神戸・元町『神戸元町別館牡丹園』の焼きめし

神戸・元町『神戸元町別館牡丹園』の焼きめし

名店レシピ

2022.08.31

文:「あまから手帖」編集部 / 撮影:香西ジュン

“万人に愛される王道の味”をモットーに70余年。神戸きっての人気中華『神戸元町別館牡丹園』の焼きめしは、神戸っ子郷愁の味です。三代目の王 文良(オウ ブンリョウ)さんに家庭の火力でできるようご指南いただきました!

目次

家庭の火力でも、ふっくらパラパラに! 『神戸元町別館牡丹園』の焼きめしの作り方 プロならではのコツはこの3つ! 残った材料でスープも! 店舗情報

家庭の火力でも、ふっくらパラパラに!

「神戸元町別館牡丹園」の焼きめしを炒める

名物・焼きめしは、コレコレ、この味!と神戸っ子が膝を打つ懐かしの味。 三代目の王 文良さん曰く、「味付けはほぼ醤油だけ。レシピは創業時から変わりません」。 

 お店でいただく焼きめしは、強力な火力で煽(あお)ってこその香ばしさなのだろうが、「家庭の強火くらいで作ってみましょう」と王さんはコンロの前へ。「ご飯は熱々を」「卵液をまずご飯に絡めて」「エビは油通しでプリプリに」と細かく解説しつつ、10分で芳しいパラパラ焼きめしが完成!シンプルなレシピゆえ、コツは全行程に散りばめられています。

『神戸元町別館牡丹園』の焼きめしの作り方

【材料】2人前

白飯…200g
チャーシュー(1㎝角に切る)…50g
むきエビ…50g(12~13尾)
青ネギ(小口切り)…大さじ2
全卵・卵黄…各1個
ラード…大さじ2
醤油…10㎖
塩・コショウ・うま味調味料…各適宜

【作り方】

<エビを油通しする>

むきエビに塩を振り、しっかり揉む。コショウと重曹、ゴマ油で和える。軽く水分が出てくるので片栗粉を加えて混ぜ、サラダ油大さじ1を合わせて20分置く。
②中華鍋に①と残りのサラダ油(約60㎖)を入れて加熱し、低温で火を入れる。

<仕上げる>

中華鍋にラードを中火で熱し、熱々の白飯を加える。その上に、全卵・卵黄を合わせてしっかりと溶いた卵液をかける。
強火にして水分を飛ばして、パラパラになるまで③をじっくり炒める。
うま味調味料と醤油5㎖を加えて混ぜ合わせる。
チャーシューと②を加えて炒め、残りの醤油を加えたら全体に行き渡るよう炒め合わせる。
青ネギを加え、香りが出るまで炒め、コショウを振りかけてしっかりと煽る。

プロならではのコツはこの3つ!

1.重曹でコーティングして低温火入れ。エビがプリプリ、艶やかに

「神戸元町別館牡丹園」の焼きめし エビの下処理

2.白飯は熱々が鉄則! まずは溶き卵をオン。中火で気長に。調味料はその後!

「神戸元町別館牡丹園」の焼きめし 卵を入れる

3.熱が逃げるので鍋をふらず炒めて、ネギを入れたら一気に煽る!

「神戸元町別館牡丹園」の焼きめし 炒める

残った材料でスープも!

具にする材料が残ったら、焼きめしと相性抜群の、こんなスープにもチャレンジを。 中華鍋にサラダ油大さじ1を熱し、1㎝角に切ったエビ(下味をつけたもの)、チャーシュー、小口切りのネギを炒める。ここに、中華スープと豆腐を投入。泡だて器で豆腐を潰してから加えるのがコツだ。 塩とコショウで味を調え、片栗粉でとろみをつけたら、火を止めて卵白を加えて混ぜる。 とろんとした舌触りに、エビやチャーシューの旨みが重なって…。豆腐の優しい風味が染みる、見た目も本格派のスープの完成なり!

「神戸元町別館牡丹園」の豆腐のスープ

■店舗情報

『神戸元町別館牡丹園』
【住所】神戸市中央区元町通1-11-3
【電話番号】078-331-6611
【営業時間】11:00~14:30LO、17:00~20:00LO
【定休日】水曜(祝日の場合は営業、翌日休)
【お料理】焼飯1100円、蟹肉入りふかひれスープ(1人前)1540円(2人前~)、ランチセット2530円、コース5500円~。生ビールG660円〜、上海ハイボールG880円。

あまから手帖/2022年1月号
あの店のあの味が作りたい!名店レシピ

本誌初のクッキング大特集。名店の料理人が門外不出のワザをご開陳!全56品のレシピをご紹介しています。

Writer ライター

あまから手帖 編集部

あまから手帖 編集部

amakara techo

1984年の創刊以来、関西グルメの豊かさをお届けしてきた月刊誌「あまから手帖」編集部。 旨いものを求めて東奔西走、食べ歩いた店は数知れず。パン一つ、漬物一つ掲載するにも、関西の人気店を回って商品を買い集め、食べ比べる真面目なチーム・食いしん坊。

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