【レポート】アンバサダーシェフが魅せる、“ニュージーランド牧草牛”イベント

ケネディさん

去る6月10日、ニュージーランド牧草牛の魅力を紹介するイベント「アンバサダーシェフが魅せる、ニュージーランド牧草牛」が開催された。シェフによる実演調理もあると聞き、期待を膨らませながら会場へ。まずは『ビーフ アンド ラム ニュージーランド』日本代表のジョン・ハンドルビーさんによる、この牧草牛の説明から。

ジョン・ハンドルビーさん

ニュージーランドの広大な自然の中で栄養豊富な牧草だけを食べて、のびのびと育てられているニュージーランド牧草牛。「鉄分」、アンチエイジング効果が期待されている「オメガ3脂肪酸」などの栄養素が、穀物を飼料とする牛よりも多く含まれているそうだ。さらに、「低カロリー」「低脂肪」「低悪玉コレステロール」というから、健康に気を使う世代には特に嬉しい牛肉である。これまでにBSE(牛海綿状脳症)や口蹄疫の発生もなく、安全性も高いとのこと。

さて、肝心のその味は?

ケネディさん

いよいよ、ニュージーランド北島のパーマストン・ノースでレストラン『ネロ レストラン』を経営するアンバサダーシェフ、スコット・ケネディさんによる実演調理が始まった。巨大なスクリーンの前で、ケネディさんが大きな肉を豪快に切り分けながら、部位や調理の説明を行う。本日のメニューは、スパイスや香草をふんだんに使った2品だ。
肉写真①

「チャックロール(牛肩ロース)の蒸し焼き ベビーキャロットのタイム風味ローストとサルサ・ヴェルデを添えて」ローズマリーとニンニクで風味風味付けした肉に、爽やかなサルサ・ヴェルデソースがよく合う。
肉写真②

「ナーベルエンドブリスケット(トモバラ)のスパイシースローロースト」

香辛料を揉み混んだ肉をオーブンで10時間かけてゆっくり火を通し、しっとり柔らかく仕上げる。白菜や赤タマネギ、香草などのコールスローサラダを添えて。

シンプルな調理だけに、どちらも力強い肉の旨みが感じられた。

肉写真③肉写真④

この後はスペアリブ、パイ包み焼き、すき焼きなどをブッフェスタイルで堪能。様々な調理法で赤身の美味しさを味わうことができた。

関西で取り扱っているのはイタリアンレストラン『リセラ リナーシェ』(福島)と、ニュージーランドカフェレストラン『キウィ ハウス』(宝塚)の2店舗のみ。ヘルシーな赤身肉の美味しさ、ぜひ一度お試しを。

 

●問合せ/ビーフ アンド ラム ニュージーランド
電03・6277・4611
詳細はhttp://newzealand-beef.jp/

海外で人気が高まる“SAKE” 世界最大規模の日本酒品評会

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去る5月に日本一の酒処・兵庫県で、世界最大規模の日本酒品評会が開かれた。世界的権威のあるIWC(インターナショナル・ワイン・チャレンジ)のSAKE部門だ。審査員は日本人、外国人で構成され、審査はブラインド・テイスティング。嗜好に偏らず、公平な審査で知られる。残念ながら関西の酒は入らなかったが、金メダル受賞酒の中から部門ごとにトロフィー受賞酒9品が選ばれた。なかでも高知の『土佐酒造』のスパークリング酒「匠(ジョン)」、秋田『浅舞酒造』の「天の戸 純米大吟醸」の軽く透き通った後口は、夏酒向きだ。最も評価が高かった一銘柄に授与される「チャンピオンSAKE」は、2016年7月にロンドンで発表される。

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※IWC2016「SAKE部門」の詳細は「酒サムライ」www.sakesamurai.jp

