もう閉店しないで! 「たこ竹」、東天満にて再開

もう閉店しないで! 「たこ竹」、東天満にて再開

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2022.12.27

文・撮影:「あまから手帖」編集部・松崎聖子

2018年に190年の歴史に幕を閉じ、めでたく2020年に復活、しかし再び休業しファンを翻弄(?)させた大阪寿司の名店「たこ竹」。ついに11月に東天満で再オープンしました!

目次

店内でお酒も飲めるようになりました 忘れがたき、冬限定の鯖棒寿司 店舗情報

店内でお酒も飲めるようになりました

「たこ竹」の創業は天保2年(1831年)。松屋町に店を構え、「ちらし」「箱寿司」「鯖棒寿司」など大阪伝統の押し寿司が界隈の人々や料理人、遠方からの観光客にまで愛されてきました。後継者不足から2018年に閉店しましたが、長らく板場に立っていた職人さんが大将となり2020年に復活。2022年6月号の本誌でも嬉々としてご紹介したものの、同年7月に再び休業。ファンは「またか…」と肩を落としたものです。

そして2022年11月17日、ついに大阪帝国ホテルの向かいあたりに移転オープン! 以前同様、持ち帰り中心ですが、店内には2卓のテーブルを備え、ビールや日本酒も楽しめる設えになりました。

「たこ竹」店内お洒落でモダンな空間になったものです

もちろん職人さんの仕事ぶりも味も以前のまま。厨房で作る様子が窓から見えるので、流麗な手さばきで木桁に酢飯を押したり、彩りよく魚介を盛りつけたりする様子を眺めることができます。

「たこ竹」ちらしハーフ

忘れがたき、冬限定の鯖棒寿司

取材時はプレオープン用のハーフちらしが登場。小丼には、桜色のエビでんぶに、酢で〆た小鯛、エビ、焼き穴子、キクラゲ、その下には錦糸玉子がぎっしりと。木の芽が爽やかに香り、ほんのり甘い酢飯と魚の濃厚な旨みが口の中で花開きます。ちなみに通常サイズの上ちらしは、1人前は1.5人前ほどはあろうかというボリュームで2500円です。

「たこ竹」の箱寿司と棒寿司甘鯛の棒寿司、半分が魚⁉ というほどネタが身厚

こちらの箱寿司と棒寿司の盛合わせも通常は提供していない特別バージョンです。通常は箱寿司9貫2300円、鯵棒寿司10貫2600円、鯛棒寿司10貫3000円。実は以前いただいた鯖棒寿司が忘れられず、今日ありますか? と聞いたら、「まだ良い鯖が入ってなくてねえ。もう少し寒くなってからかな」とのこと。納得できる魚が入らないと作らない、というのも「たこ竹」のポリシーです。撮影日は11月でしたので、現在は脂ののった鯖棒寿司が楽しめるはず!

ようやく腰を落ち着けてくれた「たこ竹」さん。私の家からも近いので、ずっとここで元気に営業してくださいね!

■店名
『たこ竹』
■詳細
【住所】大阪府大阪市北区松ヶ枝町1-29 貴王松ヶ枝ビル1F
【電話番号】06-6881-2200
【営業時間】11:00~19:30LO
【定休日】木曜
【お料理】鯖棒寿司2700円、海老棒寿司2700円、穴子巻1600円、並巻寿司600円、ちらし1900円、大阪寿司(箱寿司6貫、並巻4貫)1900円。

あまから手帖/2022年6月号
『町の値ごろ寿司』

3000円台で飲み食いできる駅ビルや市場の寿司店から、アラウンド1万円までの街場の店など、“値ごろ”なお店をラインナップ。

Writer ライター

あまから手帖 編集部

あまから手帖 編集部

amakara techo

1984年の創刊以来、関西グルメの豊かさをお届けしてきた月刊誌「あまから手帖」編集部。 旨いものを求めて東奔西走、食べ歩いた店は数知れず。パン一つ、漬物一つ掲載するにも、関西の人気店を回って商品を買い集め、食べ比べる真面目なチーム・食いしん坊。

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