【贅沢ガトーショコラ】濃厚チョコにうっとり。京都・西院『CAKE TAGU』

スイーツを心から愛する京都人ライター、小林明子さんがときめいた、おすすめの最旬スイーツをご紹介します。今回は、西院にある『CAKE TAGU』の、バラの花が咲く濃厚ガトーショコラです。

スペシャリテはチョコレートケーキ

「あ!ケーキ屋さんだ、って外から気付いて店に入るワクワク感を味わってほしくて、大通りに面した立地とガラス張りの造りにこだわりました」。そう話すオーナーパティシエの田口幹也さんは、『長楽館』カフェの厨房長を長く務めた後、独立。2023年12月に『CAKE TAGU』をオープンさせた。

田口さんにとってチョコレートは「製菓材料の中では数少ない“苦み”が出せる存在。表現の幅を広げてくれます」。気温が高い間はチョコ系のケーキは休止する店も少なくないが、田口さんは3種のチョコケーキをスペシャリテとして常に作っている。そのひとつが、長年大切にし続けているレシピで作るガトーショコラだ。

小麦粉に頼らぬ潔きガトーショコラ

田口さんのガトーショコラは、小麦粉やカカオパウダーを使わない。昨今の物価高でチョコレートも超高騰しているが、そのスタイルを貫いている。
ねっとり濃厚な生地は、小麦粉やカカオパウダーを使わず、カカオ分56%と70%のフランス産クーベルチュールチョコと卵、バター、砂糖だけで焼いていて、口どけが驚くほどなめらか。
生花のようにひとつひとつ表情が異なるクリームのバラは手作業で絞り出している。

CAKE TAGUガトーショコラ
田口さんのスペシャリテのひとつ、ガトーショコラ590円。
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writer

小林 明子

kobayashiakiko

京都在住フリーライター。缶入りクッキー、ワッフル、薯蕷饅頭、そば餅…、これらの名店に徒歩で行ける京都市の烏丸御池近くに生まれる。自動的に甘いもの好きが出来上がりました。