【レポート】「Whisky Festival 2016 in OSAKA」イベントレポート

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160608_16月5日(日)、大阪・マーチャンダイズマートにてウイスキー文化研究所主催の「Whisky Festival 2016 in OSAKA」が行われた。関西で5回目になるこのイベント。国内外のさまざまなウイスキーを無料・有料試飲、購入できるとあって、全国から熱心なファンが大きなリュックを背負って駆けつけていた。例えば、サントリーのブースでは「山崎」や「知多」などの樽原酒がテイスティングできたり、フィンランドにできたばかりの新しい蒸溜所『キュロ』のブースでは、ライウイスキーやジンが味わえたりと、レアなお酒のテイスティングを目当てに列ができていた。テイスティングといっても飲み方はストレート。チェイサーのお水を片手に、何種も飲み比べる愛好家の姿が見られた。
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また、スペシャルなセミナーも開催。「サントリースピリッツ」のチーフブレンダー福與伸二氏や、世界に羽ばたく国産ラム酒 『NINE LEAVES(ナインリーヴズ)』の蒸留所責任者である竹内義治氏など、造り手側の生の声を聞くことができた。ユニークなところでは、NPO法人チーズプロフェッショナル協会(C.P.A)理事の木榑(こぐれ)博氏による「自宅でも楽しめる、ウイスキーとチーズのマリアージュ」セミナー。大阪・北新地のバー『ジュニパー』高橋さんがウイスキーのダブルテイスターとして加わって開催された。ワイン&チーズとのマリアージュは一般的だが、ウイスキーと意識して合わせる人は少ないのではないだろうか。
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本セミナーでは、「響 JAPANESE HARMONY」、「メーカーズマーク」、「マッカラン12年」、「アードベッグ10年」の4種に対し、合わせたチーズはモンゴメリー・チェダー、コンテ、パルミジャーノ・レッジャーノ、カマンベール、ブルー・スティルトンの5種。
「メーカーズマーク」や「マッカラン」とコンテとの組み合わせでは、ミルクティーやアールグレーなど、紅茶のフレーバーが感じられた。存在感が強い青カビタイプのブルー・スティルトンに対しては、「響」がクリーミーなカルボナーラみたいな風味を醸したり、ヨード香の強い「アードベック」のモルトの甘さを際立てたりと、意外とも思える相性を示していた。組合せによっては講師自ら「あまり合いませんね」と苦笑いする相性もあったが、チーズとウイスキーの世界観が広がるセミナーだった。
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短い時間内に全組合せを試したため、参加者がウィスキーのストレートをテイスティングするペースはかなり速め。せっかくのマリアージュだから、もう少しゆっくり味わいたいという声も聞こえたが、あくまでもこれはセミナー。チーズとのマリアージュを楽しむコツを一度覚えたら、今後はじっくりと相性を楽しむことができる。
このようにウイスキー文化の奥深さが感じられたウイスキーフェスティバル。来年の開催が待ち遠しいところだ。
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【レポート】大阪限定!マレーシアのご当地バーガー

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国内外に163店舗を展開する『ハードロックカフェ』。ワールドバーガーツアーと称して、各地で世界のご当地バーガーを提供しているのだが、今回大阪店でマレーシアのペナン島やクアラルンプールの「ペルチック・バーガー」が登場したと聞いて、試食会に参加してきた。

ペルチック・バーガーは2180円とやや値は張るが、ジューシーな肉々しいパテとフレッシュな野菜に、カリッとフライドオニオンが程よいアクセント
ペルチック・バーガーは2180円とやや値は張るが、ジューシーな肉々しいパテとフレッシュな野菜に、カリッとフライドオニオンが程よいアクセント

 

まず驚くのはその大きさ。高さは10㎝近くありそうだ。バンズには240gもの大きなUSビーフパテ、フライドオニオン、キュウリ、レタス、トマトがぎっしりと挟まれ、ターメリックやコリアンダー、チリといったスパイスが効いた「ペルチックソース」がたっぷり。とにかくボリューム満点、迫力満点のハンバーガーなのだ。マレーシアをイメージした爽やかなオリジナルカクテル「メロンパルーザ」と共にぜひ。

メロンパルーザ1080円は、パイントグラス付きで1680円。フルーツの美味しい国・マレーシアらしいカクテル
メロンパルーザ1080円は、パイントグラス付きで1680円。フルーツの美味しい国・マレーシアらしいカクテル

6月25日までの期間限定で、期間中は対象商品を注文すれば景品や、クアラルンプール往復航空券(対象商品含め総額5000円以上利用の場合)が当たる抽選会、さらにマレーシア特別限定ツアーを用意しているなど、とにかく気になる特典が盛りだくさん。

