進化し続ける、ピエモンテ料理。京都・二条『カ・デル ヴィアーレ』

北イタリア・ピエモンテ州の味わいを京都の地で表現する名店『カ・デル ヴィアーレ』。 “本格派”ではなく、 “本格”。自信を持ってそう言い切ってしまっても決して誇張ではない、イタリア愛に溢れる絶品の数々をぜひ、昼も夜も楽しんで。

広いフロアで季節のイタリアンを

JR二条駅から徒歩約5分。真っ白な一軒家とイタリアの国旗が店の目印です。

京都『カ・デル ヴィアーレ』外観
前身は、1999年にオープンした『クッチーナ・イル・ヴィアーレ』。その後2009年にこの場所へ移転しました。
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春にはヨーロッパから届く白アスパラガス、秋には香り高い白トリュフなどの季節の食材。さらにオリーブオイルやワインまで現地のものにこだわり、シェフの渡辺武将さんがイタリアの郷土料理を手がける『カ・デル ヴィアーレ』。

1階には、ライブ感のあるオープンキッチンに面したカウンター席とテーブル席が。2階の広々としたフロアは貸し切りも可能です。

京都『カ・デル ヴィアーレ』1階
1階の雰囲気。ゆったりと座れるテーブル席も人気で、ランチタイムには近所のママなどの女性客で賑わいます。
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京都の老舗イタリアンや東京の人気リストランテで修業を積んだシェフが、初めてイタリアへ渡ったのは21歳の頃だそう。

「当時働いていたお店のシェフに連れて行っていただいたんです。北イタリア・ピエモンテ州の煮込み料理や手打ちパスタのおいしさに触れて、イタリア料理のイメージが大きく変わりました。この経験が原点となり、今ではスタッフを連れて毎年イタリアへ研修に行くようにしています」。

また、「イタリアの人たちは、料理においてしっかり伝統を守る部分とチャレンジする心の両方があるんです」と渡辺さん。何気なく放った一言ですが、25年の時が経ったこの店の料理もまた、シェフの感性によりどんどん進化を遂げています。

アップデートした前菜に注目!

お昼のメニューはおまかせスペシャルコースのほか、パスタランチとメインランチの3種。すべてに共通して登場するのが、これを目当てに訪れる人もいるという「前菜の盛り合わせ」です。

たっぷりの野菜とハムを盛り合わせた前菜は、実はオープン当初からの名物。ところがイタリア産生ハムの輸入が2022年に禁止になったことをきっかけに、渡辺さんはオリジナルのハム「京都モルタデッラ」(写真中央)を考案しました。

京鴨肉と「京都ぽーく」、さらに「意外と合うんですよ」という九条ネギや丹波黒豆、フェンネルなどで作る香り豊かで上品な味わいは唯一無二。これだけでワインが進みます。

周囲を彩る美しい野菜はどれも、京都の契約農家や高知産の濃厚なトマト、肉厚でジューシーなパプリカといった旬の野菜。6年間も自ら畑で野菜を育てながら店を切り盛りしていた時期があったシェフだからこその目利きや農家との信頼関係で、本当においしい野菜だけを一皿に合わせています。

京都『カ・デル ヴィアーレ』の「前菜盛り合わせ」
写真はパスタランチとメインランチの「前菜の盛り合わせ」。前菜の内容はメニューによって異なります。
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締めにエアリーな手打ちパスタを

ディナーはアラカルトとコースの両方で楽しめます。なかでも、手打ちの自家製パスタは必食。

京都『カ・デル ヴィアーレ』の「タィヤリン イタリア産ウサギのラグー」
夜のアラカルトより、「タィヤリン イタリア産ウサギのラグー」2640円。
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写真は、大量の卵黄で作るピエモンテの極細麺「タィヤリン」。酸味の効いた現地の白ワインと玉ねぎ、セロリで煮込んだほろほろのラグーがよく絡みます。

驚くほど軽やかな喉越しなので、これなら締めでもぺろりといただけそう。

京都『カ・デル ヴィアーレ』の「トマトのスパゲッティーニ」
ランチのパスタメニューから、「トマトのスパゲッティーニ」。
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バターとチーズの濃厚な味わいに、トマトのフレッシュな香りが広がる「トマトのスパゲッティーニ」も人気メニューの一つ(こちらは乾麺です)。
お客さまの目の前でペコリーノチーズをたっぷりとふりかけて仕上げ、とろりと溶け始めたタイミングが食べ頃です。

パニーノ専門店が2022年にオープン

自由に旅行できなかったコロナ禍には、イタリアンパニーノ専門店『パニーノテカ』を店に併設する形でオープン。いつでもイタリア気分を味わえるもう一つの場所が誕生しました。

京都『カ・デル ヴィアーレ』に隣接する『パニーノテカ』
イタリアンパニーノ専門店『パニーノテカ』。テラス席でいただけるほか、テイクアウトも可能です。
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独自のアイデアや今も欠かさぬ現地での研修を重ねて、進化し続ける名店。イタリアへ旅したくなったらぜひ、足を運んでみてはいかがでしょうか。

イタリア現地のように、気軽に一杯。京都・二条『タヴェルナ イル ヴィアーレ』

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