上質を知る、大人な夜に。神戸『PaPa Hemingway』

神戸といえば、バーの街。隠れ家的な店やカジュアルな雰囲気、ワインバー…と数ある店の中でも、この街を代表するバーとしてまず名前が挙がるのが『PaPa Hemingway(パパ ヘミングウェイ)』。常連にも一見にも優しい名店。一日の締めくくりに、たまにはこんな上質なバーはいかがでしょう?

終電も安心、駅近の名店

お店があるのは、北野坂から一本西へ入った飲食店が集まる細い路地。雑居ビルの2階にあり、少し見逃しやすいので注意です。

バーに行くとやっぱり帰りの電車が気になるからこそ、各線三宮駅から徒歩5分圏内という立地はありがたい限り。

神戸『PaPa Hemingway』外観
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扉を開けると、オーセンティックなしっとりとした空間が。

「加古川でお店を開いたのが1995年。現在の場所に移転してからは22年が経ちました。3世代で来てくださる方もいらっしゃるんですよ」とは、マスターの福冨淳也さん。

神戸『PaPa Hemingway』店主
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ずらりと並ぶお酒から顔を覗かせる文豪・ヘミングウェイの姿、会話の合間に爽やかに響くシェイカーの音、ふわりと漂うシガーの香り…。まるでここだけ別の時間が流れているような感覚になりますが、バーの良さってきっと、こんなふうに日常に一本線を引いた特別な時を過ごせるところ。

神戸『PaPa Hemingway』イメージ
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常連にはハットを被ったダンディーな男性がいたり、かの有名なスポーツ選手も御用達だったり…と、バーに馴染みのない人であれば少し敷居の高さを感じるかもしれませんが、「初めての方にも笑顔で帰っていただきたいんです」と福冨さん。

あえてメニューを置かないのも、お客さんとの対話を大切にしたいから。迷ったら気軽に相談して、自分好みのお酒を探ってもらいましょう。

文豪が愛したカクテルをぜひ

マスターにお酒を委ねるのもいいけれど、ヘミングウェイが愛したキューバ生まれのカクテル「ダイキリ」と「モヒート」もぜひ。「このカクテルだけは、お客さまにもし『味を変えて』と言われても決して変えません」という、店の代名詞です。

神戸『PaPa Hemingway』の「ダイキリ」
すっきりとした味わいの「ダイキリ」1100円。
神戸『PaPa Hemingway』の「モヒート」
ミントをたっぷり使用した「モヒート」1300円。
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鉱夫が暑さをしのぐために飲んでいたとされる、キューバ鉱山の名前を取った「ダイキリ」は、ラム酒にライムを絞った爽やかな一杯。「モヒート」はヘミングウェイのレシピから。砂糖ではなくハチミツを、ライムではなくレモンを使用。穏やかな甘さが心地いい味わいです。

大人の嗜み、シガーもあります

また、店内には専用の小部屋があるほどシガーが充実。ここでシガーデビューをする人も少なくないそうなので、気になる方はぜひチャレンジしてみては。

神戸『PaPa Hemingway』の「シガー」
中南米を中心に、4〜50種をそろえるシガー。
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「ものによって、吸える時間はさまざま。1時間吸えるシガーなら、その時間はこの場所にいるという“お約束”なんです」と、これぞまさに大人の嗜み。作法も含めて教われば、カッコイイ大人になれる…はず!?

大人がお酒とシガーを嗜む夜。神戸で長く愛され続けてきた時間を、ぜひ。