『ぷらむ工房』後編/味をカスタマイズ!? おにぎり用MY梅干しとは

「タンケン! タイケン教室」13回目は、和歌山県みなべ町『ぷらむ工房』。前編の梅干し作り体験の取材を申し込んだとき、社長がひと言。「ウチに“おにぎり梅干し”っていう人気商品があるんですよ。こちらも作ってみませんか?」。レッツ・ワンモア・タイケン!おにぎり用の梅干しってなんだ?

“条例”から生まれたおにぎり梅

前編で作業の一部をタイケンした「白干梅」は持ち帰ることができる。
「容器に100gピッタリ詰めることができれば、ピタリ賞あります!」と社長。
なにぃ~賞品が出るなら……俄然やる気だ。
真剣にサイズを見極めて…4個か?いや5個か……どうだ!

キターーー100gピッタリ!
賞品はなんと高級一粒梅!うれしい。

和歌山「ぷらむ工房」おにぎり用MY梅干しづくり体験、計量
いつになく真剣な眼差しで梅干しを選別中。わーーーい!100gピッタリ!(ヤラセなし)。「なかなかピタリ賞は出ません!素晴らしい!」と社長。賞品のプレミアムダイアモンド梅は一粒380円の高級品!超うす皮でとろけるような果肉の南高梅をハチミツで漬け込み、金箔をあしらってある。ちなみにピッタリでなくても、詰めた白干梅は持ち帰れる。
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店舗に戻ると社長から気になるセリフ。
「みなべ町に『梅干しでおにぎり条例』があるのをご存知ですか?」
無論、知らない。というか、名前からしてユルいムードだけど、どんな条例かしら?

「関連産業の発展を願った『梅干しでおにぎりを奨励する』条例ですね」。みなべ町役場には全国唯一の「うめ課」まであるらしいから梅の里らしい。「ぷらむ工房」では条例の施行を受けて2015年1月からおにぎり梅を販売しているという。続いてはそのタイケン。

「おにぎりに使いやすい梅干しづくりです。数種の梅干しからお好みをチョイスし、種を抜いて、ご自身で味付けして仕上げていただきます」。

和歌山「ぷらむ工房」おにぎり用MY梅干しづくり体験、梅干し選び
左/まずはベースの梅干しを選ぶところから。先の「白干梅」のほか、「しそ漬うす塩味梅」「はちみつ梅」「よろこんぶ」の4種から試食しながらチョイス。右/試食して選んだ味の梅を容器へ。100g前後になれば、複数ミックスしてもよい。
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酸い?甘い?自分好みの味に

酸味と同じぐらい旨みたっぷりの「よろこんぶ」をメインにチョイス。
まずは種抜き。機械に梅を一粒のせ、ヘソ部分目掛けて棒を貫通させる。するとスポン!と中に種だけが綺麗に落ちる仕組み。種なしになった梅干しを容器に詰めたら、次に味付け。

和歌山「ぷらむ工房」おにぎり用MY梅干しづくり体験、種抜きとトッピング
種抜き専用機械に梅干しを置き、ヘソ部分目掛けて貫通させる。
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チョイスした「よろこんぶ」に合わせるなら…やっぱり刻み昆布。旨みマシマシでいこう!と思ったが、味付けもミックス可とのことで、せっかくなので梅と同じ和歌山名産のぶどう山椒で和な刺激をプラスして…と、間もなく完成。

和歌山「ぷらむ工房」おにぎり用MY梅干しづくり体験、トッピング
ぶどう山椒、南高梅のカリカリ梅、刻み昆布、しそかつお、もみしその5種から、お米に合う理想の味付けを探りつつ容器に詰める。
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和歌山「ぷらむ工房」おにぎり用MY梅干しづくり体験、トッピング
トッピングは20g前後に収まれば、こちらも複数ミックスしてOKとのことだったので、盛り盛りに。
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和歌山「ぷらむ工房」おにぎり用MY梅干しづくり体験
ラベルに中身を書いて、シールを貼って、おにぎり用MY梅干し完成!
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だけじゃない、梅商品も

白干梅と、おにぎり用MY梅干しづくりをタイケンさせていただきご満悦。これで当分、健康的にクエン酸を摂取できる~と思うがしかし。いくら梅干しがカラダによいといっても、1日に何個も食べられるものじゃあない。

そこで、「ぷらむ工房」では商品開発を超積極的に行っている。ショップでは、社内でアイデアを出し合って作ったというユニークで健康的なオリジナル製品が100種以上!

それにしても。
小さな一粒にこれほどまでにたくさんの手間が掛けられていたとは。梅干しひとすじの『岩本食品』は間もなく創業120年を迎える。「200年企業を目指して、今後は梅料理など、海外へも積極的に広げていきたいですね」。四代目は最後まで力強かった!

和歌山「ぷらむ工房」店内、商品
梅を使った製品ラインナップに圧倒され、あれもこれもとお土産を買い求めるタイケン隊(毎度のことです)。「梅干屋が作ったからあげの素(梅酢にんにく風味)」300ml 540円や、小分けされた「ちょうどいい梅干シリーズ」90g594円がおススメ!
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少人数からOK!体験予約方法

体験名:おにぎり用MY梅干しづくり体験
料金:1600円(梅ドリンク付き)
参加人数:2~20名(要予約)※未就学児は保護者同伴
体験時間:午前の部 11:00〜 午後の部 14:00〜約60分
予約メール:日時・人数・代表者連絡先を記入の上taiken@plumkoubou.co.jp

和歌山「ぷらむ工房」外観
約40年前から体験プランを実施している「ぷらむ工房」。「準備も受け入れも大変やけど、“食育”も大切ですから」と、積極的に学生を受け入れてきた専務の恵子さん。現在はご紹介した2つの体験のほか、梅ジャムや梅ジュースづくり、時季には青梅狩り体験も。
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連載「タンケン!タイケン教室」

関西の人気の体験型施設に潜入し、全力レポする連載「タンケン!タイケン教室」

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writer

おばやし零余子

obayashi mukago

兵庫県宝塚市在住の独身アラフォー編集者。酒と酒場好きで、年々大きくなる身体に危機感を覚え山登りに目覚めるが、一向に痩せる気配なし。最後の晩餐は雑煮。