鳥取愛みなぎるカオスなカフェ、大阪・箕面『ペルケ』

冬は親ガニ丼やカニコースが大人気で、梨やイチゴをふんだんに使ったパフェも名物。店内でお米やフルーツの販売もしている魔訶不思議なカフェは、店主の鳥取愛が原動力です。

月に一度、鳥取で仕入れ

「メニューはその日の食材次第なので、すべて手書き。鳥取のおいしいものを自由に伝えたくて」と、店主の井元真理さん。普通のカフェとは違う不思議なムードが漂う『ペルケ』が大阪・箕面にオープンしたのは、2021年。大阪・福島で鳥取地酒に特化した居酒屋『ごはん処 源平桃』を営む中、新たなエリアで新たな挑戦をと始めたお店です。

生まれは大阪ですが、鳥取育ちの店主・真理さんが、大阪生まれで大阪育ちのご主人・英夫さんとの暮しの中で、鳥取食材の魅力を再発見。素材の吟味と餞別のために月に一度は2人で鳥取へ。東西を駆け巡って、お米や地酒のほか気になった季節の食材を仕入れているそうです。

『ペルケ』店内
店で食べておいしいと感じた物を買って帰れるようにと、お米や季節のフルーツなどを店頭販売しています。
『ペルケ』商品
温泉熱で栽培した鳥取県育成品種・とっておきを使った「温泉いちごミルクのもと」と鳥取県三朝町(みささちょう)特産の三朝米を使った「333おこめん」。
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冬はカニ料理が大人気

夫婦で相談しながら考えているというメニューは、地元の食堂を兼ねていることもあって、おいしければなんでもありのフリーダムさ。ランチタイムは和定食やカレーのほか、丼物やパフェを、夜は日替わりの一品料理に加え、ホタルイカや生マグロを主役にした季節のコースを4000円前後からスタンバイしています。

「冬の鳥取といえば、カニ。ウチは鳥取市・賀露港からの仕入れが基本です」と真理さん。なかでもファンが心待ちにするのが、「親ガニご飯ランチ」です。

ズワイガニのメス・通称セコガニの丼をメインにしたセットは、カニクリームコロッケや小鉢にドリンクまでが付いて2200円(2024年12月現在)。また、活け松葉ガニを1人1パイいただけるコースも破格の15400円~で提供しています。

『ペルケ』親ガニご飯ランチイメージ
「親ガニご飯ランチ」2200円(2024年12月現在)。カニの蒸し汁に醤油、酒、みりんを加えただしで炊いた親ガニご飯は旨みたっぷり。お好みでポン酢をかけていただきます。
『ペルケ』本マグロと白イカの紅白丼
本マグロと白イカの紅白丼は1500~2200円。ワサビと造り醤油でシンプルにいただきます。本マグロは鳥取県の境港直送です。
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パフェの主役も鳥取産フルーツ

鳥取産のフルーツを使った季節のパフェも好評です。「鳥取は梨の種類も豊富。有名な二十世紀梨や新甘泉(しんかんせん)を始め、新興(しんこう)、あたごなど、8月から12月まで長く楽しめますよ」と真理さん。

梨パフェに潜ませているベビーカステラは、ゆくゆくは大山バターと鳥取産牛乳を使った特注品にパワーアップする予定というから楽しみです。

店名のペルケ(perché)は、イタリア語で「なぜ?」という意味。「カフェなのに、なぜ丼があるの?お米を売っているのはなぜ?と疑問が止まらないお店でしょう。私のやりたいことを好きなだけ詰め込んだ結果なのですが、その不思議さを表してみました」と笑う真理さん。朗らかな人柄も、着々と鳥取ラバーを関西に増やしている理由です。

『ペルケ』の梨パフェ
鳥取産の梨を1個使った梨パフェは1500円~。この日の梨は果汁が豊富で爽やかな酸味の新興でした。夏はスイカパフェが登場するそうです。
『ペルケ』のイチゴサンデー
自家製イチゴ酒のイチゴをリメイクしたジャムやバニラアイス、ベビーカステラを使ったイチゴサンデー660円もおすすめです。
『ペルケ』の看板
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