「福井県 敦賀・若狭フェア」に向けての食材探訪

「福井県 敦賀・若狭フェア」に向けての食材探訪

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2024.01.26

文:山寺三郎 / 撮影:竹中稔彦

PR:嶺南広域行政組合

2024年2月1日~4月7日に、「リーガロイヤルホテル(大阪)」で開催される「福井県 敦賀・若狭フェア」(福井県の嶺南広域行政組合主催/あまから手帖企画)。準備にあたり、同ホテルの腕きき料理人たちが、ご当地食材の生産者を訪ねる旅に。敦賀市以西、高浜町までの嶺南地方を巡ったのは、『THE RAY』シェフ・倉員(くらかず)直樹さん、『オールデイダイニング リモネ』シェフ・北川拓朗さん、和食副料理長の竹之内猛友さんです。精鋭シェフの舌をうならせたのは、どの食材でしょうか。

目次

「越前かに」の名付け親、老舗の魚問屋へ 地産食材とチーズの可能性を探る一軒へ “あえて曲げる”谷田部ねぎの魅力とは? 水と槽(ふな)搾りにこだわる三方の蔵元へ フナやコイ、三方五湖の恵みを探る 締めて30分で到着!新鮮ジビエに驚き シェフ連合の本領発揮、“嶺南の味”試食会 イベント情報

「越前かに」の名付け親、老舗の魚問屋へ

初日、福井・敦賀に着いてまず訪ねたのは、敦賀水産卸売市場にほど近い「相木魚問屋」。福井の冬の味覚の代表格であるカニ、県沖で水揚げされるズワイガニを「越前かに」と名付けて商標を取得し、全国に広めたのが、何を隠そうこちらです。
折しも11月、漁解禁日の翌日。店頭に並べられたカニに、一同は興味津々。中でも、ボイルのための巨大な釜が4つも並ぶ、天井の高いボイラー小屋には驚嘆の声が漏れていました。専務取締役の壁下 勝さんは「大きなカゴに入れて釜茹でにするんです。茹で汁はもちろん毎日替えますが、カニのだしが出る分、その日の後半で茹でるカニほど、ちょっと美味しいんですよね」と笑っていました。
卵も味わえるメスのセイコガニは年内いっぱい、越前かには3月20日、水ガニは2月20日~3月20日の間、ボイラーはフル稼働することになります。

「相木魚問屋」「相木魚問屋」にて。カニ漁解禁日の翌日とあって、みなさんズワイガニの入荷量や、どんな風に加工されるのか、熱心に尋ねていました。カニだけでなく、活けの鯛や大きなアジ、若狭ぐじなどもケースにズラリと並んでいました。

地産食材とチーズの可能性を探る一軒へ

続いては、食材探訪と昼食を兼ねて小浜市の「チーズ工房 ラヴェリタ」へ。若狭湾を眼前に臨み、杉崎シェフ自らが作る様々なチーズと、地元の食材でイタリア料理を供する刺激的な一軒です。
食べ手のみなさんも「リーガロイヤルホテル(大阪)」で腕をふるう料理人とあって、前菜の小浜の天然〆鯖、真空調理の名田庄産鹿、戻りガツオに、「pHを下げて作った自家製リコッタチーズです」(杉崎シェフ)という一皿から早くも談論風発。「〆鯖ってどう美味しく食べてもらいます?」(北川さん)「塩と酢のバランスやろうね」(竹之内さん)と盛り上がります。
モッツァレラとブルーチーズのペンネ、丹波の豚のポルケッタに、杉崎シェフの友人が小浜で作る“夕方採り”キャベツ、とコースは進み、最後には「チーズの赤ちゃんを作ってみましょう」と、みんなの目の前でモッツァレラを練り、出来たてを食べさせてくれました。

ラヴェリタ「その時どきの福井の食材を、チーズと共にいかに美味しく食べるかがテーマです」と杉崎シェフ。大阪の一流ホテルが県の食材を使ってくれるとなれば、生産者は大いに奮起するはずと、自分のことのように期待を込めて語る。

“あえて曲げる”谷田部ねぎの魅力とは?

