官能的なデザートコースを『コンラッド大阪』のデザートバーで

『コンラッド大阪』40階のバーが、『mudae.(ムデ) by Justin Lee』と新たなる店名を掲げて、2026年1月末から大きく様変わり。韓国気鋭のパティシエを監修役に招き、デザートだけで構成する刺激的なコースを提供している。

塩加減が巧みな、新感覚のデザート

コースの一品目に登場するシグネチャ―ディッシュ「カプレーゼ」は、どう見てもデザートではなく前菜だ。けれど口にすれば、フレッシュ、ドライ、マリネと味も食感も異なる3様のトマトとパルミジャーノ・チーズのアイス、バジルソースが見事なバランス。甘い快感が舌に響く。

『mudae.』の「カプレーゼ」
コースは昼8000円、夜12000円~。すべてのコースの一品目に登場する「カプレーゼ」は、ジャスティン・リーさんのシグネチャーディッシュ。黒い粉末は塩味の利いたブラックオリーブパウダー。ペアリングカクテル「テラトニック」は、京都のボタニカルジン「季の美」のトニック割りにオリーブ油や黒コショウを加えた一杯。バジルで包んだトマトピクルスを添えている。ペアリングカクテルは各2000円。
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ペンネ形チーズにベーコン香るジェラートを合わせた「カルボナーラ」も、ミルキー感が際立つ絶妙な塩加減。桜色の綿あめが可憐な「サクラ」も、わずかな塩味が良い仕事をしている。

『mudae.』の「サクラ」
10種のテクスチャーで構成する「サクラ」は、奈良のイチゴ・古都華に北海道産ミルクのジェラートを重ねた仕立て。仕上げに特製の酒サクラソースをかけていただく。桜色の綿あめが溶けていく様で、散りゆく桜の儚さを表現した一品。
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徐々に甘みが増していくコース構成

「この程よい塩気が甘みを輝かせ、コースでも食べ飽きない理由です」。韓国気鋭のパティシエ、ジャスティン・リーさんがイタリア料理人としての経験を生かしながら“創る”デザートは、セイボリーとデザートの境を行き交う挑戦的かつ官能的な仕立て。

一品ずつ目の前で仕上げるライブ感やバーならではの凝ったペアリングカクテル、徐々に甘みを増していくよう緻密に計算されたコース構成で、食べ進めるほど店名“mudae(ムデ)”が意味する“舞台”へと引き込まれていく。

『mudae.』のパティシエ、ジャスティン・リーさん
西洋の伝統技法と東洋の素材を融合させた“ツイストスイーツ”を得意とするジャスティンさんは韓国出身。オーストラリアやニュージーランドの名店で経験を積んだ後、ソウルに『JL DESSERT BAR』をオープン。現在は自店を続けながら、アジア各地での活動にも意欲的。「ここでは日本の飛び切りの食材を生かしたい」と語る。
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『mudae.』の「クラナカン」
ジャスティンさんがスコットランド人のシェフから教わったというオートミールとウイスキーを用いた伝統的スイーツを現代的に消化させた一品。すべてのコースの締め括りに登場する「クラナカン」もシグネチャーディッシュのひとつ。ドラマチックな味と演出の詳細は、ぜひカウンターで体感を。
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バーならではのペアリングカクテル

デザートバーと銘打つだけにペアリングカクテルも気合充分。ここだけでしか味わえない一杯が揃っている。バーテンダー曰く、「デザートとの調和とリンクを意識しています」とのこと。

例えば、先述したコースのクライマックスに登場する「クラナカン」のペアリングカクテルは、デザート同様の鮮やかな緋色をした「ラスティ・ラズベリー」。国産ウイスキーの「余市」をベースにラズベリーピュレやクランベリーリキュールなどをシェイクした程よく甘酸っぱい味わい。仕上げにスコッチ「バランタイン17年」をひと吹きする演出が、また洒落ている。

世界観にどっぷり浸るならデザートコースを選んで3種から5種のカクテルペアリングを合わせるのがお薦めだが、食後のデザートとしてアラカルト一品と好みのカクテルを頼むのもアリ。いずれを選択しても、唯一無二のバータイムが待っている。

『mudae.』店内
バーカウンターの背面を飾るのは、スイーツに使用している素材をモチーフにしたカラフルなポップアート。
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