昼の定食、夜のコース。どちらも楽しい大阪『北新地 君しま』

大阪駅からでも徒歩10分足らずの好アクセス。繁華街のビル地階に潜む『北新地 君しま』は、昼夜で異なる顔を見せる、気取らない和食店。気軽なランチタイムにもちょっとした会食にも使える、覚えて得する一軒です。

繁華街に潜む、寛ぎの空間

『北新地 君しま』があるのは、新地のメインストリート・曽根崎新地本通沿いに建つ飲食ビル一番奥の地下1階。明かりが灯る小さな看板を目印に階段を降りると、繁華街の喧騒を忘れさせてくれる落ち着いた空間が待っています。

開業は2012年。新地で30年近くキャリアを磨いた初代・君島毅さんの跡を、長年苦楽を共にした中村隆蔵さんが引き継ぎ、変わらず好評を得ています。

『北新地 君しま』外観
『北新地 君しま』看板
『北新地 君しま』内観
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夜のメインは季節の小鍋

夜はコース料理のみ。「少しずつ色々を楽しんでいただけるように」と中村さんが提案するのは、8~9品での多皿構成。先付、温物、造りの後のコース中盤に必ず供する季節の小鍋がメインです。

ある春の夜なら、プリっと肥えたホタルイカのしゃぶしゃぶが登場。カツオと昆布が利いた少し甘めのだしにサッとくぐらせていただくホタルイカは、日本酒が進む乙な味。白菜、白ネギ、椎茸という潔くシンプルな具材が、主役を引き立てます。

『北新地 君しま』の小鍋
おまかせ11800円の小鍋。この日は、新鮮なホタルイカのしゃぶしゃぶ。とろんと温まったワタのコクが堪りません。
『北新地 君しま』の造り
小鍋の前に供される造り。鯛はポン酢か造り醤油で。北海道から仕入れたウニは、香り高いアオサ海苔醤油で。
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アテになる八寸で一献

小鍋に続く八寸も、定評のある一品です。サッと炙った自家製カラスミやチーズの奈良粕漬け、ツンと辛い花ワサビのお浸しなど、酒好き店主・中村さんならではのグッとくる佳肴揃い。

日本料理の名店『たん熊』などで腕を磨いた中村さんの料理は、素材を生かした飾りすぎない仕立てが基本。滋味深い味わいに、しみじみとした口福が訪れます。

『北新地 君しま』の八寸
この日の八寸は、自家製カラスミ、もずく酢、ワケギのヌタ和え、島ラッキョなど。
『北新地 君しま』の焼物
八寸に続くこの日の焼き物は、軽く昆布締めしてからウロコ焼きにしたグジ(アマダイ)の焼浸し。素揚げした桜エビの香ばしさが見事なアクセント。
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昼のおにぎり御膳もイチ押し!

夜とは趣向の異なる定食仕立ての昼も、一食の価値ありです。岐阜・飛騨高山産の高級大粒米「龍の瞳」が主役のおにぎり御膳は、売切れ必至の大人気メニュー。平日昼だけしか味わえません。

俵形の塩おにぎりは、岩塩と藻塩をブレンドした特製塩で味付け。具だくさんの豚汁、あんのかかったふわとろのだし巻き玉子、昔ながらのしょっぱい梅干しなど全11品が居並ぶ1200円のご馳走ランチは、かなりお値打ちです。

『北新地 君しま』の「龍の瞳おにぎり御膳」
食べ応え充分の「龍の瞳おにぎり御膳」1200円は平日昼限定。ゴマ豆腐やトマトの白ワイン煮などの小鉢3種は日によって変更。玉子とほうじ茶のアイスも付きます。
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10名以上の個室も完備

コンパクトな店構えながら、実は奥に最大14名まで入れる個室を完備。足をのばして寛げる、ありがたい掘りごたつ式です。

最寄りの北新地駅なら、徒歩3分。大阪駅もほど近いので、帰りも安心。気の置けない仲間と、心置きなくおいしい時間を過ごせます。

『北新地 君しま』個室
奥にある個室は2名から利用可能。
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