イタリア料理『イル・ピスタッキオ・ダ・サーロ』のイワシのベッカフィーコ パレルモ風

有名料理人直伝、大阪ガスのSiセンサーコンロのガス火で作るレシピをご紹介。指南役・『イル・ピスタッキオ・ダ・サーロ』の檜森誠太郎さんに、ベッカフィーコと呼ばれるシチリアのイワシの香草パン粉焼きを教えていただきました。
ベッカフィーコとは、南イタリア・シチリアを代表する料理。イワシに炒めたパン粉(モッリーカ)、レーズン、松の実などを混ぜたものを組み合わせたローストです。イワシを巻いたのがこちらのパレルモ風、イワシ2枚に挟んだスタイルがカターニア風に。ベッカフィーコとは鳥の名前。その昔、この鳥に詰め物をした料理があったそうで、庶民が安価なイワシで作ったことから誕生したメニューなんだとか。今では家庭やトラットリアの定番となっています。
旬を迎えたイワシはリーズナブルで家計には嬉しい食材ですが、ひと工夫でおしゃれでリッチな一品に。「決め手は30分かけてじっくり焼いたパン粉・モッリーカの香ばしい旨み」と檜森シェフ。レーズンの甘さや、松の実の食感、レモンの香りなどが複雑に合わさって、イワシがより一層豪華においしくなります! グリルで作れば手軽ですね。冷めると味が馴染んでより美味しくなるので、作り置きにもお薦めです。

材料

  • 4人分

    イワシ…小30尾
    〈A〉炒めパン粉(下段参照)…100g
    〈A〉レーズン(水で戻す)…20g
    〈A〉ペコリーノチーズ(すりおろす)・松の実…各10g
    〈A〉イタリアンパセリ(刻む)…3g

    〈B〉アンチョビ(ペースト)…3g
    〈B〉EXVオリーブ油…小さじ1

    ローリエ…20枚
    レモン(無農薬。2㎜厚の半月切り)…1個分
    レモン果汁…1個分
    砂糖…小さじ2/3
    塩・黒コショウ・EXVオリーブ油…各適量

    ●炒めパン粉の作り方
    フライパンにEXVオリーブ油大さじ2を熱し、火力を最小にして、ミキサーで細かく砕いたパン粉100gを加え、キツネ色になるまで約30分炒める。そのまま冷ましておく。

作り方

1
ウロコを取ったイワシは頭と腹の下部を切り落とし、手開きして中骨・内臓・ウロコを取り除く。塩・黒コショウを振る。
2
〈A〉を入れたボウルに、混ぜ合わせた〈B〉を加える。EXVオリーブ油を少量ずつ加えながら、全体がしっとりと軽くまとまるまで、よく混ぜ合わせる。
3
キッチンペーパーで水気を拭き取った①をバットに並べ、仕上げ用に少量残して②をのせ、頭の方から巻く。
イワシのベッカフィーコ パレルモ風のレシピ、並べる
パン粉の焼き色はこれぐらいが目安。
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4
ココットにEXVオリーブ油大さじ1を塗り、③を並べる。間にローリエ、レモンを挟み、砂糖、塩少々、黒コショウ、レモン果汁、残った②を振り、EXVオリーブ油大さじ1を回しかける。蓋をして水なし両面焼グリルに入れ、「ココット」モードを選択、グリルタイマーを12分に設定して焼き、器に盛る。※同様にココットプレートを使って焼いてもよい。
イワシのベッカフィーコ パレルモ風のレシピ、グリルに入れる
グリル専用のココットは蓋付きでグリル庫内への脂の飛び散りが抑えられるので、お手入れが簡単。
イワシのベッカフィーコ パレルモ風のレシピ
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profile

『イル・ピスタッキオ・ダ・サーロ』

檜森誠太郎さん

京都の人気イタリア料理で修業後、2010年に地元で独立。シチリアの家庭の食卓をちょっとレストラン風に提供。7席の小さい店ながら、関西のイタリアン好きで常に賑わっている。

使用したコンロは
クラスSプレミア[Rシリーズ]

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amakara.jp編集部

amakara.jp

関西の食雑誌「あまから手帖」(1984年創刊)から生まれたwebメディア「amakara.jp」を運営。カジュアル系からハレの日仕様まで、素敵なお店ならジャンルを問わず。お腹がすくエンタメも大好物。次の食事が楽しみになるようなワクワクするネタを日々発信中。