鳥取の銘酒「鷹勇」推しの居酒屋、大阪・阿倍野『幸』

鳥取の地酒「鷹勇(たかいさみ)」を豊富に揃え、シジミや大山鶏など、鳥取の特産品を使った粋なアテがズラリ。大阪・阿倍野の西田辺駅からほど近い隠れ酒場では、食材の持ち味を生かした気取らない和食をいただけます。

西田辺駅からすぐの隠れ酒場

大阪メトロ御堂筋線の西田辺駅から歩くこと4分。マンション1階の南西角に、『幸』はあります。開店は2022年12月。厨房に立つのは、鳥取出身の両親の下、大阪で育った小林やよいさんと、鳥取・湯梨浜町で生まれ育った遠藤 孝(たかし)さん。各々鳥取で料理を学ぶ中で縁を結んだ2人が営む、気取らない雰囲気の居酒屋です。

『幸』店内
U字形のカウンターが印象的な店内。出会ってから20年以上という小林さんと遠藤さんが、阿吽の呼吸で料理を作ります。
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店主イチ押しの酒は、鳥取・琴浦の「鷹勇」!

入り口に堂々と飾られたのぼりから分かる通り、20近くある鳥取の酒蔵の中から、店主・小林さんが推しているのが「鷹勇」。鳥取県中部の琴浦町で150年以上の歴史を育んでいる『大谷酒造』の代表銘柄です。

「大山の水と米を使った、力強い味わいの辛口が基本。その同じ辛口でも、滑らかな口当たりのものからどっしりしたものまで、味のバリエーションが幅広いところが大好きなんですよ」と満面の笑みで語る小林さん。

同銘柄で味比べする楽しさを伝えるために、日本酒は「鷹勇」だけで常時6種類前後を揃えています。飲みメインにするなら、お友は小玉スイカを丸ごと醤油に漬け込んだ鳥取名物・とまり漬けや自家製の砂丘らっきょ漬けがおすすめです。

『幸』外観
暖簾の脇に飾られた鷹勇ののぼりが『幸』の目印です。
『幸』の酒肴各種
「鷹勇」は1合680円から。写真の純米吟醸なかだれは90ml700円。小気味いい食感の鳥取名物とまり漬けは400円。自家製砂丘らっきょ600円。糀の旨みを感じるイカ三升漬600円は、鳥取・境港の郷土料理。
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食材重視の直球料理が中心

一品料理は造りや、揚げ物、焼き物、ご飯物まで常時40種前後。「選び抜いた鳥取食材の良さを生かしたいので、やりすぎないよう心がけています」と遠藤さん。

境港から届く魚介のみならず、ブロッコリーや長芋「ねばりっこ」、白ねぎなどの野菜も含め、食材の多くは自身が慣れ親しんだ鳥取県産。調理をシンプルにする分、味の下支えとなるだしを繊細に調整していると話します。

「例えば大山鶏鍋なら、鶏の旨みに負けないようカツオと昆布をしっかり利かせた厚みのあるだしにして。シジミの酒蒸しは貝の味を引き出したいので、だしは優しめにしています」。

ランチタイムは、大山鶏天麩羅定食が850円。週替わりの彩り小鉢定食は、小鉢4品に刺身や天ぷらも付いて1200円。鷹勇に酔いしれる夜だけでなく、お得な昼処としても人気です。

『幸』の大山鶏鍋
小鍋ながら食べ応え充分の大山鶏鍋は1400円。400円の雑炊セットを追加して、肉の旨みが加わったコク深いだしを余さずいただくのがおすすめです。
『幸』のしじみの酒蒸し
滋味深い鳥取産しじみの酒蒸しは1000円。
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アテにもなるホルモン焼きそば

大山鶏親子丼や大山鶏雑炊と悩みますが、特におすすめしたい締めが、ホルモン焼きそばです。鳥取県中部から西部の居酒屋や鉄板焼き店でお馴染みのソウルフードで、牛ホルモンが使われているのが特徴。遠藤さんが独自に配合した味噌ベースの甘辛い味付けは、酒のアテにもバッチリだと常連客にファンが多い逸品です。

ランチタイムは、大山鶏天麩羅定食が850円。週替わりの彩り小鉢定食は、小鉢4品に刺身や天ぷらも付いて1200円。鷹勇に酔いしれる夜だけでなく、お得な昼処としても人気です。

『幸』のホルモン焼きそば
国産黒毛和牛のホルモンを贅沢に使ったホルモン焼きそばは1000円。
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