【番外編】俳優・津田寛治さん絶賛の「おたべ」。進化系、変化球に驚き!

編集部セレクトの関西手土産を紹介する本連載だが、今回は特別編。現在公開中の映画『津田寛治に撮休はない』主演を務める俳優・津田寛治さんに、「もらって嬉しい関西手土産」を伺った。出てきた答えは、「おたべの生八つ橋」! ということで、「おたべ」の美味しさを再認識しつつ、新作「ふわふわおたべ」や、編集者イチオシ「チョコ八ッ橋」など、意外と知らない「おたべ」の世界をご案内。

津田さんと同じ年!? 生八つ橋「おたべ」が生まれて60年

「京都銘菓おたべ」といえば、のド定番商品「つぶあん入り生八つ橋 おたべ」。耳たぶよりもやわらかい生八つ橋で、自家製のつぶあんを包み込んだ、お馴染みの三角形だ。味はにっきと抹茶の2種類。

津田寛治さんが「つぶあん入り生八つ橋 おたべ」を持つ
津田さんが手土産であげたりもらったりするお気に入りが、「つぶあん入り生八つ橋 おたべ」。
「つぶあん入り生八つ橋 おたべ」
おたべ8個入り(にっき、抹茶4各個入り)756 円。
ふわふわおたべと「つぶあん入り生八つ橋 おたべ」
京都人にはお馴染み。手前左はにっき、手前右が抹茶味。写真奥の「ふわふわおたべ」は新商品。
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一口食べて、「中のつぶあんといいね、このね、大豆の皮が歯につく感じとかもいいんですよ~」と、津田さんが相好を崩す。

津田寛治さんが「つぶあん入り生八つ橋 おたべ」を食べる
「皆さんも、『おたべ大好きなんです!』って。お土産で持っていって喜ばれないことがない」と大絶賛の津田さん。
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「僕は基本、セリフをカラオケボックスで覚えるんですね。だから僕の職場って、撮影所半分カラオケ半分(笑)。カラオケボックスも馴染みになってるから、いつもこのおたべをお土産で持っていくんです。すると、めっちゃ喜ばれるんですよ。嬉しいですよね。うちの娘もおたべ大好きです」

「おたべ」は1966年の誕生から60周年を迎える。津田さんも今年60歳。お互い、人生で干支が一巡し「生まれた年の干支(元の暦)に還る=初心に還る」とされる還暦同士なのだ。

そんなおたべが60周年を記念し、満を持して発売したプレミアムな新作がある。「ふわふわおたべ」だ。

『津田寛治に撮休はない』シーン
映画『津田寛治に撮休はない』では、何気ない食事シーンで日常を描く。ⓒ映画『津田寛治に撮休はない』製作委員会
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おたべの概念を覆す!? メレンゲ生地にあんこ&バター

雲のように軽やかな、やわらか&ふわふわ生地の秘密は、メレンゲ。もち生地にメレンゲを加え、空気を含ませた新食感の生地は、従来商品に比べて倍の厚さがあるにもかかわらず、驚くほど軽い。中には、あんことバター。乳製品との相性の良さはあんこラバーたちの間でもすっかり定着している。そのテッパンな組み合わせでミルキーな味わいを生み出した。

ふわふわおたべ
ふわふわおたべ5個入り810円。本館・清水坂店・嵐山店でのみ販売(通販可)。
ふわふわおたべパッケージ
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真っ白でやわらかそうな見た目に、「え、これ(福井の)羽二重餅じゃないの?」なんて笑う津田さん。取材中、越前おろしそばやヨーロッパ軒のソースカツ丼の思い出話を惜しみなく聞かせてくれた津田さんの福井愛がここにも。そんな津田さんの“初めてのおたべ体験”は――。

「子どもの頃に、大阪のおばちゃんがお土産でくれたんだと思います。なんだこれっ!って思いましたね。こんな美味しいお菓子があるのか!って。ちょっとスースーするけど甘くて、にっきの風味にも驚きましたね。食べ過ぎると怒られちゃうんだけど、何個でも食べたいと思わせる。その記憶が刷り込まれてるから、箱開けてこの三角を見た瞬間に唾液がジュワーって出てきちゃう(笑)」

津田寛治さん
ちなみに、その大阪の親戚宅に行く度に食べた「外がムニュとした重力に負けてるようなたこ焼き」も津田さんの思い出の味とのこと。
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『津田寛治に撮休はない』シーン
作中、日常と非日常が混ざり合い、その境界線が曖昧になっていく不思議な感覚が可笑しみを生む。ⓒ映画『津田寛治に撮休はない』製作委員会
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「つ」と「ッ」の違い、知っていますか?

