林部智史さん(前編)「大阪では真面目なトークをしています(笑)」

林部智史さん(前編)「大阪では真面目なトークをしています(笑)」

関西ファン !

2024.06.25

文:柴田くみ子 / 撮影:佐伯慎亮

関西ラバーな著名人インタビュー連載「関西ファン!」。今回のゲストは、歌手・林部智史さんです。カバーアルバム「カタリベ2」が6月5日にリリースされ、全国ツアー「林部智史 CONCERT TOUR 2024 ∞ 歌で編む 無限の物語 ∞」がスタート。7月6日にはNHK大阪ホールのステージに立つ林部さん。前編では、ツアーにかける意気込みや大阪のお客さんの印象などを、後編では野菜ソムリエでもある林部さんの得意料理などについて語っていただきました。

目次

ニューアルバムは“等身大”の楽曲を収録 全国ツアーでたっぷりと披露します 大阪でのMCは、どこよりも真面目に!?

ニューアルバムは“等身大”の楽曲を収録

カラオケ番組をきっかけに2016年2月にデビュー、透き通ったハイトーンボイスで女性ファンを魅了し続けている林部智史さん。2018年に発売し、今もロングセラーを続ける「カタリベ1」以来、6年ぶりとなるカバーアルバム「カタリベ2」を6月5日にリリースしました。

――ニューアルバム「カタリベ2」についての想いを聴かせてください。

僕は、カラオケ番組に出演したことでデビューのきっかけをいただいたので、コンサートに来てくださる方もカバーソングを期待して聴きに来てくださる方が多いんです。デビュー翌年には、コンサートでも披露することの多いカバー曲を収録した「カタリベ1」をリリースしました。 

ただ、活動を続けていく上では、ずっと「カラオケの歌手」「カバー曲の人」でいてはいけないという思いもあり、そこからの脱却を目指す意味でもここ何年かはオリジナルに力を注いで来ました。とはいっても、僕にとってカバー曲はなくてはならない大切なもの。デビュー8周年を迎え、オリジナル曲も増えて来たこのタイミングだからこそ、自分の原点とも言える「カバー曲」のアルバムを作りたいと思ったんです。

林部智史さんインタビュー切ない曲や叙情歌を透き通った声で歌うことから“泣き歌の貴公子”とも呼ばれている林部智史さん。

――杏里さんや竹内まりやさん、広瀬香美さんなど、収録されているのは女性ヴォーカルの曲がメインですが、どんな風に選曲されたのですか?

特に女性の曲だけを集めようというつもりはなかったんです。自分が生まれた1988年以降の楽曲で、アマチュア時代からずっと聴いて、歌ってきた、いわば等身大の曲を選んだらこうなったという感じですね。カバーではあるのですが、どれも一緒に育って来たような感覚もあって、不思議と自分の曲のように感情移入できる曲ばかりなんです。

全国ツアーでたっぷりと披露します

――ニューアルバムのリリースと同時に全国ツアーですね。

毎年、テーマを決めているのですが、今回は「歌で編む 無限の物語」というサブタイトルをつけました。デビュー8周年の8を横に倒して「∞(無限大)」、無限の想い、無限の可能性をテーマにしています。

――どんなコンサートになりそうですか?

いつもはオリジナル曲を中心に、60年代、70年代のカバー曲を織り交ぜて披露しているんですが、今回のツアーでは、「カタリベ2」を柱にした構成にするつもりです。ですから、いつもコンサートに来てくださっている方が聞いたことのある曲もあれば馴染みのない曲も歌いますので、そこに無限の可能性を感じていただければと思います。

――大阪では、7月のNHK大阪ホールが決まっていますね。

はい。ニューアルバムの魅力をたっぷりとご披露します。世代を問わず、みなさんの心に響く曲ばかりだと思います。

林部智史さんインタビューコンサートツアー2024では、「PIECE OF MY WISH」(今井美樹)、「サンキュ.」(DREAMS COME TRUE)など1988年以降の曲を収録したニューアルバム「カタリベ2」からのカバー曲を中心に歌う予定だとか。

大阪では、どこよりも真面目なMCを!?

毎年恒例の全国ツアーでは、大阪をはじめ関西各地で公演を多数行なっている林部さん。2022年には、阿久悠さんの未発表詞に曲をつけたシングル「いずこ〜ふたたび歌を空に翔ばそう」をリリースし、阿久悠さんの故郷である淡路島にも訪れています。

――山形県ご出身の林部さんにとって、関西ってどんな印象ですか?

そうですね、関西の中でも特に大阪は明るくて元気、もっといえば激しいイメージ(笑)。だったので、コンサートでもそんな雰囲気なのかなと思っていたのですが、実際にはびっくりするくらい静かで「こんなに静かに聴いてくださるんだ」と驚いたぐらいです。

――お客さんの反応で、他の会場との違いはありますか?

僕のコンサートは、コール&レスポンスのようなスタイルじゃないので、そこまで大きな違いは感じないのですが…。あえていうなら、拍手のタイミングがどこよりも早いことでしょうか(笑)。

――コンサートのMCではどんなことを話されるんですか?

おしゃべりはあまり得意な方じゃないのですが、曲の合間にはこんな話をしようとか、構成を考えて準備しています。大阪の場合は、多分、どこよりも真面目な話をしていると思います。
ほかでは、ちょっと笑いを取れそうなネタも交えたりするのですが、日常会話が漫才と言われるお笑いの聖地で、求められてないことをするべきじゃないなと割と早い段階で気づきました。なので、あえて笑いは取りに行かないことにしています(笑)。

林部智史さんインタビュー

――なるほど(笑)。食についても少し伺いたいのですが、大阪で好きなお店や食べものがあれば教えてください。

大阪で必ず食べるのはたこ焼きですね。今日ももう食べました。お好み焼きよりたこ焼きが好きですね。一番よく食べるのは新大阪駅にある『くくる』ですが、滞在するホテルの近くにある店をネットで探して買いに行くこともあります。テイクアウトして、ホテルの部屋でゆっくり食べることが多いですね。

――スタッフからの差し入れで、嬉しかったものとかは?

大阪のスタッフさんからは、いつもおいしいものを差し入れていただいていますが、嬉しかったのはプリンですかね。歌う前には何も食べないようにしているので、ステージの後でいただきました。

――歌う前に食べないというのは、どうしてですか?

そうですね、咀嚼することで満腹中枢が刺激されてしまうと、切ない歌に感情を込めて歌うことができなくなってしまうんです。

――食べ物の話が出たところで、続く後編では、野菜ソムリエでもある林部さんに、好きな野菜や得意料理など、プライベートの「食事情」についてお伺いします。


林部智史さん

2016年2月シングル「あいたい」でデビュー。“今、もっとも泣ける歌”として口コミで広がり、発売4ヶ月で有線全国1位を獲得し、年末には「輝く!日本レコード大賞新人賞」、「日本有線大賞新人賞」を受賞。2018年からは、日本の唱歌や童謡を歌い継ぐ叙情歌コンサートも開始。2021年には、全曲小椋佳書き下ろしによるアルバム「まあだだよ」を発表。2024年6月5日、カバーアルバムとしては6年ぶりの「カタリベ2」リリース。6月4日からニューアルバムを携えて「林部智史 CONCERT TOUR 2024 ∞ 歌で編む 無限の物語 ∞」で全国14カ所を巡る。大阪は7月6日(土)NHK大阪ホールにて。詳細 
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