次に訪ねたのは、小浜市・谷田部地区。元JA勤務の池田良光さんと妻の和代さんがこの時期、丹精して作るのは、根元が“J”の字のようにクリンと曲がった、その名も「谷田部ねぎ」。イタリアの「味の箱船」にも登録される当地の特産ねぎです。育ち盛りの畑へ和代さんに案内してもらい、谷田部ねぎのイロハを教わります。曰く、曲がりを作るために、わざわざ2回も植え替える。しかも、うち1回は8月、炎天下の植え替えでねぎにあえてストレスをかける。結果、糖度12度の甘やかなねぎが出来上がる。谷田部ねぎのルーツは、人の往来が多かった京都の九条ねぎではないか? ねぎの青いところを食べる文化はこのあたり以西であるし…などなど。
みなさん、ねぎの値段を尋ねて「安い! それで、送料は?…」「後継者は?」など、和代さんを質問攻めにしていました。

谷田部ねぎ「谷田部ねぎは甘みが強いのが特長。肉や魚と炊くなど、火を通して食べてほしいネギですね」と池田良光さん。嫁いできたときはネギが嫌いだったという和代さんは「やっぱりすき焼きが美味しいですよ」と笑う。

水と槽(ふな)搾りにこだわる三方の蔵元へ

日も暮れかける頃、初日の最後に訪ねたのは、三方郡・美浜町の「三宅彦右衛門酒造」。1718年(享保3年)創業、銘酒「早瀬浦」を醸す蔵です。
12代目蔵元の三宅範彦さんが、蔵の歴史や、三方五湖にほど近いこの地の気候風土・食文化を解説してくれます。「量が飲めて柔らかく、翌日に残らない酒を」という志向から、完全発酵にこだわり、搾りにはヤブタと呼ばれる圧搾機を使わず、ステンレス製の槽でゆっくりと搾る酒。

倉員さんが「洋の料理にも合うお酒はありますか?」と尋ねると、「最近になって県の食品加工研究所で開発された特別な乳酸菌がありまして、この乳酸発酵で造る『うらうら』という低アルコール清酒があります。度数4%で、夏のドリンクにお薦めですよ」。
コロナ禍で行き場を失った酒を熟成させた新銘柄をラインナップしたりと、ピンチをチャンスに変えるチャレンジ精神旺盛な三宅さんの姿勢に、みなさん感じ入った様子でした。

早瀬浦「蔵が守ってきた『澤の井』の水をはじめ、この地の水はミネラルが豊富。発酵が進みやすく、辛口の“男酒”に仕上がります」と三宅さん。若狭のへしこやなれ寿司などの発酵食との好マッチングは言うまでもない。

フナやコイ、三方五湖の恵みを探る

2日目の朝に訪ねたのは、三方五湖のひとつ、三方湖へ続く用水のほとりにある、三方上中郡・若狭町の「鳥浜漁業協同組合」。組合長の田辺喜代春さんが湖魚の漁について教えてくれます。
「夏は鰻やテナガエビ。全国で初めて鰻の標識放流を行ったのが当漁協で、現在では年間450kg前後を放流しています。冬場は水面を竹竿で叩いて網へ追い込む『たたき網』という、この地ならではの伝統的な漁法で獲るフナやコイが旬。三方五湖の固有種・タモロコも飴煮にすると美味しいですよ」。
建物裏の生簀で大きなフナやモクズガニなどを見せてもらいながら、「生きたまま送れる魚はありますか?」「フナは大丈夫ですよ」と、ホテル料理の食材として使えるか、検討を重ねるみなさんでした。

鳥浜漁協訪問時はシーズンオフだった鰻やテナガエビも「本当に美味しいんです。食べに来てくださいよ」と田辺さん。生簀にはカニやナマズなど、少量すぎて市場に出荷されない魚介もいて、湖魚の多様性を偲ばせてくれた。