マレーシアの有名シンガーYUNA(ユナ)やロックバンドのミュージックビデオをBGMに「ペルチック・バーガー」を頬張れば、気分はすっかりマレーシアだ。

試食会では駐日マレーシア特命全権大使、ダト・アハマッド・イズラン氏と、マスコットキャラクターであるテングザルのテンちゃんも登場
試食会では駐日マレーシア特命全権大使、ダト・アハマッド・イズラン氏と、マスコットキャラクターであるテングザルのテンちゃんも登場

 


 

大阪限定!マレーシアのご当地バーガー発売

ハードロックカフェ大阪

●大阪市中央区南本町3-6-14 イトゥビル1F
電話06・6120・5711 営11:30~23:00、金曜~24:00
主催:マレーシア政府観光局/ハードロックカフェ大阪
後援:マレーシア航空株式会社/株式会社旅工房
 

 

【レポート】京都の老舗が探る、精進料理のあした

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老舗料理店の後継者で組織する「京都料理芽生(めばえ)会」。創立60周年の記念事業として昨年一年間にわたって取り組み、本誌でも取り上げた「精進料理」のイベントが、今年も開催されることになった。

「精進料理」の歴史や文化への理解を目的に開催されたこの事業、今年は「現代」と「これから」に照準を合わせ、4つのテーマで精進料理の魅力に迫る。

第六回「ハレの精進」 大徳寺 本坊(終了)
第七回「精進解体新書」東福寺 大慧殿(6/30開催予定)
第八回「Global Shojin」天龍寺 宝厳院(9/14開催予定)
第九回「普茶と精進」萬福寺 松隠堂(10/12開催予定)

2016年のスタートとなる第六回のテーマは、「ハレの精進」。
テーマに沿う形で、一般非公開の国宝・大徳寺 本坊で開催された。

0冒頭のテーマ講演では、「雲林院」住職の藤田寛蹊氏を迎え、「禅寺のハレの日」について、また、人に食べてもらう気持ち(もてなしの精神)──特別=豪華ではなく、本来手に入る食材に手間を掛け、心を込めて作ることが「ハレの演出」になるなどと講じた。

参加者らはこの後、聚楽第の遺構と伝わる唐門や枯山水庭園、法堂龍など文化財を見学。「国宝でハレの日の精進料理を味わうという、まさに一期一会の会」と同会会長『木乃婦』高橋拓児さんの言葉に力がこもる。

ハレの日と精進料理は、一見関係のないように見える。だが、参加者は振る舞われた精進料理を味わいながら、メニューに込められた「もてなし」の心を探す。料理や食材に表れる、もてなす側の「主」が「客」を思う姿勢。参加者はテーマ通り「特別」なひとときを過ごした。

同日振る舞われた料理(以下、抜粋)

1■食前酒(『美山荘』)/るつ(『泉仙』)/前菜(『直心房さいき』『玉屋』)

料理で松竹梅、器で鶴亀と「めでたさ」を表現。前菜は、大徳寺納豆や梅長芋蜜煮、昆布だしで炊いたキュウリなど。白和えの完熟金柑は手に入りにくいものを使用することで「ハレ」を表現したという。
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■汁物/トマトの茶巾 ブロッコリーすり流し(『美山荘』)

「幸せを包み込む」という意味をもつ茶巾を、冷たいすり流しで。だしを取った大豆、マッシュルームなどを射込んだ茶巾を、トマトのクリアウォーター、大豆だしで。すり流しは、グルタミン酸たっぷりのブロッコリー。トマトとの旨みの相乗効果を狙った。豆乳ホイップでコクをプラス。厚みがありながらも初夏らしい爽やかな一皿に。
5■揚物/ホワイトアスパラ 赤万願寺唐辛子 昆布味噌(『山ばな平八茶屋』)

■酢物/東寺巻 新蓮根麹漬 芽紫蘇 酢味噌(『みやこ鳥』)
揚物は、紅白の色合いと「鯛のお頭付き」を意識した丸ごと1本のホワイトアスパラ。食感を生かすため、ホワイトアスパラは70℃で30分火を入れた後さっと揚げ、赤万願寺唐辛子は150℃で揚げた後、冷水にくぐらせるなど、食べ手を思う“手間”でハレを表現した。

