200余年の歴史が滲む京都『近又』の多彩な昼膳
創業は享和元年(1801年)
『近又』の創業は、享和元年(1801年)。その始まりは、薬商人の常宿でした。その後、宿泊客を会席料理や茶懐石などでもてなす時代を経て、2年前に旅館としては閉業。現在は懐石料理店として商いを続けています。
さりげなく飾られた「御宿」の看板は、かつての名残。2001年に国の有形文化財にも登録された町家は、外観から趣があります。
カウンター席限定の昼コース
奇を衒(てら)わない端正な味わいに定評のある『近又』で近年特に人気が高まっているのが、「気軽に和食を楽しんでいただけるように」との想いで始まった、カウンター席限定の昼コース(全7品6600円)です。2020年の大改装で誕生したモダンな空間で、軽めのコースをいただけます。
軽めと言いつつ、先付、椀物、向付、煮炊き物、焼物に、ご飯と水物が付く充分な内容。なかでも焼物に必ず添えられる作り立てのだし巻き玉子が大好評。一品ずつ目の前で調理されていくおいしい景色も、贅沢なご馳走のひとつです。
夏だけの鱧点心もおすすめ
リピーターが多い夏の名物、鱧点心もおすすめです。いただけるのは、6~9月の平日だけ。竹かごに盛られた先付から始まり、鱧の椀物、鱧の天ぷら、鱧の蒸し寿司に、シャーベットが付く内容。粋な鱧尽くしをお昼なら6000円から堪能できます。
※冬季は「穴子の蒸寿司」の点心に変更。
主役の蒸し寿司は、本来京都の冬の風物詩的な料理。それを真逆の夏に出す理由は、意外性だけではありません。「料理屋だからこそお出しできる、出来たての温かい寿司のおいしさを広く知っていただけたら」という8代目の鵜飼英幸(ひでゆき)さんの想いが込められています。
風情ある個室は抜群の特別感
カウンターとは打って変わった雰囲気。明治時代の風情が色濃く残る個室は、全部で6部屋あります。なかでも人気が高いのは、庭に面したお部屋。飛び石に配されているのは、今では入手困難な鞍馬の赤石。小雨を表現する竹の穂垣や石清水八幡宮と同じ織部灯籠など、細部に古き佳き和の趣向が凝らされた庭は、一見の価値があります。
見応えある空間と滋味豊かな料理は、世代も国籍も問わない吸引力。遠来の客人をもてなす折にもおすすめしたい老舗です。
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- 店名
- 近又
- 住所
- 京都府京都市中京区御幸町四条上ル
- 電話番号
- 075-221-1039
- 営業時間
- 12:00~13:30入店(カウンターは12:00~13:00入店)、17:30~19:00入店
- 定休日
- 水曜、そのほか不定休
- 交通
- 阪急京都河原町駅から徒歩5分
- 席数
- カウンター9席
- 個室
- 6室(2~24名)
- メニュー
- 昼/カウンター限定コース6600円、鱧点心6000円、懐石11000円~。夜/懐石18400円~、鱧点心15000円(冬季は「穴子の蒸寿司」の点心に変更)。日本酒1合1725円~。
- 外国語メニュー
- 英語
- 公式サイト
- https://www.kinmata.com/
- https://www.instagram.com/kinmata/