京都『和菓子&ワイン 養老軒』が届ける フルーツ大福とワインの楽しみ方

昭和初期から和菓子を作り続ける『和菓子&ワイン 養老軒』(お店の記事はこちら)。伝統的な菓子を大切にしながらも、「どんな味がするのだろう」と心が弾む創作大福を生み出してきた。なかでも看板商品の「みかん大福」と夏限定の「スイカ大福」は、多くの人を驚かせる人気商品。果実の魅力をそのまま閉じ込めた一粒に多くの人が魅了されている。

温故知新の和菓子づくり

昭和初期の創業以来、季節の和菓子を作り続けてきた『養老軒』。
かつては上用まんじゅうや桜餅など、京都の歳時記に欠かせない菓子を中心に販売していた。転機となったのは二代目が手掛けたいちご大福。その後「和菓子をもっと自由に楽しんでほしい」という三代目・本田順子さんの思いから創作大福の展開を広げていく。

お客さんの声をきっかけに誕生した「しば漬大福」をはじめ、多彩な大福を展開。伝統を守るだけでなく、新しい発想も積極的に取り入れる姿勢が、多くのファンを惹きつけている。

養老軒外観
昭和初期創業。地域に親しまれながら、旬のフルーツを使用した大福を届け続ける。
10
養老軒内観
親子三代にわたって受け継がれてきた暖かな雰囲気も、この店の魅力の一つ。
10

丸ごと味わう果実感

看板商品の「みかん大福」は、愛媛県産のみかんを丸ごと一個包んだ同店の代表作。
大福を割ると鮮やかな果肉が現れ、その存在感に思わず目を奪われる。見た目のインパクトもさることながら、一口頬張れば果汁があふれ、みかん本来の甘みと酸味が広がる。

果実を小さく刻むのではなく丸ごと包むことで、瑞々しさや食べ応えを存分に楽しめるのだという。

養老軒みかん大福
「完熟みかん大福」430円。
10

果実に合わせる専用餡

聞けば、フルーツごとに餡の甘さを変えているというから驚きだ。「みかん大福」に使う白餡はみかん特有の爽やかな酸味を受け止めるため、ほかの大福より甘みをやや強めに調整しているのだそう。一方で餅生地はやわらかくなめらか、かつ軽やかな食感で、果実や餡との一体感を生み出している。噛むほどにみかんの香りと甘酸っぱさが広がり、後味は驚くほどすっきり。通年販売される理由が、一口で伝わってくる。

養老軒みかん大福
愛媛県産のみかんを丸ごと一個包んだ看板商品。果汁あふれる瑞々しさと白餡のやさしい甘みが調和する。
10

夏を包んだ大福

毎年夏を楽しみにするファンも多い期間限定の「スイカ大福」。
果実は中央卸売市場の仲買人から仕入れた味の濃いスイカを使用している。スイカは水分量が多く、和菓子にするのが難しい素材。それでも「暑い季節に食べたくなる大福を作りたい」と試作を重ねて完成した。

また切り方や包み方を工夫することで、瑞々しい果汁はそのままに。合わせる白餡はスイカの甘みを引き立てるため甘さを調整し、後味も軽やかに仕上げている。

大福を頬張ると、シャリッとした食感とともにスイカらしい香りが広がる。見た目の意外性だけではなく、しっかりと果実のおいしさを感じられる一品だ。

養老軒スイカ大福
「スイカ大福」430円※期間限定。シャリッとした食感と爽やかな甘みが楽しめる。
10

和菓子の新しい楽しみ方

「みかん大福」も「スイカ大福」も目指しているのは見た目の意外性だけではない。果実ごとに餡の甘さや硬さを調整し、それぞれのおいしさが最も引き立つバランスを追求している。

瑞々しい果実とやわらかな餅、やさしい甘みの餡が重なり合うことで生まれる味わいは、フルーツ大福ならではの魅力だ。

さらに順子さんは、大福とワインのペアリングも提案している。
ワインを学ぶ中で「フルーツ大福に絶対合う」と考えた順子さんが実際に試したことから始まったもので「みかん大福」にはイタリア産白ワイン「モスカート・ダスティ」、「スイカ大福」には山梨県産白ワイン「万力ブラン」など、果実の香りや酸味がより際立ち、新たなおいしさを楽しめるように組み合わせてくれる。

「大福にワイン」という意外な組み合わせにファンも多く、その声に後押しされて酒類販売小売免許も取得。今では大福とともにワインを選ぶ客も増え、和菓子の楽しみ方を広げる提案として定着している。

養老軒ペアリング
大福とワインの組み合わせを提案。果実の香りや風味がより豊かに感じられると好評だ。
10
養老軒ペアリング
10

編集部選☆間違いない関西手土産

詳しくはこちら