サラダパンだけじゃない。本店を訪れたら意外な発見が…

サラダパンだけじゃない。本店を訪れたら意外な発見が…

U-1000円以下の口福

2023.02.03

文・撮影:「あまから手帖」編集部・松崎聖子

サラダと言いながら具はたくあんとマヨネーズ。でも妙にハマる「サラダパン」。そんな不思議なパンを作る、滋賀県木之本「つるやパン」を訪ねました(個人的に)。

目次

60年間変えていません ラスク専用にパンを焼いている 「つるやはサラダパンちゃうで」と地元人 店舗情報

60年間変えていません

黄色に緑色のレトロなパッケージは、発売当時の60年前からこのまま。「つるやパン」の創業は1951年で、もともとは給食用パンからスタートしました。

創業者の妻・智恵子さんが「おかずになるパンを」とコッペパンにたくあんとマヨネーズを和えた具を挟むことを考案。

これを「サラダ」と名乗ってしまうなんて、なかなかアグレッシブですよねえ…!

サラダパンの棚サラダパンは湖北のスーパーにだいたい置いています

ラスク専用にパンを焼いている

店には観光客と地元客がひっきりなしに訪れ、ライダーが買ったそばからバイクに跨って頬張ったり、近隣住民がどこかで配るため大量に購入したりと微笑ましい光景が。

サラダパンは今や全国的に有名なので、食べたことのある人も多いと思います。味はというと、「予想以上に旨い!」ってとこでしょうか。

少し甘めのコッペパンに、甘酸っぱいマヨネーズ&タクアンがちょうどいいバランス。パンもふわふわです。コリッ、シャキッの歯応えがくせになります。

自分が子供の頃、給食のコッペパンってボソボソで香りも風味もなかったなあ…と思い出します。

店内にはサラダパン以外にも、食パン、メロンパン、たぬきパン、カステラサンド、あんマーガリン…と総菜パンも菓子パンもズラリ。「つるやって普通の町のパン屋だったのか!」と目についたパンを買い込みたくなりました。

ラスクの棚ラスクは8種ほどあり、箱入りはギフトに人気

ちなみに近年では「ラスク」がよく売れているそう。3代目の西村豊弘さんが考案し、日本パッケージデザイン大賞にも入賞した自信作です。

プレーン、ガーリック、シナモン、きなこ、よもぎ、黒ゴマ、ブルーベリーの味があり、なんとラスクのために食パンをわざわざ焼いているのだとか。

バターが利いてサックサクの食感。ガーリックはワインなどお酒のつまみにもなります。

丸い食パン丸い食パンは、熱が入りやすいよう凸凹の形状だそう

「つるやはサラダパンちゃうで」と地元人

実は「つるやパン」、常連客の間ではサラダパンよりも「丸い食パン」が定番商品として好まれているそうです。

写真の丸い食パンはトーストするとカリッふわっと優しい食感。昔のパンという感じの素朴な甘みが懐かしいです。

この丸い食パンをスライスして、マヨネーズと魚肉ハムを挟んだ「サンドウィッチ」が子供から大人にまで人気とか。魚肉ハムって何気に美味しいですよね。

サラダパンやサンドウィッチは賞味期限が短いので遠方では販売していないそうですが、まさかのネット通販を行っているそうです。サンドウィッチ、一度試してほしいです。これも「予想以上に旨い!」という素朴な美味しさです。

■店名
『つるやパン』
■詳細
【住所】滋賀県長浜市木之本町木之本1105
【電話番号】0749-82-3162
【公式サイト】https://www.tsuruyapan.jp/

Writer ライター

あまから手帖 編集部

あまから手帖 編集部

amakara techo

1984年の創刊以来、関西グルメの豊かさをお届けしてきた月刊誌「あまから手帖」編集部。 旨いものを求めて東奔西走、食べ歩いた店は数知れず。パン一つ、漬物一つ掲載するにも、関西の人気店を回って商品を買い集め、食べ比べる真面目なチーム・食いしん坊。

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