
関西の雑誌史上、最も面白い中華特集ができてしまった。
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3月号のあまから手帖は、ガチ中華から町中華まで旨くて楽しくてちょっと変な(?)店のオンパレード。これほどディープで振り切った中華料理特集は他にないと思います。その内容をちらっとご紹介。
メディア初⁉中国化が止まらない島之内を掘りまくった
「鉄鍋炖」を知っていますか?中国東北地方の名物で、卓上に埋め込まれた大鍋で肉と野菜を煮込み、鍋の縁に張り付けたトウモロコシパンと一緒に食べる料理です。そんな鉄鍋炖の強烈なビジュアルからスタートする本特集。
「盛興順」の鉄鍋鈍、周りはパン(撮影:鈴木泰介)
メインとなる企画「なんちゅうか、ガチ中華」では、最近、中国化が止まらない大阪・島之内をご案内。まず日本語が通じません。メニューも理解できません。取材交渉に難航しつつ、時にはほぼゲリラ取材で撮影を敢行。
「火鍋江湖」の鍋にはこんなに香辛料が。液体は全部油です(撮影:佐伯慎亮)
そうして誌面に収めることのできた「新疆ウイグル自治区の定食屋」「羊肉縛りの店」「西安の肉バーガー」「朝鮮との国境の料理」…etc. 全く見たことのない、想像もつかない料理でしょう(笑)。しかしどの店も食べてみると笑えるほどのウマさ。中国人は料理に関して実に勤勉で、美味しさのためならどんな手間も厭わないのだと実感しました。
「鑫福」には鴨の頭や首、豚の脚などの総菜が並ぶ(撮影:佐伯慎亮)
取材拒否の連発…。それでも諦めず、町中華
「中国料理 ちゅん」の中華定食、これで1000円(撮影:鈴木誠一)
そしてブームの続く町中華。いっぱいありすぎるからこそ、個性が際立つ店を厳選したのですが、店主がご高齢などの理由で取材NGの連続!それでもめげずに隠れた名店を探し当て、珠玉の9店を紹介しています。ガチ中華のアウェイ感からのアットホーム感にホッとすることでしょう。
「東来春」にて。良い店は厨房が綺麗です(撮影:渡部健五)
京都のシュッとした中華、韓式中華、神戸の老舗も
他にも、京都のヌーベルシノワなシュッとした中華、韓国と中国のいいとこ取り中華、やっぱり風格が違う神戸の中華など、あらゆる角度から掘りまくった3月号。何度も言いますが、こんなに面白い中華特集は他にないでしょう。私が読者なら絶対買います。

あまから手帖2023年3月号『中華の町へ』
おそらく関西の雑誌史上、最もディープに攻めた中華料理特集。「鉄鍋炖」に「第三の王将」…、中華の沼は深いのだ。
Writer ライター

あまから手帖 編集部
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