「湖国 滋賀の幸 美食フェア」に向けて ~滋賀食材探訪・レポート~

「湖国 滋賀の幸 美食フェア」に向けて ~滋賀食材探訪・レポート~

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2023.12.25

文:山寺 三郎 / 撮影:桂 裕幸

PR:滋賀県みらいの農業振興課 食のブランド推進室

京阪神の飲食店や複合商業施設の物販イベントなどで、滋賀県産のとびきりの食材を使ったメニューが楽しめる「湖国 滋賀の幸 美食フェア」。今年は1月7日(日)~31日(水)より、京都・大阪の店舗で開催されます。 その準備にあたり、去る10月30日、フェアに参加する有志6店舗・9名を集めての、バスによる合同視察が行われました。琵琶湖をぐるりと半周以上しながら、生産現場を視察し、生産者の声を聞く一日。みなさん、どんな食材に心惹かれたのでしょうか。

目次

魚介あり牛肉あり、湖国の豊かな恵み 伝統とモダンが同居する滋賀の農産物

魚介あり牛肉あり、湖国の豊かな恵み

はじめに訪ねたのは、近江八幡市の「沖島漁業協同組合」。琵琶湖唯一の有人島である沖島の漁業を司るこちらの漁協では、冬に旬を迎えるワカサギやホンモロコ、ビワマスなどの湖魚に加え、特定外来生物として嫌われがちなブラックバスも、北湖のきれいな水質から食用に適うとして加工販売を行っています。この日はあいにく漁がなく、沖島対岸の堀切港で聞く漁協の方のお話がメインでしたが、「琵琶湖にこれだけの漁船が集まる港があるんですね」と『洋食堂 のろ』の河野竜二さんは驚いた様子でした。

滋賀視察1沖島漁協では、湖魚に急速冷凍をほどこして全国に発送できるようにしたり、害魚とされるブラックバスも食用に加工するなど、新たな取り組みにも積極的だ。『岡喜牧場』では、「まず美味しい」を最優先に、大きくなりすぎないよう肥育するこだわりがある。

続いて、近江八幡市安土町大中にある、近江牛生産者『岡喜牧場』を訪問。田園地帯の風通しのいい牛舎で、歩留まりよりも肉質を優先し、あえて700kgを超えないよう肥育する代表取締役・岡山和弘さんのポリシーに、みなさん感じ入っていました。「大きく育てすぎないことで、サシの網目が細かくなり、舌ざわりがよくなる。肥育だけでなく、繁殖・販売までを一貫して自社グループで完結させることで、一般的な牛の重量にとらわれることなく“美味しい”を追求して肥育できる事が私たちの強みであり、やりがいです」。その後、『びわこ だいなか 愛菜館』で滋賀の物産を買い物して、同町内にある『岡喜牧場』直営のレストラン『岡喜本店』に移動。近江牛のすき焼きやひつまぶしのランチで近江牛の甘み・旨みを堪能しました。

伝統とモダンが同居する滋賀の農産物

昼食後は湖東を大きく移動して、伊吹山のふもとにある『いぶきファーム』へ。古くからこの地で作られてきた「伊吹在来そば」や、伝統野菜・伊吹大根などを育てており、かたわら、それらの農産品を生かした蕎麦店や宿泊体験施設も運営しています。ここでは、おろした伊吹大根を試食。キリッと締まった凝縮感のある辛みに、「これは搾ったものですか?」と質問が。代表・谷口隆一さんの妻・さよこさんに、おろしたそのままだと聞いて「それでこの味ですか」と驚く人も。「おでんやポトフにすれば辛みは飛んで甘みが増すんです」というさよこさんの言葉に新メニューのヒントを得て、『エルタン』のお二人は「伊吹大根は葉っぱまで立派。ランチに取り入れられないか」と相談していました。

滋賀視察2辛味大根が果実のように爽やかな甘さを感じさせてくれる、『いぶきファーム』の伝統的な伊吹大根。蕎麦にうってつけの辛みがいい。『みなくちファーム』では、原木椎茸や万木(ゆるぎ)かぶのほか、多彩な根菜類の栽培を行う。おおかたの旬は、もちろん冬だ。

最後の目的地は、湖北をぐるりと回り込んだ先、高島市マキノ町の『みなくちファーム』です。農園のすぐ近くに2.5kmにわたって伸びる、観光スポットにもなっているメタセコイアの並木道。そこから雑木林に少し分け入ったところにクヌギ原木を7000本ズラリと並べ、原木椎茸を栽培しているのが同ファームの水口 淳さん。豪雪と厳しい冷え込みに耐え、厚く緻密な肉をつける椎茸の栽培は、マキノ町では40年以上前から行われている大切な地域産業です。

椎茸栽培場の見学に続いては、併設のオーガニック・キッチン「CAFÉ TSUMUGU」にて、野菜の試食会。原木椎茸や、県特産の万木かぶをはじめ、黄色・白・紫と色とりどりのニンジン、サラダゴボウなど、水口さんが丹精込めて育てた多彩な野菜が美しく盛られて並んでいます。それだけでなく、棚田で育てる米「いのちの壱」や、椎茸のパウダーを加えた味噌も『みなくちファーム』謹製。万木かぶを食べた『和洋 味かた』の小野田太一さんは「柿みたいに甘い!」と感激し、『お料理とお酒 ふくら』の村田光宏さん・雅恵さんは「前回も来ましたが、この白ニンジンは初めて。独特のハーブっぽい香りがいいですね」と感心していました。

湖国の歴史や文化、環境に根ざしたさまざまな生産の現場を巡り、「なんとか質を高めよう」と努力する生産者たちの声を聞いた今回の合同視察。その味に触発されて今まさに生まれようとしている新たな料理が、「湖國 滋賀の幸フェア」を彩ります。1月7日の開始を楽しみにお待ちください。

「湖国 滋賀の幸 美食フェア」

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