ふらりと行ってみた一人日本酒、新大阪「ヤシマ」編

ふらりと行ってみた一人日本酒、新大阪「ヤシマ」編

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2023.03.10

文・撮影:「あまから手帖」編集部・剱持裕典

元来、根っからのビール党で、日本酒を目的に飲みに行くことはあまりないが、そんな自分でもたまに行きたいと思う店がある。「新大阪 昼呑み酒場SAKEヤシマ」だ。

目次

ランチをアテに、昼から通しで日本酒三昧 三種利き酒セットは、一見や初心者用にあらず 最後のスパイスカレーは、締めにもアテにも 店舗情報

ランチをアテに、昼から通しで日本酒三昧

かれこれ1年前になるが、あまから手帖2022年4月号日本酒特集の折。「ヤシマ」を訪れた際、誌面で紹介したい日本酒銘柄が豊富だったり、たまたま隣に座った人が日本酒の店をオープンしようとしていた店主だったりなど。いろいろなことが芋づる式に連なり、快調に誌面作りできた店として、今もしっかり記憶にインプットされている。

とはいえ、その取材時に「また来ます!」と言ったきり、すっかりご無沙汰になっていたことを思い出し、アタマは久々日本酒モードに切り替わった。

「ヤシマ」の場合、だいたいの日が通し営業で、昼からでもそのまま飲めるのがいい。

年明け間もない、とある寒い日の午後3時くらいに訪問。その日はまだランチもオーダーできるということで、選べるスパイスカレー半盛とおかず2種類、選べるおばんざい2種が付くデラックス御膳1200円にしたが、これが大正解だった。

新大阪 昼呑み酒場SAKE ヤシマ②デラックス御膳

三種利き酒セットは、一見や初心者用にあらず

昼時は近隣の勤め人など、ランチのみの客もいるが、やはりそこは酒の店。
どのランチも、酒と共に食せば最強のアテとなり、フルコースにもできる。

とりあえず生ビールを頼み、日本酒のチェイサー代わりにチビチビやろうと思っていたが、おばんざい2種の家庭的な味わいにジンときて、ひと息でフィニッシュ。

次は酒だ。

利き酒セットを注文するのは初心者みたいと、通気取りの自分は今まで敬遠してきたが、「ヤシマ」ではそんなことはないと思い知る。

新酒ラッシュの時期でもあったが、北島酒造の生酒だけで3種も飲み比べができるのは、恐らく蔵以外ではここしかないだろうし、何を3種選ぶかで十分マニアックな攻め方もでき、楽しみは増す。女将さんにお任せなら好みを伝えれば、よい感じに選んでもくれる。

新大阪 昼呑み酒場SAKE ヤシマ③三種利き酒セット

最後のスパイスカレーは、締めにもアテにも

料理は手際よく次々出てくるので、やはり利き酒セットのように最初から手もとに3つくらいグラスがある方がいい。スパイスカレー付き御膳のこの日のラインナップは、おばんざい2種からの、サラダに刺身、麻婆豆腐、白菜のシュウマイ、最後に半盛スパイスカレー。

この日は牛スジと大根、コンニャクのスパイスカレーが選べた。

最初は締めのつもりでいたが、アテにもなりそうで、思わずもう一杯頼みたくなった。

中華メニューもあったし、古酒を頼めば相性よかったかも(次回はそうしよう)。ともあれ、女将さん曰く「アタリの日」と仰っていたからラッキーだった。

何より、1人でも気兼ねなく、ゆっくりじっくり酒と料理に向き合えるのは、さり気ない女将さんの対応と、店の雰囲気の素晴らしさがあってこそ。

今度は1年後と言わず、近くまた訪れたい。

で、終わればよかったものを、

1年前の取材時にノーマークで、是非いただきたかったおでんを燗酒と共に注文。
だしが利き熱々で、次回は全種コンプリートしたくなった。

年末年始からの暴飲暴食による体重増はこの際、春までに何とかできればいいかなと…。

新大阪 昼呑み酒場SAKE ヤシマ④スパイスカレー

■店名
新大阪 昼呑み酒場SAKE ヤシマ
■詳細
【住所】大阪市淀川区西中島7-9-15
【電話番号】06-7410-7961
【Instagram】https://www.instagram.com/sake_yashima/

掲載号
あまから手帖2022年4月号/桜咲く今、飲みたい日本酒。
飲むべき日本酒75種を揃えた総力特集。関西地酒のトレンドやペアリングなど、初心者からツウまで楽しめるコンテンツが盛りだくさん。

Writer ライター

あまから手帖 編集部

あまから手帖 編集部

amakara techo

1984年の創刊以来、関西グルメの豊かさをお届けしてきた月刊誌「あまから手帖」編集部。 旨いものを求めて東奔西走、食べ歩いた店は数知れず。パン一つ、漬物一つ掲載するにも、関西の人気店を回って商品を買い集め、食べ比べる真面目なチーム・食いしん坊。

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