以来、関西グルメの豊かさをお届けしてきた月刊誌「あまから手帖」編集部。 旨いものを求めて東奔西走、食べ歩いた店は数知れず。パン一つ、漬物一つ掲載するにも、関西の人気店を回って商品を買い集め、食べ比べる真面目なチーム・食いしん坊。

Related article 関連記事