• amakara.jp
  • おいしいお店
  • ガッツリ食べたい一軒目。「もう一杯行っとく⁉︎」の二軒目にも。神戸・三宮『中華バル幸〜Kou〜』

ガッツリ食べたい一軒目。「もう一杯行っとく⁉︎」の二軒目にも。神戸・三宮『中華バル幸〜Kou〜』

コンセプトは自然派ワインと中華料理。カジュアルなバルのようでいて料理は本格派。深夜まで営業しているのでもう一杯飲みたい気分の二軒目使いにも最適な、路地裏の隠れ家的一軒です。

背徳感あるエビマヨに笑みがこぼれる

2023年9月30日にオープンした中華バル。美味しく手頃な価格帯のワインとそれに合う料理の数々が好評で、女性客のグループや会社帰りの人たちで連日賑わっています。また深夜まで営業しているのも使い勝手がよく、遅がけには自店の営業を終えた近隣の料理人が訪れる日もあるそうです。

10

1人で調理から接客までこなす、オーナーの松井幸弘さんは『健民ダイニング』や、カフェ、イタリアン、居酒屋など、これまで様々なジャンルの飲食店で腕を磨いてきました。
また地元が北野界隈ということもあり、子どもの頃からエスニックや中華料理などに触れ、国際色豊かな神戸の食文化のど真ん中で育った、生粋の食いしん坊でもあります。休日には1日5軒食べ歩く日もあるなど、美味しいものへの探究心と好奇心は人一倍。店のメニュー表を眺めれば、タパスに、中華に、パスタもある、松井さんのキャリアと趣向が凝縮された、ユニークで多彩な展開となっています。

Kou店主
高校生の時ラーメン店でのアルバイトがきっかけで料理の道へ。平日は接客も調理も1人でこなす店主の松井さん。
10

ほとんどの人が最初にオーダーするというメニューが「タパス5種盛り合わせ」。取材時は大根餅にレバームース、カボチャのバニラ風味、蒸し鶏に自家製焼豚と、ジャンルレスで美味しいもの集めました!と言わんばかりの内容。どれもワインによく合い、ボリュームもあって1皿目にしてグラスが早くも空いてしまいそうです!
人気の「大海老とチーズのエビマヨ」は、マンゴーのピューレを隠し味にしたフルーティーなソースが特徴的。海老の上にスライスしたクリームチーズが隠されており、酸味とコクをプラスしています。白ワインによく合うのはもちろん「背徳感を感じながら食べて欲しくて」考えたというオリジナルのエビマヨ。クリーミーで濃厚だけれども後口は爽やか。リピート率高めの一品です。

Kouの料理
奥が「大海老とチーズのエビマヨ」1400円。手前は「タパス5種盛り合わせ」(2人前)1400円。中国山東省で造られているフルーティーな飲み口のリースリングワインと共に。取材時のメニュー。
10

点心も定番からオリジナルまであれこれ。オーダーごとに包んで蒸す定番の小龍包は、艶やかな薄皮の中から溢れ出るスープと肉汁が自慢です。また時には、中華スープの代わりに鯛のダシの旨みを封じ込めた小龍包なども限定メニューとして登場し楽しませてくれます。

Kouの料理
艶やかな皮も美しい、蒸し立ての小龍包は2個500円。
10

熱々お焦げに麻婆豆富をジュッっと掛けて

「僕、三宮周辺の麻婆豆腐はほとんど食べたんじゃないですかね」と、松井さん。数えきれないほどある中華料理店を地道な食べ歩きの末に自身の味に辿り着きました。つるんとした滑らかな絹どうふに、豆板醤、豆鼓醤に自家製甜麺醤などを合わせたコク深く、広東風の麻婆豆腐。そのまま食べてもご飯が進む味ですが、こちらでは揚げたてのおこげと一緒に食します。
運ばれてきた鍋には、刻んだ生のニラと、揚げたてのおこげ。そこへ熱々の麻婆豆腐を注げば、ジューッという音と湯気とスパイシーな香りが一気に立ち上り、テーブルも盛り上がります。豆腐の滑らかな舌触りと対照的なおこげの食感がいいアクセントで食べ応えあり。

Kouの料理
「名物おこげ入り麻婆豆腐」1100円。音と香りに食欲アップ!プラス100円で辛口にも。またちょっと欲しくなる「一口白ご飯」150円があるのも嬉しいところ。
Kouのワイン
ワインは都度入れ替え。中華に合うものをセレクト。グラスが赤白4種類ほど。ボトルは好みを伝えて相談を。
10

食いしん坊でなければ思いつかないな、と思わせるメニューの数々と、各国の珍しい自然派ワインを楽しめる店は、しっかり食べたい気分の時も、締めにもう一軒寄りたい遅がけにも、知っていると切り札になる一軒です。現在ハーブが香る水餃子なども提供しており「今後はもっとハーブを取り入れた料理を増やしたい」と鋭意研究中とか。ますますワインに合うメニューが充実するようで楽しみです。

Kouの店内
10