大阪・千日前『大阪うどん いなの路』の肉うどん

大阪・千日前『大阪うどん いなの路』の肉うどん

U-1000円以下の口福

2023.01.05

文:「あまから手帖」編集部・奥田眞子 / 撮影:高見尊裕 

「大阪案内」と題した2023年1月号から、温まる口福の情報をご紹介。2022年9月に千日前の相合商店街にオープンした「大阪うどん いなの路」で復活した“あの味”とは!?

目次

復活した“あの味” 引き継がれる街場のうどん 店舗情報

復活した“あの味”

なんばグランド花月の近くにあった「信濃そば」が2017年に惜しまれつつ閉店してから、丸4年。

細かいレシピが残されていなかったため、長い年月を要しましたが、「『信濃そば』のこの味を世に残しておかなければいけない」と、2022年9月、相合橋筋商店街に開店した「大阪うどん いなの路」で“あの味”が復活しました。

肉うどん 肉うどん900円。おにぎり1ケ130円とも相性良し。

特に人気だった肉うどんは、甘みのある肉に青ネギの風味がいい具合で、だしの染みたうどんにしみじみ。

「そうそうこの味!よくぞ復活してくれた」とおもわず頷いてしまう一品です。 だしが絡むよう柔らかくもきっちり弾力のあるうどんを啜ると、節系の風味が鼻をくすぐり、柔らかいスライス肉の甘さと旨みがブワッと広がります。

引き継がれる街場のうどん

“あの味”を復元させた店主の山根正也さんは、「信濃そば」創業者の弟の娘婿。 「大阪うどん いなの路」の多くのメニューで「信濃そば」のものが再現されていますが、以前とは節屋も製麺所も変わり、味の記憶を頼りに試作を繰り返したそうで、レシピは丁寧に数値化。

どのメニューも土台の味はそのまま、むしろ洗練された印象すらあります。 「食事と一緒にお酒も楽しんでもらいたい」と酒類も充実していて、 だし巻きや海老天をアテに飲み、シメに肉うどん、と楽しみ方の幅も広がっています。

苦労の甲斐もあり、以前のように多くの吉本芸人やスタッフも訪れているそうで、わざわざ遠方から来るお客も多いとか。狙い目は18時頃!?

店主忙しい昼時の奮闘が少し落ち着いたタイミングで、ほっと一息、笑顔の山根さん。

■店名
『大阪うどん いなの路』
■詳細
【住所】大阪府大阪市中央区千日前1-8-2
【電話番号】内緒
【営業時間】11:00~20:00(LO)、金・土曜は11:00~22:00(LO)
【定休日】木曜、祝日の場合は営業で代休有
【お料理】特製カレー(うどん・そば)950円、だし巻600円、エビ天2本盛り600円。生ビール600円。

あまから手帖/2023年1月号
大阪案内。

Writer ライター

あまから手帖 編集部

あまから手帖 編集部

amakara techo

1984年の創刊以来、関西グルメの豊かさをお届けしてきた月刊誌「あまから手帖」編集部。 旨いものを求めて東奔西走、食べ歩いた店は数知れず。パン一つ、漬物一つ掲載するにも、関西の人気店を回って商品を買い集め、食べ比べる真面目なチーム・食いしん坊。

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