華やかに味わい深く。値打ちの串揚げコース。大阪・心斎橋『本串家物語』
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手間を惜しまず仕事を施す
心斎橋駅直結のオー・エム・ホテル日航ビルの地下2階に店を構え、2026年に10年目を迎える『本串家物語』。折々の食材を用い、料理長が手を掛けて仕上げた串揚げのコースが堪能できる。夜のコースは、おまかせで供される串の数により6600円から設定があるのも手頃で嬉しい。しかもその内容が充実している。串9種類の「皐月」コースは1品とて同じものがない多彩さだ。
席には山椒塩、オリジナルソース、ピーナッツソース、だし醤油、おろしポン酢が用意されている。これで充分なのだが、ほとんどの串揚げにはトッピングで手作りのソースや薬味などが付いた状態で供される。カラリと揚がった国産牛のヒレにはおろしワサビ。脂が乗った鰆にはタルタルソースの上に赤キャベツやブロッコリースプラウトをあしらって。こちらの想像を超え、各素材に適した食べ方を提案してくれ、味の膨らみが何倍にも広がる。
全ての献立を考え、調理をほぼ1人でこなすのは店主の金山智一さん。「大阪に来られるたびに来てくださるフランス人の方や、上のホテルにご宿泊の際に『ここで串揚げを食べるのが楽しみで』と折に触れ通ってくださる常連さんもいらしてありがたい限りです」と静かに微笑む。
個性豊かな全9串
鶏のだしでコトコト、味を煮含ませた大根にパン粉を付けてラードと植物油の油で揚げる。ガラスの器に入っているのはなんとトリュフが香るクリームソース。玉ねぎに、舞茸や椎茸などのキノコをバターで炒めてしっかり旨みを引き出した上で、生クリームと合わせて煮詰め、仕上げにニンニク、トリュフ塩で調味。提供前にミキサーに掛けてふわっとカプチーノ状に。この串のためだけに仕込む手間入りのソース。せっかくなのでたっぷり纏わせて味わえば、まずパン粉の間にソースがよく絡み、コク深いキノコ風味が口いっぱいに広がった後にトリュフの香りが追いかける。これは間違いなくワイン! そしてフランス人のお客様が喜んで味わうというのも納得の味だ。一方、冬の旬魚・フグはというと、大根おろしに芽ねぎが乗った端正なビジュアル。下にだし醤油のジュレが添えてあり、こちらは日本の冬の醍醐味と感じさせる味の振り幅だ。
各素材に仕事を施し、緩急を持たせ、飽きることなく食べさせる9串。これで7700円はかなりお値打ちだ。またどの串もしっかりとボリュームがあるが、重たくないのも特徴。まさに揚げに技あり。こちらではメレンゲを混ぜ込んだ特製のバッター液に潜らせて、表面を生パン粉で優しく覆って油の中へ投入する。このふわっと空気を含ませた特製のバッター液が、軽やかに食べさせるコツのひとつなのだとか。
「次はどんな串が?」とワクワクしながら待つ。1串ごとに料理人の仕事が光る楽しい仕掛けに自ずと会話も盛り上がる。ワインにシャンパンに日本酒などアルコールも充実しているので、楽しい夜の会食となりそう。つい杯が進んでしまっても駅はすぐそこ。季節ごとに変わるネタを楽しみに、また訪ねたくなる串揚げ店だ。
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- 店名
- 本串家物語 オー・エム・ホテル日航ビル
- 住所
- 大阪府大阪市中央区西心斎橋1-3-3 OMホテル日航ビル地下2階
- 電話番号
- 06-6251-7212
- 営業時間
- ランチ11:00〜14:30(LO)、ディナー17:00〜21:30(LO)
- 定休日
- 無休(施設に準ずる)
- 交通
- 心斎橋駅から徒歩3分
- 席数
- カウンター17席
- メニュー
- 昼/牛ロースビフカツ御膳2200円、おまかせ串御膳2750円。夜/おまかせ串御膳「如月」6600円、「皐月」7700円、「葉月」11000円、「神無月」13200円。グラスワイン(白・赤)各1100円、生ビール850円。 ※サ10%別。
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