「辻調理師専門学校」が「日本料理本科」と「日本料理クリエイティブ経営学科」を新設

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大阪・阿倍野にある「辻調理師専門学校」が2021年4月に日本料理に特化した新学科「日本料理本科」と「日本料理クリエイティブ経営学科」を開設する。1年制の「日本料理本科」は、海外からのニーズも高い寿司や天ぷらを含む日本料理の実習を主に、即戦力として活躍できる料理人を育成する。また、2年制の「日本料理クリエイティブ経営学科」は「日本料理本科」の内容に加えて開業や経営について。さらにインバウンド対応などグローバルな視点を養うことも目的としている。

本学科が新設される背景には、大きく近年の社会情勢があるという。和食が世界遺産に登録されて以降、国内の日本料理店を利用する外国人観光客は年々増加している。今日の日本料理店は、日本だけでなく、世界中からお客がやってくる時代だ。
「それを象徴するのが昨年6月に行われた『G20大阪サミット』。本校は首脳夕食会を主導する立場として参画していました。ビーガン・ハラール・グルテンフリーなど多様な価値観や宗教、嗜好への対応が求められたのですが、日本の食材を使い、日本料理の調理技術を用いて供した品々を皆様が笑顔で召し上がっていました。グローバルスタンダードな日本料理を提供できたと確信が持てました」とは、本学科の教授を務める大引伸昭氏。とはいえ、グローバルな視点で日本料理を創るためには、調理技術の基礎や知識はもちろん、想像力が必要だとも。そのため、「日本料理クリエイティブ経営学科」の授業では、オリジナルレシピを開発する実習も加わる。また、これからの料理人は“心構え”も必要だと企画部 部長の尾藤環(たまき)氏は語る。
「世界で戦える料理人になるためには、自分たちを取り巻く環境がどうなっているのかを知る必要があります。そのため、昨今話題になっているSDGsやHACCP(※1)についての講義も『日本料理クリエイティブ経営学科』では予定しています。日本料理人として社会で果たす役割を考え、地域への貢献をどうしていくのか? インバウンドなど対外的なもてなし方は?など。そういったことを学ぶために専門の講師陣を招きます」
講師陣は開業プランナーとしても活躍しているそうで、所属する学生や卒業生が独立を目指したときに相談できる仕組みになっている。

※1 ハサップ。食品を製造する際に安全を確保するための管理手法のこと。製造・出荷の工程で、どの段階で微生物や異物混入が起きやすいかという危害をあらかじめ予測・分析して、被害を未然に防ぐ方法。
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左は教授・大引氏。右は企画部 部長・尾藤氏。

新学科では、入学を希望する学生の7割が日本人で、3割が海外からの留学生になると予想。留学生に関しては、日本国内での就職にも積極的に取り組む予定だ。料理店にとっても外国語が話せる人材を受け入れることによってインバウンド対策を図ることができ、双方のメリットになる。

「卒業生が食をアップデートしていく、そんな未来に期待をしています」と、大引氏。関西の日本料理文化は、ますますおもしろくなりそうだ。

「日本料理本科」「日本料理クリエイティブ経営学科」についての詳しい情報はこちらから。