エースホテル京都宿泊記(その①)
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アートや音楽を軸にした、アメリカ・シアトル発の「エースホテル」。2020年にオープンしたアジア初の出店となる「エースホテル京都」に泊まってみました。
目次
開放的でワクワクするレセプション
まずはチェックイン。隈研吾氏が外装デザインを監修した建物。外観や1階ロビーの組み木に隈氏らしさが見て取れ、パブリックスペースは開放的。この円形カウンターがレセプションです。スタッフは皆さんフレンドリーですが、ホスピタリティーはしっかり。ちなみに、壁際には、エースホテルのオリジナルグッズやレコードが並べられ、購入可能。
銅を叩いて円形に仕上げられたレセプションカウンター。新旧のアート、工芸が客室に
この日宿泊したお部屋はスタンダードキング。印象的なタペストリーは100歳を超えてなお現役の染色家・アーティストの柚木沙弥郎氏によるもの。木製のカードキーも柚木氏のデザインで、カーテンなどのファブリックはミナ ペルホネン。部屋によってイサム・ノグチの照明やイームズのチェアも装備。ファンにはたまらないですね。
窓際のベンチも、使い勝手がいいです。音楽を楽しめる客室
ライフスタイルホテルの先駆けと言われる「エースホテル」は1999年にアメリカ西海岸のシアトルで誕生。創業者のアレックス・カルダーウッド氏が音楽仲間が滞在できるようにと作ったホテルがはじまり。なので、館内は音楽とアートに彩られているんです。各部屋には5枚のレコードが。そのうち必ず1枚は日本人アーティストのもの。私のお部屋は尾崎亜美さんでした。さらに1階で、好みのレコードを追加で借りることも可能。ターンテーブルはTEAC社、Tivoli社のラジオはBluetooth対応なので、自分のデバイスに入っている音楽も楽しめますね。また、一部客室にはエピフォンのギターが置いてあります。
今回お部屋に用意されていたレコード5枚。 レコードを触るのは何年ぶりだろう。針を落とした時のノイズなどが心地いい。 こちらはギターの置かれたエーススイート。プラスチックの使用を控え、環境に配慮
水回りは木と黒の組合せで温かみがありながらスタイリッシュ。全室バスタブがあるのも嬉しいですね。アメニティはシンプルな用意。化粧水などが必要な方は、準備していくのがおすすめです。歯ブラシや綿棒の柄は竹製で、プラスチックを最大限に削減し、限りなく環境に配慮しているそう。シャンプーやボディローションは「uka」によるもの。ハーバル系の素材を使っていて、とっても香りがいい。ソープディッシュは、鹿児島の障がい者福祉施設「しょうぶ学園」の生徒さんの作品。1階で販売もされています。
バスタブはしっかり深くてゆっくり浸かれます。 エコなアメニティ。コンプリメンタリーのお水もペットボトルではなく瓶のものが用意されている。 ユーモラスなタッチで動物が描かれたソープディッシュがかわいい。いちいちすてきな、アメニティグッズ
ルームウエアはフロントにお願いすれば、ガーゼ素材の着心地のいいものを借りることができます。が、お部屋に備え付けの、カナダ「wings+horns」のバスローブも快適。ホテルのバスローブと言えば、重くて着ていると暑くなってしまうことが多いのですが、こちらは軽くて肌触りがとってもいいので、浴衣のようにルームウエアとして使うのもいいかも。こちらも1階で購入できます。 ちなみに、ドライヤーはこんなにかわいい巾着の中に。電気のスイッチや荷物かけのフックなど、細かいところのデザインもいちいちかわいくて、さらに機能性も備えているのがすてき。
とっても着心地のいいバスローブはお風呂上りも快適。 ふふっと笑みがこぼれるような意匠がそちらこちらに。ディナーはファミリーで楽しめるイタリアン
夜は3階の「ミスター・モーリスズ・イタリアン」で。「ファミリー」を大切にするシェフ、マーク・ヴェトリ氏による、家庭料理をベースにした気軽でいて洗練されたイタリアンが楽しめます。気取らず、ワインに合う前菜やパスタ、ピッツァなどを皆で取り分けてお腹いっぱいに。国内外のコンペティションでその実力を認められた、ヴィバレッジマネージャーの齋藤隆一さんによるカクテルも楽しく酔わせてくれます。と、いうところでエースホテル京都の1日目は終了。
サクランボのカクテルや甘エビのタルタルなどを。フォカッチャは表面がお煎餅のようにバリバリとした食感で個性的。 ディナーの後、レコードを探しに1階へ。日中は宿泊客以外も自由に使え、常に賑わっているスペース。■店名
『エースホテル京都』
■詳細
【住所】京都市中京区車屋町245-2
【電話番号】075-229-9000
【公式サイト】https://acehotel.com/kyoto/
Writer ライター
あまから手帖 編集部
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