高知県産天然鮎×イタリアンのコラボイベント開催
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天然鮎の魅力を広めようと高知県はこのほど、大阪・梅田の「モード ディ ポンテベッキオ」で試食・料理講習会を開催。天然の希少な味と老舗イタリアンの技が会場を沸かせた。
天然鮎の中でも屈指の四万十川産を匠のコースで
市場流通の絶対量が少ない天然鮎は全国的にも希少な存在だ。高知県でも1975年の漁獲1000㌧をピークに、現在は1/10程。それでも国内トップクラスのシェアで、県内では毎年15河川で漁が行われている。
中でも四万十川産は、全国に名を馳せるブランドだ。さらに、「今回のイベントで用意した鮎は四万十川上流の久保川地区のもので極上です」と、会に先立ち鮎の状況を説明した県担当者。美味しい鮎を食すべく、脳の下準備が完了したところで料理講習会へ。
講師を務めたのは、老舗イタリアン「リストランテ・ポンテベッキオ」の山根大助シェフ。会場のスクリーンには山根シェフの調理シーンが映し出され、ライブ映像と共に解説。普段から扱い慣れた鮎について、「養殖の鮎は頭が小さく優しい顔立ちだが、天然モノは凛々しくしまっている」、「四万十川産の鮎は瓜のような香り。ウリ科の食材とよく合う」など、独自の見解や料理人ならではの視点を披露した。
料理は鮎を中心に、高知県の食材を使ったコース仕立て。
コース2品目「高知県四万十川天然あゆのコンフィの熱々と瓜科のマチェドニアメロンのソルベット添え」は、旨みや苦みなど、天然鮎ならではの味の濃さとメロンの甘みがバランスよく、コンフィとメロンの温冷の温度差を同時に楽しめる仕様に。
また、4品目「高知県四万十川天然あゆとういきょうの熱々リゾピラフ蓼とみょうがのソース」は、鮎から取っただしとウイキョウのピュレ、オリーブペーストを加えて炊いたリゾットが、皮目までしっかり焼き味が濃縮した鮎と絶妙なハーモニーを奏でる。
山根シェフは言う。
「鮎は大好きな食材の一つ。これからも代表作になるようなメニューを一つ、二つできるように、生涯に渡って使っていきたい」
その後、フードコラムニスト門上武司氏と山根シェフによる対談や質疑応答で幕を閉じた料理講習会。高知県は今後も「あゆ王国高知振興ビジョン」として、天然鮎のプロモーション活動を続けていく予定だ。
天然鮎のリゾピラフ
Writer ライター
あまから手帖 編集部
amakara techo