福井県京都事務所の所長に聞く!地元のいいとこ自慢(前編)

福井県京都事務所の所長に聞く!地元のいいとこ自慢(前編)

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2024.06.04

聞き書き・撮影/船井香緒里

いま注目を集める福井県。このたび、『福井県京都事務所』の所長・大南祐之さんに、関西で出合える、福井県からほぼ“門外不出”の特産品をはじめ、ご当地愛溢れる、食の情報を教えていただきました。聞き慣れない方も多いかもしれませんが「県事務所」とは、各都道府県に存在する、ご当地事務所のこと。観光や物産の情報発信をはじめ、U・Iターンの移住サポートなども行っています。京都・四条烏丸にあるのが『福井県京都事務所』です。いつもにこやかな大南さんは、生まれも育ちも福井県坂井市。県内の旬の情報を、日々熱心に発信し続けています。福井県ならではのローカルフードをお伺いしたところ、阪急・茨木市駅近くの『若狭ふれあい市場 茨木店』へと案内してくれました。

目次

お宝食材が揃うアンテナショップ 県民のソウルドリンク 福井のブランド米100%の煎餅 若狭地方の超ローカル和菓子

お宝食材が揃うアンテナショップ

この『若狭ふれあい市場 茨木店』は、若狭地方の特産物を中心に、福井ならではの農産物や加工品などを多く取り揃えているので、福井の食を知るには強い場所です。県内では熱烈に愛されているのに、県外だと誰も知らない。皆さんの出身地にもそんなご当地グルメがあるのではないでしょうか? 若狭ふれあい市場には、そんなローカルな商品が多く揃うんです。ではこれから、県民がこよなく愛する商品を、3つ紹介させていただきましょう。

若狭ふれあい市場 茨木店福井県のブランド米「いちほまれ」や、ミディトマト「越のルビー」。さらには、作り手の顔がみえる「鯖へしこ」や「小鯛のささ漬け」など、福井県の宝と呼ぶにふさわしい食材に出合える。また、福井県では品揃えできない青果物、例えば広島の国産レモンや鹿児島の熟成サツマイモなど、地方のプレミアム食材も揃う。

福井県民のソウルドリンク

ローヤルさわやか「ローヤルさわやか」200円。“さわやか”の愛称で親しまれる。白山山系九頭竜川の伏流水を使っていて、微炭酸の優しい口当たり。

1つめに紹介させていただく炭酸飲料「ローヤルさわやか」こそ、まさに福井県民の誰もが知る、ソウルフードならぬ、ソウルドリンクでしょう!
福井県出身の私は、下校途中に駄菓子屋で、また中学の部活後に家で。瓶入りの“さわやか”をラッパ飲みしたなぁ。私にとってはそんな懐かしの味です。

基本的には県内でしか売られてないエリア限定品。ですので『若狭ふれあい市場 茨木店』で見つけたときはテンションが上がりましたよ。

見た目はメロンソーダですが、味わいはそうじゃないんです。口に含むと、微炭酸を感じ、優しい甘さと爽やかな後味が広がります。これからの季節は、バニラアイスをのせてクリームソーダにするのもおすすめです。

ローヤルさわやかグラス

福井のブランド米100%の煎餅

「いちほまれ」とは、福井が誇るブランド米。およそ6年の歳月をかけて開発され、2016年に誕生しました。炊き上げると、絹のような白さと艶があり、味わえば優しい甘さが広がり、粒感と粘りの調和が最高なんです。そんなお米を購入していただく前に。まずはお試し…ということで、「いちほまれ」を100%使った、無添加で体にやさしい煎餅はいかがでしょうか?

いちほまれせんべい「いちほまれせんべい」しょうゆ味(左)、あまえび味(右)。各378円。

定番の「いちほまれせんべい」は、化学調味料を一切使わず、しょうゆのみのシンプルな味付け。サクサクとした軽い口当たり。噛むほどに米本来の甘みが広がります。これがもう、やめられない美味しさ。こないだは思わず一袋、完食してしまいました(笑)

そんな「いちほまれせんべい」に、今年4月「あまえび味」が新登場。主に県産の甘エビをせんべいの生地に練り込み、一枚ずつ手揚げしているそうです。
味わえば、程よくザクッとした心地よい歯応え。甘エビ特有の優しい香りと旨みがふわっと広がります。まさに、福井を代表する農産物と海産物のマリアージュ!嬉しいことに『若狭ふれあい市場 茨木店』でも取り扱いがありますので、ぜひ一度味わってください。

いちほまれせんべい 「いちほまれせんべい」あまえび味。甘エビ特有の風味と、いちほまれがもつ優しい甘みがバランスよく混じり合う。

若狭地方の超ローカル和菓子

若狭地方(福井県南西部)ならではのご当地和菓子が「松露(しょうろ)」。おおい町本郷にある、老舗和菓子屋『丸栄菓舗』で、ひとつひとつ手作業で作られています。
じつは、嶺北(福井県北部)でも入手が難しい、超ローカルな商品。

松露コロンとした丸いフォルムのあんこ菓子「松露」600円。創業100年以上、家族経営の和菓子屋「丸栄菓舗」で一つ一つ手作業で作り上げる。

昔ながらの製法で作られ、完成するまでに4日もかかるのだそうです。寒梅粉を練り込んだ餡玉を砂糖蜜で固めていて、外はサクッ、ジャリッとした歯触り。噛めば餡のもっちりとした食感と、素朴で優しい甘みが口いっぱいに広がります。あんこ好きにはたまらない逸品ですね。

松露松露とは、初夏の松林に生える白い食用キノコの名称。『丸栄菓舗』の「松露」は、程よい外皮の食感とあんこの甘みが融合した、上品な味わいが魅力。

この若狭地方限定の和菓子が、数量限定ですが『若狭ふれあい市場 茨木店』で販売してるんです。店長の村上和彦さんにお聞きすると、人気No.1のアイテムとのこと。大阪・茨木で『丸栄菓舗』の「松露」に出合えるとは本当にラッキーなことですよ。

若狭地方は古来から、朝廷に塩や海産物を供給する「御食国(みけつくに)」の一つ。ですから、オススメさせていただきたい食材は山のようにありますが、今回はあえて県民に愛され続ける、地域密着型商品を3つ紹介させていただきました。

ぜひ『若狭ふれあい市場 茨木店』へ足を運んでいただき、今回の品はもちろん、若狭地方もとい、福井県ならではのとっておきの農産物や海産物加工品を見つけてくださいね。

■施設名
福井県京都事務所
■詳細
【住所】京都市中京区烏丸通蛸薬師下ル手洗水町678 四谷学院京都ビル2階 福井銀行京都支店内
【電話番号】075-354-5408

■店名
『若狭ふれあい市場 茨木店』
■詳細
【住所】茨木市双葉町7-8
【電話番号】072-646-6100
【Instagram】 https://www.instagram.com/wakasafureaiibaraki/

Writer ライター

船井 香緒里

船井 香緒里

Kaori Funai

「Kaorin@フードライターのヘベレケ日記」でお馴染み。酒と酒場と音楽をこよなく愛し、「Led Zeppelin」、「The Who」はじめ60〜70年代の洋楽ロック好き。愛用するスピーカーは「Tannoy ⅢLZ」66年製。アウトドア好きでもあり、ジョギングとロードバイクにて健康維持。https://kaorin15.exblog.jp/

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