GI鳥取の認定酒を得た8蔵の中から、注目の3蔵を紹介!

2025年11月にGI認定を獲得した鳥取県の酒蔵8軒(「鳥取の清酒が念願のGI認定!でも、GIって何だ?」で紹介中 )のなかでも、若手が意気込みを見せる注目の3蔵をクローズアップ。各々のアプローチで酒造りに取り組み、個性豊かに鳥取の色を描いている。

米の作り手ごとに個性を紡ぐ/若桜町『太田酒造場』

同じ「辨天娘(べんてんむすめ)」でも「強力(ごうりき)」「玉栄(たまさかえ)」「鳥姫」など酒米違いだけで6種。さらに酒米生産者ごとに仕込みもタンクも分けて瓶詰。瓶裏面に酒米生産者名までも記している。「米作りに携わるうちに、田んぼごとの個性を真っ直ぐ楽しんでほしくなって」と5代目の太田章太郎さん。超軟水の仕込み水も酒米も地元若桜町産で、純米造りのみ。燗して良くなる酒造りを続けている。

「酒米が柔らかめなので、蒸した後に自然放冷でがっちり締めてゆっくり溶け切るように調整。炊きたてご飯のような甘みを感じる旨みに仕上げています」。深掘りした展開の根底にあるのは、米の作り手への敬意と、米と向き合う真摯な酒造りだ。

GI認定を受けた「辨天娘 純米 強力」は、コロナ禍の苦境に屈せず例年通りの仕込みを続けた結果得られた3年熟成もの。時間を経てまろみを帯び深みを増した琥珀色の酒は、飛び切り燗まで温めてもびくともしない重厚なボディ。それでいて温かみに溢れている。

『太田酒造場』辨天娘各種
「辨天娘」各種のメインラベルは統一。色違いのひし形ラベルに酒米を明記し、区別しやすくしている。
『太田酒造場』5代目の太田章太郎さん
ゆくゆくは酒米の種類をもう少し絞り込み、さらに深掘りを目指したいと語る章太郎さん。
『太田酒造場』仕込みタンク
貯蔵庫にズラリと並ぶ仕込みタンク。米の生産者ごとに分けているため、サイズは小さめ。
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『太田酒造場』外観
『太田酒造場』
鳥取県八頭郡若桜町若桜1223-2
TEL0858-82-0611
公式サイト https://www.bentenmusume.com/
Instagram https://www.instagram.com/bentenmusume.sake
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ネイティブ・鳥取な生酛一徹/伯耆町『久米桜酒造』

「ありのままの自然に委ねることで生まれる、予測不能のゆらぎ。それがウチの“味”です」。アパレル業界から日本酒の世界に飛び込んだ異色の杜氏・三輪智成さんの一期一会を良しとする酒哲学は、アバンギャルドでアート的。水は地下150mから湧く大山の伏流水、米は近隣の契約農家から。半径数キロ以内のミニマムな世界の土着感を描くべく、できる限り人の手を加えないネイティブな生酛造りを徹底している。

今回GI認定を受けた「生酛純米酒 八郷」は、170年の蔵の歴史の中で安定した人気を誇る定番ブランド。ラベルは昔ながらだけれど、味は今どき。のびやかでフレッシュな乳酸感と透明感ある複雑味が、鳥取の酒の幅広さと奥深さを教えてくれる。

『久米桜酒造』杜氏の三輪智成さん。
独学での自由な酒造りに挑み続ける三輪さん。蔵の一角に寝床を構え、酒と共に暮らす毎日を過ごしている。
『久米桜酒造』発酵イメージ
発酵中の日本酒。泡のようにモコモコと泡立つ姿に、酵母の逞しい生命力を感じる。
『久米桜酒造』酒イメージ
三輪さんの感性を生かし、「八郷」とは別ブランドでアートなラベルをあしらった日本酒も不定期で展開している。
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『久米桜酒造』外観
『久米桜酒造』
鳥取県西伯郡伯耆町丸山1740-50
TEL0859-68-6555
公式サイト http://g-beer.jp/kumezakura/
Instagramhttps://www.instagram.com/kumezakura_shuzo
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40年先の守破離/境港市『千代むすび酒造』

ウイスキーやジン製造への着手など、革新を恐れない老舗蔵の販路は今や世界15カ国。安定した品質のために繊細な温度管理ができる最新の仕込みタンクを導入する一方で自然酵母が住み着く築80年の土蔵での自家精米も続ける。それは、守るべき伝統を知っているからだ。

「2065年に迎える創業200年の折に、次世代へ元気にバトンを渡すことが目標です」と創業160年を機に6代目に就任した岡空 聡さん。売上の数ではなく、日本酒の価値を底上げしてみせると瞳を輝かせる。「一番好きな酒です」とGI認定酒に選んだ看板銘柄「千代むすび 強力50」の名を純米吟醸から純米大吟醸へと変えたのもその一手だ。飲み口穏やかながらも印象深いコクがあるスタンダードな酒は、今後ますます広く愛されるに違いない。

『千代むすび酒造』
一番スタンダードな『千代むすび 純米大吟醸 強力50』は国内外で安定した人気を得ている酒。
『千代むすび酒造』
酒米はすべて自家精米。赤糠は玄米を精米する過程で最初に取り除かれる外皮部分の粉末。真っ白な上白糠はいわゆる米粉。どちらも専門業者に卸し、廃棄することなく活用している。
『千代むすび酒造』の仕込みタンク
徹底した温度・湿度管理の下に並ぶ仕込みタンク。必要に応じて最新設備を導入し、仕込みの工程を明確にデータ管理。安定した品質作りを心掛けている。
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『千代むすび酒造』酒蔵イメージ
『千代むすび酒造』
鳥取県境港市大正町131
TEL0859-42-3191
公式サイト https://www.chiyomusubi.co.jp/
Instagram https://www.instagram.com/chiyomusubi
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鳥取の清酒が念願のGI認定!でも、GIって何だ?

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