北海道 歴史と自然 海の幸三昧の旅

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本州より一足早く本格的な秋の雰囲気漂う北海道へ足を運んだのは9月中旬。たんちょう釧路空港から阿寒、知床、網走の道東を巡る旅となりました(本誌11月号参照)。ひとまず向かった『阿寒湖アイヌコタン』では、駐車場でエゾシカ(上写真)のお出迎え!こちらではそんな北海道らしい風景や取材こぼれ話を紹介します。

(撮影/工藤了 文/藤川満)

サケの遡上に遭遇!

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知床に向かうためオホーツク海沿いに伸びる国道334号をドライブ。海岸にはひとりで10本ほどの竿を並べた釣り人の姿が多い。ちょうどこの季節はサケの遡上シーズン。河川ではサケ釣りはほぼ禁止されているので、釣り人達は遡上前のサケを狙っているのだ。取材チームは釣り人達の仕掛けをかいくぐって、川を遡上してきたその姿を写真に収めようと、『オシンコシンの滝』の手前にある『遠音別(おんねべつ)川サケ・マス遡上観覧施設』に立ち寄った。

川岸から見るといるいる! 堰の手前で登り切れず行き場を失ったサケがびっしり! 浅瀬からは時折「バシャ、バシャ!」と力を振り絞って尾ビレで水をかく音が響く。中には傷付き弱ってしまい、流されていくサケも。死力を尽くしたその姿に感動。人間では計り知れない大自然の営みは圧巻だった。

遠音別川サケ・マス遡上観覧施設

●斜里郡斜里町真鯉 電話:0152-22-2125(知床斜里町観光協会)


高架木道で気軽な知床五湖散策

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本誌でもお伝えしているが、『知床五湖』で大自然を間近に感じたいなら地上遊歩道の散策がおすすめ。とはいえ、どうしても時間がない人や体力に自信がない人は高架木道でも、十分魅力を感じてもらえるはずだ。

木道といえば丸太を縦半分に切って並べた簡易的な作りを連想するが、ここの木道はすごい。長さ800m、高さ2〜3m、人が二人並んでも余裕ですれ違えるほどの幅を持ち、転落防止のための柵も設けられた立派なもの。しかも熊が登ってこないように、7000vの電気柵が張り巡らされた完全防御システム。

その高さゆえ、視界を遮るものは何一つなく、正面に知床連山、背後にオホーツク海を眺めながら散策できる。オホーツク海から流れてくる潮風も心地いい!

一見すれば、知床の大自然のなかには不釣り合いとも思える人工構造物。しかし人間の知恵と技術も、自然保護のためには時に必要なのだと考えさせられた。

知床五湖フィールドハウス

●斜里郡斜里町大字遠音別村 電話:0152-24-3323 営業時間:7:30〜(開閉館時間は季節により異なる) 定休日:11/8〜4月下旬


「オーベルジュ 北の暖暖」の驚きの「龍湯」

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網走の宿泊で紹介した『オーベルジュ 北の暖暖』。フレンチのフルコースや屯田造りの談話室以外にも、実は絶景の露天風呂が名物だ。

特に男湯の「龍湯」には驚かされる。木をふんだんに使用し手作り感溢れるその湯船は、なんと深さ1.5m! その深さゆえに、上からつるされたロープにぶら下がって入浴する必要がある。
「龍湯」とはつまり「立つ湯」のこと。気を抜くとおぼれてしまう緊張感と共に、不思議な浮遊感を感じながらの湯浴みは、まさに緊張と緩和。網走湖の美しい風景を眺めつつ、今まで味わったことのないひとときを楽しんでもらいたい。

北の暖暖

●網走市大曲39-17 電話:0152-45-5963 営業時間:in15:00〜、out〜10:00