「八つ橋」と「八ッ橋」。表記が異なることにお気づきだろうか。『おたべ』では、生バージョンは「つ」、焼いたものは「ッ」で表記される。

元々京都で親しまれている「やつはし」は、焼いたもの。江戸時代中期に誕生した伝統的な米粉菓子のことだ。米粉・砂糖・にっき(シナモン)を混ぜて蒸した生地を薄く伸ばして焼き上げた煎餅のような菓子で、琴や橋を模した長方形で湾曲している。

チョコ八ッ橋皿盛り
チョコ八ッ橋詰合せ15袋(抹茶、スイート、いちご各10枚)1404 円。ボリッとした固い食感と口溶けの良いチョコレートの滑らかさが妙に合う。
チョコ八ッ橋詰合せ
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そのパリパリとした食感が特徴の「八ッ橋」にチョコレートをコーディングした商品が「チョコ八ッ橋」。これを「ぜひ食べてほしい!」と持ち込んだのは、この商品を20年以上愛してやまないという編集者M。津田さんに味見をしてもらった。

津田寛治さんインタビュー
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「これ、いちごが一番いいですね。にっきのスースー感といちごの風味が合う。チョコかけるならポッキーみたいなのでもいいと思うけど、やっぱりこの形でないと駄目なんだろうなぁ」と、矯めつ眇めつ。固いチョコがとろける際の滑らかさと、ずっと噛んでいたいガリガリした食感のバランスが絶妙だ。

津田寛治に撮休はないシーン
ロケ弁や差し入れも撮影現場での楽しみ。細かいところまで注目を。ⓒ映画『津田寛治に撮休はない』製作委員会
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公開中の映画『津田寛治に撮休はない』で初めて演じる自分自身

映画ファンであれば知らぬ者はいない名バイプレイヤー、津田寛治さん。映画界を支え続ける彼に“撮休”という概念はなく、稽古に打ち合わせ、撮影、イベントと掛け持ち当然で駆け巡る。どんな役どころもこなしてきた彼が、初の“津田寛治”を主演で演じた本作。

『津田寛治に撮休はないシーン
ⓒ映画『津田寛治に撮休はない』製作委員会
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最初に企画書を読んだときには、バラエティの企画モノだと思った津田さん。取材を受けたわけでもないのに、そこには“津田寛治”が居た。

本作の見どころを、本人に訊いてみた。

「本作は、バイプレイヤー自身の裏側を見せているバックステージものの一面がある作品。俳優をバイプレイヤーって呼ぶのは日本ぐらいで、海外にはない言葉らしいんですよ。撮影中は、日本独特のバイプレイヤーが日常どんなふうに現場を駆けずり回ってるのか、プライベートをどう過ごしてるのかを見せるっていう点が、僕の中で大きな楽しみになっていました。だから日本の方々ももちろん、世界の方々にもね、日本で言うバイプレイヤーってこういう生活してるよ、といったところを見てもらいたい。バイプレーヤーの生態を楽しんでいただけたら嬉しいです」

作中、多忙を極めるなか神経をすり減らしていく津田は、奇妙な幻覚を見るようになる。彼を待ち受けている衝撃の事実とは? 俳優本人が自分自身を演じ切る新感覚ミステリーの結末は、ぜひ劇場で。

『津田寛治に撮休はないポスター
ⓒ映画『津田寛治に撮休はない』製作委員会
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【作品名】津田寛治に撮休はない
全国順次公開中
【公式サイト】https://www.satsukyu.com
【X】@SatsukyuMovie
【Instagram】@satsukyumvie
配給:アークエンタテインメント

【プロフィール】
俳優:津田寛治さん
1965年、福井県生まれ。上京後、アルバイト先の喫茶店に北野武が来店した際、トイレで自らを売り込んだことがきっかけとなり、映画「ソナチネ」(1993/松竹)でデビューしたことは有名。以降、映画を中心にテレビドラマや演劇でもバイプレーヤーとして活躍。2002年、森田芳光監督の「模倣犯」(東宝)で第45回ブルーリボン賞助演男優賞、08年に黒沢清監督作「トウキョウソナタ」で第23回高崎映画祭最優秀助演男優賞を受賞。有名無名問わず様々な監督の作品に出演するほか、監督として短編映画を手掛ける。主演を務めた新作「津田寛治に撮休はない」を含め、出演映画は300本を超える。

【京都銘菓 おたべ】
京都市内の土産店ほか、大阪国際空港店、オンラインショップでも販売。
60周年記念サイト開設中。

writer

椿屋

tsubakiya

映画は「ひとり、劇場で!」がモットーの映画ライター。2025年鑑賞数は280本。人生の映画ハシゴ最高記録は1日7本。各媒体で、着物・グルメ・京都ロケ地といった切り口のレビューを担当する。超大作から自主映画まで、ノンジャンルな雑食。