川沿いの『Kottabos』にて、ゆるりワイン飲み

川沿いの『Kottabos』にて、ゆるりワイン飲み

飲み会手帖

2022.10.25

文:「あまから手帖」編集部・足立琴音 / 撮影:塩崎 聰

夙川沿いに建つマンションの1階にあるワインバー『Kottabos』。苦楽園駅から徒歩10分、河川敷の近くならではの緑豊かなロケーションは、過ごしやすいこの季節にぴったり。店主セレクトの自然派ワインに合わせるのは、メキシコ料理。異国の味を楽しみながら、ゆるりとした時間を過ごせます。

目次

ゆるやかな時間が流れる店内にて シェフのセンスが光る、味わい豊かなメキシコ料理 店舗情報

ゆるやかな時間が流れる店内にて

夙川からの心地良い風が店内を吹き抜けていく午後。窓越しに広がる木々のざわめきに耳をすませていると、この店では時間がゆっくり流れていることに気が付く。とにかく居心地が良く、心なしか会話もゆったりとしたペースになり、ぼーっと緑を眺めながらワインを飲み続けられる。

あまり知られていない生産者との出合いを楽しめるように、と店主の楠瀬慎司さんが自らセレクトした自然派ワインは常時20種類ほど。異なるタイプの2、3種類を開け、グラスワインのみの提供となっている。

『Kottabos』楠瀬さん、ワイン(左)店主の楠瀬慎司さん。(右)左からアルザスのオレンジワイン「ヌーヴェグ」、カタルーニャワイン「ラ・プラッツ」、オーストリアのオレンジワイン「シュリヒト・ウント・エガイフェント・オレンジ・キュヴェ」。グラス各1000円。

開店当初は料理もすべて楠瀬さん一人で切り盛りしていたが、2021年にメキシコ帰りのシェフ・三村明子さんが加わったことで、現地のフードを再現し、提供を始めた。

シェフのセンスが光る、味わい豊かなメキシコ料理

「ポソレ」は、豚足と豚骨から取っただしに、ジャイアントコーン、ジャガイモを加えたメキシコのストリートフード。塩味の効いたシンプルなスープには、スパイシーさと華やかさを兼ね備えたオレンジワイン「ヌーヴェグ」をお薦めされる。

『Kottabos』メキシコ料理写真手前から時計回りに、モレ・ポブラーノ“モレ鶏モモコンフィ”1500円~。雑穀ご飯、塩漬けしたうちわサボテンと共に。チレ・レジェノ“チリフリット・オアハカチーズ”880円。ポソレ“ジャイアントコーンと豚のスープ”880円~。オレンジワイン「ヌーヴェグ」を合わせて。

「モレ・ポブラーノ」は、カカオマス、唐辛子、ナッツ、野菜などを煮込んだ濃厚なソースを、ホロホロの鶏肉とともにいただく。「チレ・レジェノ」はピーマンのような見た目のチレ・ポブラーノ(唐辛子)に、チーズを詰めてフライにしたもの。かぶりつけば、さっぱりしたトマトソースとチーズのまろやかさの中に、ほどよい唐辛子の辛みが効いてくる。

『Kottabos』外観夙川沿いに建つマンションの1階。風が心地よく店内を吹き抜ける。

カウンター席で一人飲みを楽しむのもよし、数人ならテーブル席にて穏やかな時間を過ごすのもよし。喧騒から離れ、ゆるゆると、ワインとともに異国の味を楽しんではいかがだろうか。

■店名
『Kottabos』
■詳細
【住所】兵庫県西宮市北名次町15 -11
【電話番号】非公開
【営業時間】通常は12:00~23:00
【定休日】不定休
【お料理】ムール貝ヨーグルトマリネ800円。Gワイン一律1000円。
※予約、定休日などの詳細はInstagramを参照。

Writer ライター

あまから手帖 編集部

あまから手帖 編集部

amakara techo

1984年の創刊以来、関西グルメの豊かさをお届けしてきた月刊誌「あまから手帖」編集部。 旨いものを求めて東奔西走、食べ歩いた店は数知れず。パン一つ、漬物一つ掲載するにも、関西の人気店を回って商品を買い集め、食べ比べる真面目なチーム・食いしん坊。

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