子どもとごはんvol.6:大人の気分で食べられる串カツコース『串かつ だいぼん』

子連れでの食事は、行き先を選ぶものですよね。連載「子どもとランチ、ときどきディナー」では、お子さまウェルカムなお店を紹介します。第6回目の今回は、名店『あーぼん』から暖簾分けした若き店主による串かつ専門店『だいぼん』。高級飲食店が立ち並ぶ西天満にして、珍しい子ども大歓迎のスタンスで、開業時からお子さまコースを提供しています。

家族の歴史を感じられる店に

2024年9月、大阪・西天満の飲食ビル5階に誕生した『串かつ だいぼん』は、芦屋の名店『串かつ あーぼん』で10年経験を積んだ、泉谷 大さんによる串かつ専門店です。

修行先である『あーぼん』は、名物大将・長谷川 勤さんのほがらかな人柄も相まって、3世帯利用も多くアットホームな雰囲気が特徴。

「大将のお客様目線の考えや店の雰囲気が大好きで、尊敬しています。特に働いているときにいいな、と思ったのが、2世帯、3世帯で利用してくれるお客様が多くて、家族の歴史を感じられたところ。だから自分で店を開いたら、お子さんも楽しんでもらえる店にしたかったんです」

師の背中を追い、お客目線かつ子どもウェルカムな店作りを行なっています。

泉谷 大さん
泉谷 大さん
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大人と同じクオリティーの串が続々

お子さまコースは串かつ12〜13串に定番の野菜スティックと子供限定のおにぎり、自家製アイスが付いた充実の内容。
ウズラやウィンナー、パンにエビのペーストを塗ったエビパンなど、子供ウケする串が続々登場し、中でもエビは大人と同様、揚げる前に水槽から取り出した活けを用いるクルマエビ。頭から尾までバリバリと食べたいおいしさです。

食べ足りない時は大人と同様、別料金で追加することも可能です。

しっかり泡だてるホワホワの卵白を混ぜた衣を纏わせ、微細なパン粉をつけてオランダ製の高級ラードで揚げる串かつは、胃もたれしないと評判。
お子さまコース(12~13串)5000円より。子どもが大好きなうずらやウィンナー、活けのクルマエビ、エビパン。ウスターソースをベースにタマネギやりンゴ、だし醤油を合わせたタレで食べるのがオススメとか。
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通常は揚げたてを1本ずつ提供してくれますが、子どもは「冷めるように」と、2本ずつ出してくれるサービスも魅力です。

デザートはかつて修行先で、大さんが仕込みを担っていたというアイスクリーム。
「既製品って甘すぎるので、串かつの後にサッパリしていただきたくて手作りしています」 バニラやキャラメル、ヨーグルト、ラムレーズン、イチゴやマンゴーといった季節のフレーバーなど、常時5種揃える中から好きなだけ選ぶことができるのも嬉しいポイントです。

定番のバニラ&季節限定のイチゴのアイスクリームを盛り合わせに。やさしい甘さが嬉しい。
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串かつはラフに楽しむもの

名店が軒を連ねる飲食ビルの5階にあり、店内に入るとカウンター8席が。輝く銅製の天ぷら鍋もまた、かっこよく、まさに大人の雰囲気。家族だけでゆっくり食べたいという方には4名用の個室もあります。
「子連れでもいいのかな?」とつい思いそうですが、大さんは大きく笑いながら言います。
「ビルの中にあって高そう!と思われることが多いですが、串かつなんで!ラフに楽しんで欲しいんです」
アットホームな雰囲気やサービス、美味しさに、2世帯、3世帯で利用したくなる一軒です。

【ここが嬉しい!】
カウンターも個室も子どもOK
子ども用のコップやカトラリーあり
陶器の取り皿にはかわいい模様が
アイスクリームまで手作りで安心

個室
家族やグループで使いやすい個室。
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連載「子どもとランチ、ときどきディナー」

お子さまウェルカムな人気店を紹介しています。子連れ同士の食事や、ファミリーでのおでかけに。

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writer

佐藤 良子

satoryoko

料理取材に徹して20年の食ライター。歴史が好きなため、料理史の観点から見るレストラン取材がライフワーク。日々賑やかな小学生2児の母。
instagram@ryocosugar