朝の1時間限定!「喫茶フルール」はプリンもいいけどエッグトーストが最強

朝の1時間限定!「喫茶フルール」はプリンもいいけどエッグトーストが最強

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2023.10.24

文・あまから手帖編集部・松崎聖子:撮影・赤鹿麻耶

全国好きな喫茶店マイベスト5に入る長岡天神の「喫茶フルール」。阪急電車から見える三角屋根のあの店だ。SNSではプリンがバズっているが、朝1時間限定のエッグトーストのインパクトが凄まじい。

目次

半世紀前から変わらない、ゴージャスすぎる店内 SNS映えしているメルヘンチックな「ダブルプリン」 モーニングのエッグトーストは、計算し尽くされた味わい 店舗情報

半世紀前から変わらない、ゴージャスすぎる店内

阪急長岡天神駅を通る時に気になっている人も多いだろう。緑の屋根にオレンジの看板。「喫茶フルール」は、54年前からこの場所で営業している。

「喫茶フルール」の外観1969年創業。オーナーの岡本孫三さんが自ら設計も手掛けた。

私は20年以上前に、恐らくメディアでは初めてフルールを取材した。教会のようなクラシックなインテリア、店内で水を湛える池、ビロード張りの三角天井。何もかもが美しい。ママの岡本幸子さんも、気品があって優しい。

「喫茶フルール」の店内天井には大きなシャンデリアが。店内は創業時からほぼ変わらないという。

表のショーケースにはカラフルな食品サンプル。パフェにトルコライスにスパゲッティグラタンに豪華なフルールランチに…。喫茶店というより洋食店、いやファミレスのような。

「喫茶フルール」のショーケースの食品サンプル洋食店にも負けないラインナップ!

「喫茶フルール」の座席表座席表に「池」と描かれている店もあまりないだろう。

SNS映えしているメルヘンチックな「ダブルプリン」

こちらの名物は「ダブルプリン」。レトロ喫茶ブームとプリンブームから、SNSを見た女子たちがこぞって訪れる。写真を撮りに。確かに自家製で今どき珍しい硬めの正統派プリン、メルヘンチックなビジュアルが「映え~」なんでしょうね。

「喫茶フルール」のダブルプリンダブルプリン1100円。プリン・ア・ラ・モードと呼ぶべきか。

モーニングのエッグトーストは、計算し尽くされた味わい

プリンも美味しいが、私は朝の1時間しか食べることのできない「モーニング」のエッグトーストが大好きだ。

見よ、この厚み。7~8㎝はあろうトーストに、これでもかと詰め込まれたスクランブルエッグ。卵2個に、マヨネーズや醤油、フレッシュ(関西の〝ミルク〟の呼び方)などを隠し味に作られた、やや濃いめの味が特徴。

最初は「ちょっとしょっぱい?」と思うのだが、たっぷりのバターを染み込ませたトーストと一緒に食べるうちに、絶妙にちょうど良い味のバランスであることに気付く。計算済みなのだな。

「喫茶フルール」のモーニングBセットのエッグトースト10~11時のモーニングタイム限定。ご近所さんは知っている。セットで780円。

1個でも満腹になるのに、2個も出てくる。でも塩気とパンの甘みがクセになって、手が止まらない。ネルドリップの深めのコーヒーともよく合う。

「映え」とか言われる遥か昔、半世紀前からプリンもエッグトーストもこの店にあったのだ。写真を撮るのに夢中になっていると、ママさんが「冷めるで~」と優しくせっついてくれる。アツアツのサクサクのふわふわにかぶりつくべし。

「喫茶フルール」のエッグトーストバターがしこたま塗られたトーストも香ばしくて美味。

今回、あまから手帖11月号の「モーニング」連載で久しぶりに訪れた。当時から何も変わっていない。変わらないって素晴らしい。永遠にこのままであり続けて欲しい。

■店名
喫茶フルール
■詳細
京都府長岡京市天神1-8-2
075-951-6759
https://www.instagram.com/fleur_nagaokakyo/

掲載号『あまから手帖11月号』

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