 

5-2酢物は、桂剥きにした大根と長芋、ミョウガ、三つ葉を湯葉で包んだ東寺巻。見事な断面、中央には「貴船神社」境内に自生する貴重な三つ葉が。

 

●問合せ/「精進料理の世界へ」事務局(京都新聞COM内)電075・241・6170(平日10:00〜17:00)

【ミドコロ】2016年6月号~編集者の想い~

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緑がイキイキとしていて、街歩きにぴったりの季節になりましたね。「あまから手帖」最新号では、約3年ぶりに「阪神間」を大特集しています。

突然ですが、皆さんは「阪神間」と聞いて、何をイメージされますか?

大阪と神戸の間。六甲山? 甲子園球場? 緑豊かな高級住宅地? 食でいえば、レストランでのランチやスイーツでしょうか?

大正期から昭和初期に風光明媚なこの地に多くの文化人が移り住み、豊かな文化(阪神間モダニズム)が花開きました。そんな歴史に育まれた上質な雰囲気は今も色濃く残っていますが、それだけではありません。今回は、「阪神間のカオ」(=代表)と題し、今訪ねたい美味しい「カオ」をご紹介しています。

例えば、西洋文化を取り入れた成熟してきたフレンチ・イタリアンに、洗練された山側と、浜側のにぎやかな新店。また、数年前の映画でも話題になった「阪急今津線」沿線の各国料理に、西宮市の「園」が付く地名にある名店、日本一の酒の街のカジュアル酒場など、多彩なカオぶれ。さらに、歴史が詰まったランドマーク、御影公会堂食堂や宝塚ホテルのご紹介も。阪神間出身・在住の編集者が編んだ全53ページ、地元愛たっぷりの内容でお届けしております!

さらにお隣、今年市制100年を迎えた尼崎市にもスポットを当てました。街の歴史や、焼き鳥やホルモン鍋など長く続く名店の物語。読めばドヤ顔できるアマ情報が盛りだくさんです。クッキングは、この時期に重宝する素麺がテーマ。芦屋駅前の大人気中華バルの「hola!(オラ)」のシェフに、酒肴にぴったりの中華アレンジの素麺レシピを披露していただきました。

完全保存版の「あまから手帖」2016年6月号は、クリエテ関西より発売中です。

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最新6月号の目次はこちら

【レポート】「燗℃良好」イベント

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3月27日(日)、日向燗にしても気持ちよさげな春の陽気の中、神戸・御影公会堂にて日本酒イベント「燗℃良好」が行われました。今年で2回目になるこのイベント。「あまから手帖」で掲載したことがある人気店舗が 料理を担当、それに合わせて個性ある燗酒を飲み比べていくという趣向です。

今回は新規店舗4店を加え、『Kamiya』『きらず・豆富料理 よしみ亭』『神戸和酒倶楽部 ちょこ』『Chinese Kitchen博』『なごみ料理 みのり』『日本酒とおばんざい ぼでが』『日本酒バル・米屋 イナズマ』『日本料理 輪』『BISTRO & BAR Terra Sana』『Liang You 良友』と、10店舗が参加。日本酒蔵も『るみ子の酒』『竹泉』『山陰東郷』『昇龍蓬莱』『十旭日』『杜の蔵』『福寿』『杉錦』『剣菱』『大治郎』と10蔵が参加し、和食だけではなくフレンチや中華と燗酒の組み合わせが楽しめました。あえて燗酒だけというところがポイントです。

燗酒ということで、結構、色が付いた力強い日本酒が中心。とはいえ個性豊か。程よい温め加減で身体の中までお酒が染み入ってくるようです。個人的には島根の酒蔵『十旭日』さんのお酒をグイグイいってしまいました。

運営サイドは前回の反省を踏まえ、250人全員が座れて、料理も全員分揃うように改良されました。そのためか長蛇の列を並ぶこともなく、イベント全体がゆったり、穏やかな雰囲気に。落ち着いた大人の酒イベントという印象が強かったです。大阪の料理人さんたちも多数来られていて、みな満足そうな表情を浮かべておられました。

