那智勝浦の旅④レトロパンの宝庫⁉マグロだけじゃない意外な名物
スイーツ系は洋菓子店顔負け『きむらや』
紀伊勝浦駅から徒歩約3分、勝浦港のすぐ前にある『きむらや』。昭和13年創業というから、もう90年近く続いている老舗です。朝早くから次々とパンが焼き上がって棚に並べられ、総アイテム数は50~60種とか。でも夕方にはほとんどが売り切れてしまう人気ぶりです。
菓子パンが多めで、そのクオリティは洋菓子店と見まがうほど!特に「フィセル」は、予約しないと買えない日もある売れ筋アイテム。フランスパン生地にオリジナルバタークリームがサンドされ、パリッと香ばしい食感のあとに、懐かしい甘さが口中に広がります。
ほか、「ハニーレモン」というスイーツ系のパンもイチオシ。カステラ生地のようなスポンジをパイが覆い、レモン香るチョコレートでコーティングされています。大きなレモンケーキといったところで、かなりずっしりとしたボリューム。ここのパンは、2~3個買っただけで相当な重量になるので要注意(笑)。
“じゃばら”×パン⁉︎『焼きたてのパン サンタ』
なんと店主の村田耕造さんは、神戸の老舗『フロインドリーブ』ご出身。師匠から譲り受けた天然酵母で発酵させるカンパーニュをはじめ、那智の滝の天然水を使って手ごねする食パンや、総菜パン、菓子パンなど約50種を焼き上げます。昔は200種ほど作っていたと言いますが、最近は「じゃばら」事業で忙しいので、パンの種類は減ったそうです。
「じゃばら」とは紀伊半島中央部の北山村名産の果実。大変酸っぱい柑橘ですが、果皮にフラボノイドが豊富に含まれており、花粉症やアレルギー対策、疲労回復に効果的とか。
村田さんはこの効能に着目し、そのまま食べられるドライフルーツ「ナルリッチ」や「グリーンピール」などを開発。また独自の製法で酸っぱさと渋みを取り除き、香りを高めたじゃばらを練り込んだタルト、チーズケーキ、パンなども販売しています。WEBでも販売しているのでお取り寄せしてみては。
あんパンが得意な『パン処 龍の麦』
いもあん、くりあん、みかんあん、ぶどうあん、ずんだあん……とあんパンの種類の多さには驚き。全部で10種以上はあります。「この辺りは民泊が多いので、あんパンやあんドーナツなど和っぽいものが売れるんです」とは店主の談。また、クロワッサンにも砂糖がコーティングしてあるなど、菓子パン系が得意なようです。
円筒状の「ラウンドパン」も自信作で、よもぎあん、チョコ、さつまいも、三食豆入りなどこちらも種類豊富。どのパンもかなりリーズナブルですが「スーパーなどへの卸販売もしているので、価格を抑えられるんです」とのこと。つい買いすぎてしまいそうですね。
ハード系からふわふわ系まで『ホームベーカリー コッペ』
こちらも早い時間に行かないと売り切れ必至の人気ベーカリー。自家製レーズン酵母を使用したハード系から、牛乳を使ったしっとりふわふわ系、デニッシュ系まで幅広く、ドーナツやマフィンなど焼き菓子系も好評です。
1個60円(!)のカラッポパンは焼き上げたそばから売れていく人気商品。カラッポと言いつつ、中にはピーナッツクリームが薄く塗ってあり、ほんのり甘く香ばしいのが特徴。
また、土曜限定の「ミルキー」もすぐに売り切れるので取り置きマスト。フランスパン生地に国産バターと練乳たっぷりのクリームを挟んだパンで、サクッと軽やかな歯応えなのでペロッと1本食べられます。
レトロな商店街をパン散歩してみては
確かに、冒頭の店主の言葉に偽りはないようで、那智勝浦のベーカリーはどちらかというと菓子パン系が多めという印象でした。また朝早くから営業しているのも漁師町ならでは。那智勝浦に行ったら、定番のマグロ食べ歩きも良いですが、パン屋巡りも楽しみの一つに加えてみるのも面白いかもしれません。
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amakara.jp編集部
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関西の食雑誌「あまから手帖」(1984年創刊)から生まれたwebメディア「amakara.jp」を運営。カジュアル系からハレの日仕様まで、素敵なお店ならジャンルを問わず。お腹がすくエンタメも大好物。次の食事が楽しみになるようなワクワクするネタを日々発信中。
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