
「この写真、店の許可なしに載せてないよね!?」疑惑について。
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まだ3月号の話しとるんかいっ!という感じですが、「7+1中華物産」のレジで寝ている店員のお姉さんの写真、許可なしに載せてるんじゃ…という心配の声をいただいたので、ここで釈明します。
1回目は起きてました
3月号「中華の町へ」で15pにわたって繰り広げたガチ中華企画。人生でこんなに島之内に通った日々はないというほど私とカメラマンは連日この界隈を訪れた。
で、食材店「7+1中華物産」。実はこの店のオーナーは同企画内に出てくる「金達莱延边料理」など数店を経営するやり手。最初はもちろん取材許可を取り、普通に撮影に臨んだ。
1回目に撮影した写真はコチラ。お姉さん、起きてます。ちゃんと仕事してます。
「7+1中華物産」は道頓堀と島之内の間ぐらいにあります
ある日行ったら、爆睡してた
だがその後も島之内のいろんな店で珍料理ばかり撮影していたら、だんだん私もカメラマンも「もっと凄い画を撮りたいよね」と変な射幸心が湧いてきた。なので店の前を通るたびに「もう一度撮らせて」とお願いして撮影したり、ついでに買い物したり。
そして4回目ぐらいに伺った時。なんと店員さんが爆睡しているではないか!
シャッターチャンス!とばかりにカメラマン、すかさず激写。私も横で笑いをこらえながら、内心は「良いのだろうか?」とヒヤヒヤしていた。
いつも寝ているわけではないと思います
まさかの見開きで使っちゃった
あまから手帖の作り方についてちょっと解説。カメラマンは膨大な数の写真を撮るが、その中からどれを使うかを選ぶのはデザイナー(誌面をレイアウトする人)。編集者の意向を全く無視した、意表を突くような写真を使われることも多々ある(笑)。まあその方がカッコよくなっているのだが。
今回も、この写真を大きく使うことはないだろう…と油断していたら、まさかの見開きでドドンと寝てる写真が。
編集部内でも「いいじゃん」と盛り上がり、この写真でいってまえと入稿。
とは言え、誌面は必ず店に確認してもらい、内容の了解を取ってから載せる。この「校正」という手順を経ずに載せることは絶対にない。しかも今回はオーナーが中国人ということもあり、誌面をプリントアウトして直接確認してもらうことに。
店内で腸詰を温めて販売しています。これ旨いんですよ
怒られるの覚悟でゲラを見せたら
「何コノ写真!ノセナイデヨ」とか言われるだろうな~、差し替えになったら面倒だな~などとビクビクしながら持参し、オーナーに見てもらうと…。
「オモシロイネ!イイネ!」
いいんかい!寝てますけど!とこっちが戸惑った。なんと洒落の分かる人なのだ。京都の高級和食店とかだったら絶対怒られるやつでしょう。
読者アンケートにも「あの写真載せて大丈夫なのでしょうか」、周りからも「寝てるふりしてもらったの?」などと色々な疑惑があるが、正真正銘、居眠りしている店員さんを激写し、店の了解を得て(むしろ喜ばれて)載せているので、ご安心ください。
あと、誌面ではお姉さんの写真だけしか使えなかったので、せっかく撮った商品もここでご紹介。
中国でポピュラーなおやつ、大豆ジャーキー。肉不使用で、だいたい激辛。ここの品揃えは大阪随一かと
冷凍食品も豊富で、自家製の小籠包や豚まんなどもアリ
■店名
『7+1中華物産』
■詳細
【住所】大阪府大阪市中央区道頓堀1-1-5リバーサイドビル 1階
【電話番号】なし

あまから手帖2023年3月号『中華の町へ』
おそらく関西の雑誌史上、最もディープに攻めた中華料理特集。「鉄鍋炖」に「第三の王将」…、中華の沼は深いのだ。
Writer ライター

あまから手帖 編集部
amakara techo