気になる来年度の開催ですが、御影の公会堂は現在修理中ですが、来年6月頃に、第3回イベントを計画中だそうです。お楽しみに。(慎)

 

【レポート】「京都 和食の祭典」イベント

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2月28日(日)、ひと足早い小春日和の京都・祇園甲部歌舞練場・八坂倶楽部にて「京都 和食の祭典」イベントが行われました。

主催は日本料理文化博覧会実行委員会、一般社団法人全日本・食学会の協力で開かれたこのイベントは内容も盛りだくさんで、老若男女を問わず、多くのファンが押しかけていました。

主な催しを紹介しますと、京の有名料亭が合作する特別点心が限定販売されたり、「ほんまもんの出汁の試飲」と題され、有名料亭が持ち寄った出汁を試飲できたり、京菓子作りの実演、日本酒きき酒大会、包丁研ぎ体験など、和食文化を体験できるコーナーがありました。展示コーナーでは、伝承料理研究家の奥村彪生(あやお)氏が監修した、「お弁当の文化と歴史」や、だしの元になる昆布や各種の節などの展示など、日本料理が大事な食文化であることを改めて教えてくれる展示がなされていました。

トークイベントでは、パネリストに『一子相伝 京の味 なかむら』の中村元計氏、『木乃婦』高橋拓児氏、『美山荘』中東久人氏、『平等院表参道 竹林』下口英樹氏、『瓢亭』高橋義弘氏と京都を代表する気鋭の料理人が集まり、龍谷大学農学部准教授の山崎英恵氏をコーディネーターに迎え、「世界に広がる和食の未来」をテーマに楽しいパネルディスカッションが交わされました。

 

和食がユネスコ無形文化遺産登録されるずっと以前から、この5名の料理人たちは各人、参加されている日本料理アカデミーなどの活動を通して、世界の国々に日本料理を教えに行かれていました。今回、名前が挙がっただけでもフランス、イタリア、アメリカ、スリランカ、ポルトガル、ロシア、ブラジル、カンボジア、台湾、タイと驚くほどの数の国々に、日本料理を伝えに行かれているそうです。

日本料理を伝えるといっても、食材、水、調理器具など、便利な日本とは違って、さまざまに条件が異なってきます。味覚も違ってきます。現地の食材を使って表現したり、日本料理の精神を伝えるために努力を重ねられてきました。

 

今回はそんな中でのエピソードをたくさん聞かせていただきました。「日本料理とスリランカ料理の共通点」「ブラジルで現地化した柚子を試す」「各国から店への研修生受け入れ」「スイスの牛肉を麹菌で柔らかくする試み」「イタリアのスチームコンベクションはお国柄を表してる?」などと、ユニークなエピソードが飛び交いました。

会の最後に「日本人の日常食を海外の人が当たり前のように食べられるようにしたい。そうすれば外国人がもっと痩せていくのでは」「もっと海外食材の幅を広げられるのでは」といった日本料理の夢について語られました。

 

日本料理の素晴らしさを海外の人が気付き始めていますが、これを一過性のものではなく、根付かせていく必要があると思います。自店のことだけでなく、日本料理界全体のことを考えて活動されていることは素晴らしいことだと思います。海外の人だけでなく、もっと日本人こそが日本料理の素晴しさに気付く必要があるのではないのでしょうか。(住)

【レポート】定期購読者さま向け、プレミアム食事会を開催しました!

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2月27日(土)、大阪・心斎橋にある浪速割烹店『おおさか料理 淺井』にて、定期購読者さま向けプレミアム食事会を実施してきました。会の間に編集長が席を回り、「あまから手帖」への思い、今後の要望などを聞かせていただきました。「もっと郊外の店を取り上げてほしい」「蔵めぐりの記事を読んでみたい」などといった、さまざまな要望が飛び交いましたので、今後の編集企画に生かしていければと思っております。

 

『おおさか料理 淺井』の店主・久保是人さんも定期購読者さまの思いに応えようと、大阪らしさと旬の食材が上手く融合したとっておきのコースに仕立てくださいました。難波葱はすり流しに、大阪・八尾の若牛蒡はお浸しに、造りや焼き物は多種食べられるよう、八寸的にしたりと。終盤戦には高知から来た本ウチワエビが登場。なかなか普段お目にかからない食材にみなさま、舌鼓を打っておられました。盛りだくさんのコースに残される方もおられるかなと思っていましたが、あまから手帖定期購読者のみなさまだけあって、見事な食べっぷりでした。

