【レポート】「京都 和食の祭典」イベント

16022washoku

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2月28日(日)、ひと足早い小春日和の京都・祇園甲部歌舞練場・八坂倶楽部にて「京都 和食の祭典」イベントが行われました。

主催は日本料理文化博覧会実行委員会、一般社団法人全日本・食学会の協力で開かれたこのイベントは内容も盛りだくさんで、老若男女を問わず、多くのファンが押しかけていました。

主な催しを紹介しますと、京の有名料亭が合作する特別点心が限定販売されたり、「ほんまもんの出汁の試飲」と題され、有名料亭が持ち寄った出汁を試飲できたり、京菓子作りの実演、日本酒きき酒大会、包丁研ぎ体験など、和食文化を体験できるコーナーがありました。展示コーナーでは、伝承料理研究家の奥村彪生(あやお)氏が監修した、「お弁当の文化と歴史」や、だしの元になる昆布や各種の節などの展示など、日本料理が大事な食文化であることを改めて教えてくれる展示がなされていました。

トークイベントでは、パネリストに『一子相伝 京の味 なかむら』の中村元計氏、『木乃婦』高橋拓児氏、『美山荘』中東久人氏、『平等院表参道 竹林』下口英樹氏、『瓢亭』高橋義弘氏と京都を代表する気鋭の料理人が集まり、龍谷大学農学部准教授の山崎英恵氏をコーディネーターに迎え、「世界に広がる和食の未来」をテーマに楽しいパネルディスカッションが交わされました。

 

和食がユネスコ無形文化遺産登録されるずっと以前から、この5名の料理人たちは各人、参加されている日本料理アカデミーなどの活動を通して、世界の国々に日本料理を教えに行かれていました。今回、名前が挙がっただけでもフランス、イタリア、アメリカ、スリランカ、ポルトガル、ロシア、ブラジル、カンボジア、台湾、タイと驚くほどの数の国々に、日本料理を伝えに行かれているそうです。

日本料理を伝えるといっても、食材、水、調理器具など、便利な日本とは違って、さまざまに条件が異なってきます。味覚も違ってきます。現地の食材を使って表現したり、日本料理の精神を伝えるために努力を重ねられてきました。

 

今回はそんな中でのエピソードをたくさん聞かせていただきました。「日本料理とスリランカ料理の共通点」「ブラジルで現地化した柚子を試す」「各国から店への研修生受け入れ」「スイスの牛肉を麹菌で柔らかくする試み」「イタリアのスチームコンベクションはお国柄を表してる?」などと、ユニークなエピソードが飛び交いました。

会の最後に「日本人の日常食を海外の人が当たり前のように食べられるようにしたい。そうすれば外国人がもっと痩せていくのでは」「もっと海外食材の幅を広げられるのでは」といった日本料理の夢について語られました。

 

日本料理の素晴らしさを海外の人が気付き始めていますが、これを一過性のものではなく、根付かせていく必要があると思います。自店のことだけでなく、日本料理界全体のことを考えて活動されていることは素晴らしいことだと思います。海外の人だけでなく、もっと日本人こそが日本料理の素晴しさに気付く必要があるのではないのでしょうか。(住)