連載「芯を食らう」から幻の一品を

連載「芯を食らう」から幻の一品を

今月の…お蔵入り

2023.03.08

文:「あまから手帖」編集部 / 撮影:大道雪代

2023年1月号から始まった連載「芯を食らう」。3回目となる今回は「河久」さんの手羽先。誌面には載らなかった、もうひとつの“美味しいもの”をご紹介します。

目次

京都で“美味しいもん”に襲われる幸せ 店舗情報

京都で“美味しいもん”に襲われる幸せ

地域ごとの連載。それぞれにテーマをもって、毎月お店や料理を紹介している。

京都のテーマは、「芯を食らう」。
どういう意味を込めてつけられたタイトルなのかは、ぜひ1月号を見ていただきたい。

連載が始まるにあたって、最初、ライターの中井シノブさんから、このタイトルでいきたいと聞いたときは、正直びびった。その時は、まだ中井さんにお会いしてなかったし、タイトルの字の並びが渋すぎて(笑)。
京都という街の深淵をのぞくような緊張があった。

そんなこんなで始まり、とにかく毎回美味しいものをいただいて、すでに3軒目(3号目)。

「河久」さんでは、2品の肉料理をご用意いただいた。河久手羽先とローストビーフだ。

撮影後にいただく料理はすでに冷めていることも多いが、河久手羽先は冷めても肉汁が溢れるジューシーさ。
店主の浅見さんのお気遣いで、後から出来立ても出してくださった。有難く、熱々にかぶりつく。
そこで中井さんが私にささやいた。
「これはビールでしょ? 」
…最高ですね!!!この日は仕事途中なので、ビールは我慢、我慢…。

手羽先河久手羽先(三本)990円。

そしてもう一品、誌面でご紹介できなかったローストビーフ。 

きれいな桜色で、口に入れたら、とろける柔らかさ。最初はそのままで、次にワサビをのせて、更に醤油もつけて…と楽しんでいたが、あっという間に食べ終わってしまった。次は、一人で思い切り堪能したい。

ローストビーフローストビーフ2970円。

実は、この連載には隠された法則が存在する。 というと大げさだが、中井さんが決めたルールはちょっとしたイタズラ心のようで、私は毎回、原稿が届いてそれを確認するのが楽しみなのだ。

「芯を食らう」というのを本当に理解するのは、やはり難しい。いろんな経験の後に体感するものかもしれない。

そういえば、「河久」さんは夏の間、床を出すとか。床を体験したことのない私。今年の夏は、中井さんをお誘いして経験値をあげてみようと思う。

■店名
『河久』
■詳細
【住所】京都府京都市中京区木屋町御池下ル上大阪町518
【電話番号】075-211-0888
【公式サイト】https://kawahisa.com/

掲載号
あまから手帖2023年3月号『中華の町へ』

Writer ライター

あまから手帖 編集部

あまから手帖 編集部

amakara techo

1984年の創刊以来、関西グルメの豊かさをお届けしてきた月刊誌「あまから手帖」編集部。 旨いものを求めて東奔西走、食べ歩いた店は数知れず。パン一つ、漬物一つ掲載するにも、関西の人気店を回って商品を買い集め、食べ比べる真面目なチーム・食いしん坊。

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