書店員さんのおすすめ!今月の『食の本』〜大阪・高槻/紀伊國屋書店 高槻阪急店〜

紀伊國屋書店 高槻阪急店 花村さんおすすめの『食の本』

“何を食べるか!?よりも、誰と食べるかが重要!?”

縁食論 孤食と共食のあいだ

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藤原辰史著 ミシマ社/1870円

古今東西、社会と食の関係性を唱えてきた、藤原辰史さんのエッセイ。

孤食を生む原因は、個々の生活環境ではなく社会にあると説く著者は、“縁食”という概念を打ち立て、食問題を斬る。

 

難しそうな題名ですが、店頭でこの表紙を見て、他の本とは何か違うなと感じ手に取りました。“縁食”とは、作者の造語で、一人で食べる“孤食”とみんなで食べる“共食”の間の意。個人がその場所に食べに行き、そこに居合わせた人たちと時間を共有する食べ方のことで、まさに近年話題の、「子ども食堂」もその形態。

  「“縁”は剣より強い」と作者が本書で唱えていますが、今までで一番美味しかったものは? という質問に、誰と食べたかの状況を答える人が多いという話は興味深いです。動物は生命維持だけのために食事をしますが、人は文化的な意味や人同士の繋がりを認識する目的も。コロナ禍で、目に見えないものを大事にする時代だと言われていますが、“縁”もその一つ。フードロス問題もかれ始めた今、改めて、食事の在り方を見直す時なのかなと。

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課長代理 花村 成行さん

紀伊國屋書店 高槻阪急店 

総面積は約400坪。一般から専門書まで幅広く約20万冊の在庫を保有している大型書店。車でも電車でもアクセスしやすく、地元高槻市民に長く愛される書店だ。

高槻市白梅町4-1 高槻阪急 5F TEL:072・686・1195 営業時間:10:00〜20:00(無休)