キノコにも“完熟”があるとは!おいしい瞬間を、ワインと「リゾナーレ八ヶ岳」

深まる秋は、ワインが似合う季節だ。「リゾナーレ八ヶ岳」は、まさにワインラバーのためのリゾートホテル。メインダイニングの『OTTO SETTE』では、素材を生かした料理と、経験豊かなソムリエのペアリングによる美しいコースが楽しめる。今回は、秋メニューの主役に据えたキノコとその生産者を深掘り。香り立つ、旬の味覚“完熟”キノコに合いに、山梨へ。

コンセプトは“ワインと野菜”

八ヶ岳の麓、標高960mに位置する「リゾナーレ八ヶ岳」のメインダイニング『OTTO SETTE』。日本が誇るワインの名産地であり、おいしい野菜が採れる土地柄を生かし、“ワインと野菜”を意味する「Vino e Verdura(ヴィノ エ ヴェルデューラ)」をコンセプトに掲げている。

料理長の鎌田匡人シェフは、生産者が丁寧に育てた野菜の持ち味を最大限生かすことが信条だ。生産者との会話からアイデアが浮かぶこともしばしば。そんなシェフが自ら生産者と交渉し、秋メニューの顔となった名水育ちの特別なキノコがある。

「OTTO SETTE」
内観はワインの貯蔵庫「ワインカーヴ」をイメージ。
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キノコ専門「白州・山の水農場」へ

鎌田シェフの案内で、「リゾナーレ八ヶ岳」から車で15分ほどの場所にある「白州・山の水農場」へ。半露地栽培のハウスの中には菌床がずらりと並び、椎茸がすくすくと育っていた。

南アルプスの清らかな地下水が潤沢に使えて、寒暖差の大きなこの場所は、キノコ栽培に最適。農場の代表・水谷多呂さんは有機の材料から作る独自配合の菌床で、年間16種を育てている。

鎌田シェフと水谷さん
鎌田シェフ(左)と水谷さん(右)。「僕らは食材を作るけど、お客さんに提供してくれるのはシェフなので。地のものをおいしい形で食べてもらえて嬉しいです」と、水谷さん。
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「白州・山の水農場」のハウス
生命力をまとい、見るからにおいしそうな椎茸。
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ここで初めて、キノコにも“完熟”があると知って驚いた。いかにも、食欲をそそる響き。実際、味も香りも一番のっている瞬間だという。例えば椎茸なら、傘が開いてふっくらと大きく成長し、胞子がふわっと出ると完熟。育ち過ぎると味が落ちてしまうので市場にはあまり出回らないが、「白州・山の水農場」では 完熟のみを出荷している。

「白州・山の水農場」の椎茸
傘の裏側の内被膜が破れる頃が完熟のサイン。
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「気温が15℃になると、どんどん生えてくるから採るのに必死です。出てこないと、それはそれで困るんだけど(笑)」と、温度のコントロールを自然にゆだねる半露地栽培は一筋縄ではいかない。「それでも、本当に良いものを作りたいから」と水谷さん。生産者と料理人、立場は違うけれど、同じ作り手として、シェフはその姿勢に共感と信頼を寄せている。

「白州・山の水農場」のキノコ
キクラゲ、たもぎ茸、ディナーのメインにも使われている椎茸、朱鷺色平茸。「どれも、キノコ本来の味がするんです」と嬉しそうに話す鎌田シェフ。
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5種のキノコを5種の調理法で

コースでキノコを使うのは、ズッパ(スープ)、パスタ、そして肉料理の3皿。特にメインの「鹿肉のアロースト きのこのデグリナツィオーネ」は、5種のキノコを用い、その調理法がすべて異なるという手間のかかった一皿だ。
「キノコは火を通し過ぎると形や色が変わってしまうので、大きさや厚み、提供までの余熱も考えながら火入れをしています」とシェフ。

「白州・山の水農場」の椎茸を使ったトリフォラート
椎茸の旨みがほとばしるトリフォラート。
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「OTTO SETTE」鎌田シェフ。
流れるように調理をする鎌田シェフ。
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肉厚な椎茸はニンニクとハーブで香りを付け、オリーブ油で炒める。朱鷺色平茸は、美しい色を失わないようにグリルパンとオーブンを駆使して焼く。平茸はセモリナ粉をまぶしてカラッと揚げ、山伏茸は濃厚なバターソテーに。白キクラゲのマリネで、酸味のアクセントを。ご馳走が大集合だ。

キノコのパートナーは、木の実を食べて旨みを増した秋の鹿肉。舞茸の酵素に漬け込んでから火を入れることで、サクッと歯の入る柔らかなアローストに。最後にさっと回しかけた鹿のだし汁のソースが、全体を一つにまとめ上げる。

鹿肉のアロースト きのこのデグリナツィオーネ
夜のディナーコース(全10品)18000円のメインディッシュ「鹿肉のアロースト きのこのデグリナツィオーネ」。ペアリングコースは9500円~。サ込。12月3日まで。
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円熟のソムリエがペアリング

ペアリングでコースに磨きをかけるのは、経験豊かなソムリエ、加茂文彦さんだ。山梨県を中心とする日本のワインが8割以上、イタリアのものも含めて約2000本を収めるセラーから、繊細な料理に寄り添う1本を選び抜く。

ソムリエ、加茂文彦さん
ソムリエの加茂さんは、ペアリングの先駆者である巨匠、アラン・サンドランス氏率いる「リュカ・キャルトン」をはじめ、北海道や東京の有名ホテルでの経験も持つ。
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「メインは鹿肉と味わいの異なる5種のキノコ。それらを受け止めるには、若いワインより、ほどよく熟成した土っぽさとまろやかなタンニンのあるものを。口の中でワインがソースになるイメージです」とイタリアのサンジョヴェーゼ「A Sirio Rosso2008」をセレクト。平茸の旨みをポルチーニの香りが引き立てるパスタには、その風味と調和するボディと酸味を持つ「ドメーヌ ミエ・イケノ」の「シャルドネ2023」を合わせてくれた。

生産者、シェフ、ソムリエ、プロフェッショナルたちによって完成した地元ならではのコースは、旅の最高の思い出だ。

鹿肉のアロースト きのこのデグリナツィオーネ
水谷さんの平茸たっぷり、「きのこのパッパルデッレ」には、大人気の提携ワイナリー「ドメーヌ ミエ・イケノ」のシャルドネを。
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ワイン好き向けアクティビティ&施設

リゾナーレ八ヶ岳には、ワインラバーの心をくすぐる魅力的な施設やアクティビティが他にも。宿泊客だけでなく日帰りでも楽しめるものもあるので、ぜひ気軽に立ち寄ってみて。

メインストリート「ピーマン通り」
メインストリート「ピーマン通り」では、19時~21時半の間、宿泊客限でスパークリングワイン1杯と数種のおつまみが無料でいただける「八ヶ岳ワインナイト」が9月からスタート(雨天の場合はロビー階の2nd Roomで開催)。また、11月1日~3日は、山梨県産ワインが約200銘柄集まり、生産者との交流しながら試飲、購入ができる「八ヶ岳ワインフェスタ2026」が開かれる。こちらは日帰り客も参加可能だ。
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八ヶ岳ワインハウス
「ピーマン通り」を進んだ先の「アルプス広場」にあり、日帰り利用もできる「八ヶ岳ワインハウス」。山梨県と長野県のワイン常時24種を取り扱い、25㎖から試飲できる。気に入ったらボトルの買い物も可能。
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