 

また今後もこういう機会、食事会を実施していきたいと思っておりますので、みなさまどうか定期購読をしていただけますよう、よろしくお願いいたします。(住)

【レポート】精進料理から、食べること・生きることを「考える」。

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弊誌10月号でも特集した「精進料理」。世界中のベジタリアンからの注目も高まる中、老舗料理店の後継者で組織する「京都料理芽生(めばえ)会」によるイベント「精進料理の世界へ」が引き続き話題となっている。

「精進料理」の歴史や文化への理解を目指し、今年5月から開催されている本イベント。臨済宗大本山を会場に、同会加盟者が地区ごとに料理を担当するほか、有識者らを招いて毎回のテーマに即した講演会も行ってきた。

第一回「精進料理への挑戦」妙心寺 退蔵院

第二回「利休と精進料理 茶懐石の誕生」大徳寺 芳春院

第三回「精進料理の歴史」相国寺 方丈

第四回「精進料理を楽しむ」建仁寺 本坊

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2015年の締めくくりとなる第五回の舞台は、南禅寺 龍渕閣。

テーマは「精進料理を考える」。

冒頭のテーマ講演では、自身も修業を経験した『なかむら』主人・中村元計さんをコーディネーターに、老舗料亭3店の主人が討論。京野菜の復興に長年寄与してきた『瓢亭』高橋英一さんは、「現代の食生活の中に『もったいない』精神が薄れている」と指摘。日本料理の正しい普及のために国内外を飛び回る『菊乃井』村田吉弘さんは、「低カロリーで多品目の会席料理。こんな料理、世界のどこを探してもありません」と、日本食がいかに優れているかを強調。また、同取組みを牽引してきた『木乃婦』高橋拓児さんは、その精神性に触れようと努めたこれまでの取り組みを振り返ると共に、会ごとに「気づき」があったこと、また「英一さんら先達がいてくれたから今の僕らが考えることができる。このつながりを未来につなぐためにも『命をいただくこと』の新しい表現を追求したい」と、「気づき」から生まれる食の未来について熱く語りあった。

前回同様、今回も定員の100名を大きく上回る応募があったという本イベント。「多くの方の興味を持ってもらえるのは嬉しい。でも、精進料理に興味を覚える、知りたいということは、それだけ現在の食生活に思うところがある、という証拠です」と村田さん。

参加者は振る舞われた精進料理を味わいながら、メニューに込められた「考え」を噛みしめつつ、テーマ通り「考える」ひとときを過ごした。

なおこの取り組みは、来年も継続して行われる予定だという。(穴)

 

同日振る舞われた料理(以下、抜粋)

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■先付/焼茸と林檎の胡桃酢和え、般若湯(『菊乃井』)

舞茸・しめじ・椎茸・エリンギを焼き、紅玉林檎と赤コンニャクと共に胡桃酢で和えたもの。胡桃酢は、ペースト状にしたクルミと白味噌を合わせた自家製。林檎の酸味にほの甘さが絡んで、さっぱりとした風味。からしに浸した利休麩を添えて。

 

 

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■煮物椀/けんちん揚げ 蕪のすり流し(『なかむら』)

けんちん種に、野菜のくずのほか、旨み補強のためにポルチーニ茸など茸のペーストが使われている。揚げることで油脂分をプラスしながら、蕪をすり流しにすることで油が立ちすぎないようバランスをとった。「旨み」が計算された一杯。

 

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■松花堂(右下から時計回りに)

*八寸

南瓜田楽、栗の甘露煮、大根とニンジンの甘酢漬け、銀杏慈姑餅、椎茸の揚げ煮、青味大根の味噌漬け(『木乃婦』)

*進肴

蓮根豆腐、白和え、牛蒡山椒焼(『瓢亭』)

*炊合

柿の衣煮(『柿傳』)

*飯

黒豆飯(『直心房 さいき』)

 

●問合せ/「精進料理の世界へ」事務局(京都新聞COM内)

電075・241・6170(平日10:00〜17:00)

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