奥田シェフが淡路島に降臨!超プレミアムな「リストランテ・スコーラ」イベントレポート

奥田シェフが淡路島に降臨!超プレミアムな「リストランテ・スコーラ」イベントレポート

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2024.04.24

文・撮影:「あまから手帖」編集部

奥田政行シェフ自らが腕を振るうフルコースを味わえるイベントが、淡路島「リストランテ・スコーラ」で4月10日に開かれました。淡路島の食材を使った1日限りのプレミアムなコースの全容をレポートします!

目次

元職員室がイタリアンレストランに 「伊勢神宮に向かってサンパ〜イ」 キャビア、フォアグラ、淡路牛を使った豪華フルコース 店舗情報

元職員室がイタリアンレストランに

「リストランテ・スコーラ」は、元小学校を改装した複合施設「のじまスコーラ」内にあり、通常は淡路島産の野菜や魚介など地元食材を用いたパスタやイタリアンのコース料理を提供しています。奥田シェフは山形「アル・ケッチャーノ」のオーナーシェフで、言わずと知れた地産地消の先駆者。リストランテ・スコーラは、関西で最初の奥田シェフプロデュース店です。

「のじまスコーラ」外観「のじまスコーラ」は1階が地元食材などのマルシェ、カフェ、2階がレストランです。

イベントは不定期に行われており、今年は2月に続き2回目。前回の来場者からのアンコールに応えて、間を空けずの開催となったそうです。
建物は小高い丘にあるため、元職員室だった店内からは空と海が一望できます。こんな景色の中で学び、働けるなんて幸せですね。

「のじまスコーラ」からの景色客席からの景色が素晴らしい!

「伊勢神宮に向かってサンパ〜イ」

料理の前に奥田シェフがスピーチ。「伊勢神宮に向かってカンパ〜イ、いやサンパ〜イ」と持ち前のユーモア精神たっぷりの挨拶でスタートしました。世界のシェフ1000人に選ばれ、文化庁長官表彰など輝かしい経歴にも関わらず、気取らない人柄なのもファンの多い理由でしょう。

「リストランテ・スコーラ」内観35名の定員が満席。団体、リピーターのファンなどが遠方から訪れていました

会場ではオペラ歌手とピアニストによる生演奏も披露されました。なんと皆様、のじまスコーラ運営元である「パソナグループ」の社員で、関連施設でライブがある時以外は、ホールスタッフなどとして勤務しているそうです。演奏家が安定した生活をし、夢を追い続けることができるようにとのパソナのワークスタイルの一つとのこと。

奥田政行シェフ普段は全国を飛び回っているシェフが自ら作る料理を味わえるなんて貴重な機会です

キャビア、フォアグラ、淡路牛を使った豪華フルコース

イベントはランチとディナーに分かれ、ランチ6品で10000円(アルコールペアリングは+5000円)、ディナー7品で20000円(アルコールペアリング付き)でした。

「のじまスコーラ」イベントの前菜のパスタ<前菜①>新鮮なホウボウとキャビアのシンプルな冷たいカッペリーニ

ホウボウはもちろん前海から、キャビアも淡路島で養殖されたチョウザメから採ったもの。オイルベースでかなり薄味かな?と思いましたが、「ホウボウは噛むと旨みが深まります」のシェフの言葉通り、噛めば噛むほど甘みが増し、キャビアの塩気も相まって口の中で味が完成されました。

「のじまスコーラ」イベントの前菜のカルパッチョ<前菜②>平目とアイスプラントと淡路野菜の食感カルパッチョ、ペアリングの日本酒

またキャビアだわ~と思いきや、なんとトンブリ。カラスミを合わせることで魚の風味と塩味を与え、キャビアであるような錯覚を起こさせるマジックです。サクサクした大根、プチプチのアイスプラント、弾力あるヒラメ、さらにパリパリした春巻の皮…と食感の多重奏を愉しむ仕立てです。

ペアリングはワインが主でしたが、こちらには日本酒が合うとのこと。奧田シェフと加藤嘉八郎酒造がコラボして作った「大山清正公 大吟醸」です。華やかな香りで料理に寄り添う旨口でした。

「のじまスコーラ」イベントの前菜のスープ<スープ>コールラビのアルケ製法クリームスープ

スープを供しながら、シェフが「これな〜んだ」と不思議な野菜を見せてくれました。見たことのない緑色の丸っこい物体で、ブロッコリーの茎だけを丸々と太らせたような形状です。こちら「コールラビ」と言いまして、キャベツの一種だそうです。皮を剥いて中をミキサーですり潰し、クリームスープに仕上げています。クセのない、こっくりした味わいの野菜です。

<魚料理>スズキのワイン蒸し、色々なハーブのソース

淡路島産スズキはオーブンでじっくり蒸し、ローズマリー、タイム、エシャロットなどのハーブソースで。しっかりニンニクが利いていて、淡泊なスズキとの味の補完が見事です。

「のじまスコーラ」イベントの前菜の肉料理<肉料理>あわじ牛のローストとフォアグラのすき焼き見立てとトリュフ

出ました、メインの淡路牛。繊維がきめ細やかで脂身もあっさりした牛は、ミディアムレアにローストし、マデラ酒とポルト酒に蜂蜜を加えた甘くコク深いソースで。卵黄のコンフィとフォアグラのソテー、さらにトリュフまで乗せて贅沢なすき焼き風に。ご飯が欲しい(笑)。

「のじまスコーラ」イベントの前菜のデザート<デザート>キャラメルのセミフレッドと里芋とココナッツのジェラート 麦茶のアフォガード

デザートはキャラメルのムースに、里芋とココナッツのジェラートという面白い組み合わせ。さらに焦がし麦茶をかけてアフォガードでいただきます。ココナッツに麦茶なんて新発想の合わせ技ですが、コーヒーのように香ばしく、里芋のねっとり感も生きた斬新なスイーツでした!

ディナーは上記に「足赤海老のクリームソース フェデリーニとセリ」のパスタが加わります。

「のじまスコーラ」イベントで歌う奥田政行シェフシェフ、歌手に負けていない美声でしたよ!

「料理は全て淡路島のものから発想した」という今回のコース。魚に肉に野菜に、淡路島は食材に恵まれた場所だなあと再認識しました。ちなみに奥田シェフはカンツォーネ歌手と一緒に、自身の思い出の曲である「タイム・トゥ・セイ・グッバイ」も披露。シェフの歌声を聴ける貴重なイベントとなりました。

イベントは今後も不定期に開催予定。HPをチェックしてください!

■店名
「リストランテ・スコーラ」
■詳細
【住所】兵庫県淡路市野島蟇浦843 のじまスコーラ2F
【電話番号】0799-82-1820
【公式HP】
https://nojima-scuola.com/

Writer ライター

あまから手帖 編集部

あまから手帖 編集部

amakara techo

1984年の創刊以来、関西グルメの豊かさをお届けしてきた月刊誌「あまから手帖」編集部。 旨いものを求めて東奔西走、食べ歩いた店は数知れず。パン一つ、漬物一つ掲載するにも、関西の人気店を回って商品を買い集め、食べ比べる真面目なチーム・食いしん坊。

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