締めて30分で到着!新鮮ジビエに驚き

次いで、同じ若狭町の少し山あいに入ったところに建つ「若狭ジビエ工房」へ。有害鳥獣として捕獲された鹿や猪の、食肉としての有効活用を図るために設立された工房です。
「メインは鹿ですね。冬場のワナ猟を中心に、年間200頭前後がこの施設に入ってきます」と代表の村上大祐さん。「全頭、5名の契約猟師さんがこの若狭町内で捕獲した個体ですから、締めてから約30分以内にココへ運ばれてきます」と聞いて、あまりのスピーディぶりにみなさん驚いた様子。
工房で皮や内臓を処理し、冷蔵庫で数日間熟成して枝肉に。基本的に冷凍で流通する精肉は、ロースで4000円/kg、シンタマで3000円/kgほどだそうで「それは安いですね!」と倉員さん。若狭町のジビエが冬の名物として関西に定着する、そのきっかけが、ここから生まれるかもしれません。

若狭ジビエ工房契約猟師が運んできた鹿などをスピーディに処理する設備を備えた「若狭ジビエ工房」。精肉の出荷だけでなく、鹿肉ウィンナーなど加工品も生産するほか、内臓などニーズの少ない部位はペットフードにも活用している。

シェフ連合の本領発揮、“嶺南の味”試食会

2日間、嶺南エリアを巡り終え、ここからは、各生産者さんから分けていただいた食材の試食会。JR高浜駅直結「まちの駅ぷらっとHome高浜」のキッチンスペースを借りて、北川さん・倉員さん・竹之内さんが3人、それぞれの得意ジャンルで即興料理を作っていきます。道すがらの大飯町「うみんぴあ大飯」で買い求めた「ふくいサーモン」や野菜、小浜市の精肉店の若狭牛なども織り込みつつ、初めての食材、慣れない調理用具と格闘すること1時間ほど。出来上がったのは…。

・鹿肉ソーセージとかぶらの汁なし蕎麦
・4部位の鹿肉ロースト 山内かぶらのソテーを添えて
・谷田部ねぎと、柑橘でマリネしたふくいサーモン
・ふくいサーモンのポワレ 県産トマトの焦がしバターソース
・若狭牛の谷田部ねぎ包み焼き
・若狭牛シンシンとカルビのステーキ食べ比べ 自然薯・谷田部ねぎ・焼き野菜を添えて
・鹿肉ウィンナー炒め
・鯖へしこ大根

さすがプロの中のプロ。調味料など制限だらけの条件でありながら、わずか1時間でこの品数、味わいのバラエティ。お互いの料理を食べ合って、これは旨い、こうすると、もっと美味しくなるかな、などと感想戦を繰り広げるうち、「この食材はきっと仕入れることになるな、という食材は?」というクエスチョンに。すると、何と全員が「谷田部ねぎは、まず使います」と即断。
「ふくいサーモンも使えそう。でも、うちのビュッフェでとなると、たとえば1週間で20kg必要、という世界なんだけど、供給は大丈夫かな」(北川さん)。「野菜が何でも美味しいね。湖魚はフナ・コイ以外にもバリエーションがあれば使えるかも…」(今井さん)。おのおの、自らの主戦場でどんな料理が展開できるか、目の前の皿を足がかりに早くも考え始めているようでした。
そのアイデアが美味しい料理に昇華する、リーガロイヤルホテル(大阪)の「福井県 敦賀・若狭フェア」は、2024年2月1日(木)~4月7日(日)。 御食国(みけつくに)・若狭の選りぬきの食材を味わいに、ぜひおこしください。

試食会「ジビエは焼却処分も多いと聞いて、もったいないと思いました」と倉員シェフ。ローストだけでなく日本蕎麦にもウィンナーを使うなど、みんなで積極的に料理に取り入れた。色鮮やかなふくいサーモン、脂が軽い若狭牛も好評を得ていた。

■イベント名
福井 敦賀・若狭フェアin リーガロイヤルホテル(大阪)
■詳細
【主催】福井県嶺南広域行政組合
【企画】クリエテ関西
【場所】大阪府大阪市北区中之島5-3-68 リーガロイヤルホテル(大阪)
【電話番号】06-6448-1121(代)
【アクセス】京阪中之島駅直結

あまから手帖2月号 「福井 敦賀・若狭フェア」

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