京都で万葉牛を味わえる貴重な焼肉店『肉もん 四条大宮本店』

 阪急大宮駅から約80m。超駅近な焼肉店の売りは、和牛のオリンピックで日本一に輝いたこともある鳥取のブランド牛・万葉牛。とろける肉寿司やサク旨な牛カツなどでもいただけます。

京都で初めての万葉牛取扱店

 レンガ造りとステンドグラスを組み合わせたレトロモダンな飲食ビルの1階。店の入口に飾られたポスターの聞き慣れない「万葉牛」の名が気になります。
 「正式名称は、『鳥取いなば万葉牛』。和牛のオリンピックとも呼ばれている第11回全国和牛能力共進会の肉質部門で日本一に輝いた凄い牛肉ですよ!」と興奮を隠さず語るのは、鳥取・倉吉出身の店長・山脇賢司さん。
 実はこちらは、京都で初めてその「万葉牛」の取扱認証を受けたお店。しっとり滑らかな口当たりと口どけの良さに感銘を受けた山脇さんが、自ら牧場を訪れて2020年頃から取り扱いを始めたそうです。

『肉もん』外観
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 万葉牛は旨みが特にのっているカルビやロース、ハネシタなどの赤身が中心。どの部位があるかは仕入れや在庫次第なので、まずはスタッフにお尋ねするのがおすすめです。

『肉もん』万葉牛の盛合せ
万葉牛の盛合せは内容も価格も日替わりです。写真はカルビ、焼きしゃぶなど。
『肉もん』の焼きしゃぶ
万葉牛の焼きしゃぶ。片面をサッと炙ってから、クルリと巻くようにしていただきます。
『肉もん』の焼肉イメージ
万葉牛はまずはシンプルな塩でいただくのが一番の贅沢。開発に5年以上かけたという特製のスパイス塩(写真)は味変にお使いください。
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とろける肉寿司も必食のクオリティー

 寿司やイタリアンなど幅広い経験を持つ料理長・澤邊昌也さんが全力投球で作る牛肉を使ったサイドメニューも見逃せません。
 海外の方にも好評なのが、なんとも美しい緋色の肉寿司。シャキッと粒立ちの良い硬質なお米を酢は控えめ甘み強めに調味したシャリが、万葉牛の希少部位・ハネシタの奥深い旨みと甘みを引き立てます。

『肉もん』の極上肉寿司
シルキーな舌ざわりがたまらない極上肉寿司は2貫980円。甘めの醤油ダレで味付け済みで、上にチョンとのっているのは、ホースラディッシュを白醤油に漬け込んだオリジナル薬味・雪ワサビです。
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 推したいサイドメニューはもうひとつ、万葉牛の端肉を生かしたガーリックライスです。こちらの味付けはゴマ油にバター、醤油、たっぷりのニンニク。加えて、5年かけて開発したという特製のスパイス塩がいい感じに利いています。

『肉もん』のガーリックライス
ガーリックライス680円は柚子ポン酢のスプレー付き。途中でシュッとかけて味変を楽しめる趣向です。
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毎月29日は肉料理1品サービス!

 「採算度外視の大サービスですよ」と山脇さんが自信を持つ‟29(にく)の日“にも、ご注目を。何と毎月29日はブランド和牛やその月に仕入れた抜群の黒毛和牛、牛肉料理1品を無料で提供しているというのです。
 そのとき次第のアドリブ的内容がまた贅沢で、肉寿司や特製ひと口カツ、ミンチカツなどそそる提案ばかり。肉の旨みを生かすために全卵ではなく泡立てた卵白を衣の下地に使うひと口カツは、結構な厚み。1人1個かと思えば「1人3個はお出ししますね」と晴れやかに笑う山脇さん。記憶に残るイベントにならないと意味がないのでと、男前な考えを語ります。

『肉もん』29の日のサービスメニューイメージ
29の日の無料提供メニューの一例、万葉牛のひと口カツ。これを一人3個とは、嬉しすぎます。雪ワサビや山ワサビ醤油、ソースはお好みで。
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 奥に長い造りの店内は、想像以上のキャパシティー。テレビモニターを正面に据えたカウンターは、お一人様でも気兼ねなく寛いでもらうためのスペース。足が楽な掘りごたつ席があれば、顔がさしにくい半個室風のテーブル席も、きっちり奥に完備されています。
 お子様連れのご家族でも、お一人様でも、10名以上の宴会客でも、ウエルカム。味に深みがあるだけでなく、サービスも設えも懐深いお店です。

『肉もん』店内
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