
郷土愛を綴る薪火レストラン、大阪・福島『Oshima』
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新福島駅からすぐの路地裏に
ジャンルを問わず飲食店が増え続けている福島エリアは、路地裏に名店がいくつも潜んでいることでも有名。今回ご紹介する『Oshima』も、そのうちの一軒です。
店の場所はJR東西線の新福島駅から400m足らずですが、看板がささやかなので通り過ぎないよう要注意。界隈ではあまり見かけない深緑色の壁と窓際に積まれた薪が目印です。
薪火×鳥取食材がテーマ
この辺りに炭火焼の店は数え切れないほどあるけれど、薪火の店はないでしょう?そこに故郷の食材を絡めたら、目立つ存在になれると思って」。そう朗らかに話す店主の大嶋進哉さんは、鳥取県東部の八頭(やず)町生まれ。
薪火を使おうと決めたのは、お風呂を薪で沸かしたり、薪火でスルメを炙って食べていたりしていた幼い日々の楽しい想い出から。カウンターの正面には薪窯が鎮座する。
鳥取の方々から取り寄せている食材は、高名な鳥取和牛や大山(だいせん)どりのみに留まらず多種多彩。とっとり琴浦グランサーモンや若桜(わかさ)吉川豚などのマイナーなブランド食材もたくさん。「薪火の香りと相性が良いので」と、鹿やイノシシなどのジビエも積極的に使っています。
ストーリーに満ちたコース構成
昼なら7品前後、夜は9品ほどと、料理はコースのみ。「背景があるほど、おいしさも感じていただけると思っています」と、大嶋さん。
紅ズワイガニを使った前菜は、薪火でスモークしたカニ身をカリフラワーのピューレやトマトと合わせた冷製仕立て。カニ煎餅をイメージしたカリサクの自家製カニチップスをデコレーションしています。メインディッシュの鹿ロースのローストに添えているのは、タコスを意識したホウレン草のクレープ。鹿肉のミンチと共に中に巻いている白インゲン豆は、「幼なじみが地元で頑張って育てているんですよ」と嬉しそうに話します。
ジャンルレスな発想で‶創る″料理には、郷土の美味を一つでも多く印象付けたいという想いが溢れています。
この日のデザートは、「砂丘の砂を振りかけます」というユニークなプレゼンテーション付き。食後のコーヒーは、大嶋さんのご両親が営む『オオシマコーヒー』が焙煎したオリジナルブレンド。最初から最後まで、大嶋さんにしか描けない鳥取色のコースが待っています。
data
- 店名
- Oshima(オオシマ)
- 住所
- 大阪府大阪市福島区福島3-14-9
- 電話番号
- 06-6110-5958
- 営業時間
- 12:00~13:00(水・金曜のみ)、18:00~20:00L.O.
- 定休日
- 火曜
- 交通
- JR新福島駅から徒歩1分、阪神福島駅から徒歩3分
- 席数
- 1F/カウンター6席、2F/テーブル8席
- メニュー
- 昼/平日限定コース(5品)5500円、コース(7品)夜/コース9800円~。
- https://www.instagram.com/oshima.2019
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