静かで穏やかな夜に寄り添う、バー『NOVEL』のワインとスイーツ

時間に追われ、毎日が慌ただしく過ぎていく。
社会や誰かのために頑張っているうちに、いつの間にか忘れていたのは私の声を聞いてあげること。そんな大切なことに気づいた日は、丁寧に自分自身と向き合いたい。

神戸・元町『NOVEL(ノベル)』で過ごす夜は、途切れない物語に句読点を打つように、ふと立ち止まる余白を作ってくれる。

日常を離れて、自分だけの時間を

扉を開けると外のざわめきがスッと遠のく。まるで見えないカーテンが、日常との境界線を作っているかのように思えて不思議だ。

「自分自身や大切な人と、穏やかで落ち着いた時間を過ごしてほしいんです」と話すのは、オーナーでソムリエの島 誉(たかし)さん。

控えめで美しい音楽や、まどろみを誘うキャンドルのゆらめき、立ちのぼるコーヒーの香ばしい湯気。真摯で物腰がやわらかい島さんの心配りが、空間の細部まで行き届いている。

神戸・元町『NOVEL(ノベル)』オーナーでソムリエの島 誉(たかし)さん
コーヒーは、明石『焙煎豆鶴』の極深煎り豆をベースにしたオリジナルブレンドを丁寧にドリップ。
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神戸・元町『NOVEL(ノベル)』外観
周りからの視線を気にせず、ゆっくりと過ごせる空間だ。
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夜を甘く締めくくるスイーツ

メニューを見ると、チーズケーキやウィークエンドシトロン、ティラミスにチーズテリーヌといった手作りのスイーツが。お酒にもコーヒーにも合うラインアップは魅力的で、思わず目移りするほどだ。

ホッと力が抜けると特に、甘いものを欲してしまう。それは食事の後で満腹だろうと関係ない。別腹だ。もう少しだけおしゃべりしたい二軒目でも、もちろんおひとりさまでも。ご褒美と称して、スイーツをぜひいただこう。

迷ったときは「このケーキに合うお酒は?」と気軽に島さんに聞いてみて。きっとぴったりのセレクトをしてくれるはず。

神戸・元町『NOVEL(ノベル)』チーズケーキ
じんわりと優しい甘さのシンプルなチーズケーキ700円。「白ワインも赤ワインも合いますよ」。
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神戸・元町『NOVEL(ノベル)』ワイン
ワインはぜひ好みを伝えて。グラスワイン1200円〜。芳醇な香りのヴェルモットやジン、ウイスキー、ラムと生クリームとコーヒーを合わせたカクテルなどもあり。
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情緒豊かな味わいの、癒やしのハーブティーも

さらに、色とりどりの花や植物を使ったニューヨーク発のティーブランド『べロック』のハーブティーもある。ラインアップは変動するが、八角やカルダモン、スペアミントが香る清らかなものなど、個性的な4種のブレンドが揃う。

これなら家に帰ってもぐっすりと眠れそうだし、何よりカフェインやお酒を控えている人とでも夜の時間を共有できるのは幸せだ。

神戸・元町『NOVEL(ノベル)』白茶
写真は白茶・バラ・ラベンダー・オレンジの花をブレンドしたエレガントな「No.96」 900円。
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お客さんの娘さんが両親や友人を連れて来てくれたり、夫婦水いらずでワインを楽しんだり。島さんいわく、そんな微笑ましい家族の光景も生まれているそうだ。

神戸・元町『NOVEL(ノベル)』内観
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ここを訪れる人はみんな、流れゆく時間を慈しんでいるように見える。
心の声を聞きたい日も、誰かと言葉をじっくり交わしたい日も。大人には、きっと余白のある夜が必要だ。

神戸・元町『NOVEL(ノベル)』看板
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特集「20時からの楽しみ」

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