兵庫・摂津本山『フレサントゥール』のジューシー!?パウンドケーキ

数年前いただいた、大阪マリオット都ホテルのクッキー缶は、数種のクッキー一つひとつの食感や香りが鮮烈だった。あのシェフが店を開いたと聞いて、ワクワクしながら摂津本山の『Patisserie & Dessert Frais Senteur(フレサントゥール)』へ。出合ったのは、“しっとり”以上のパウンドケーキ。

2024年8月オープン

『パティスリー&デセール フレサントゥール』は、山口 祐シェフがご夫婦で8月にオープンしたお店。アシェットデセールが人気だが、販売スペースにキラキラと並んでいるスペシャリテのケーキ「パレドール」などの生菓子や焼菓子も魅力的だ。

果肉たっぷりパウンドケーキ

アプリコットのパウンドケーキを食べたとき、“しっとり”では物足りなく感じて、思わず“ジューシー”と言いたくなった。

フレサントゥールのパウンドケーキ
ケークアプリコットダージリン小サイズ(5㎝×12㎝)1770円。大サイズ(16㎝×5㎝)は2580円。果肉感しっかりで甘さが軽く、ふわりと心地よい紅茶の香りは何とも幸せな気持ちにしてくれる大人の味わい。パウンドケーキは、ほかにもショコラや抹茶、季節の商品などがある。
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3つ行儀よく並んだアプリコットのコンポート。アルザスリキュールに漬け込み、シロップを染み込ませて香りをギュッと閉じ込めている。生地にも、このアプリコットをたっぷり入れ、ほんのりレモンの香りをプラス。だが、この「おっ」と驚くようなしっとりとした食感の秘密は果物の水分だけではない。

その生地自体にもこだわりが詰まっている。パウンドケーキのベースは、粉とバター、アーモンドプードル。その配合はもちろん、同じ配合でも粉だけを変えるなど、“しっとり”のための試行錯誤をとことん重ねたそう。さらに「カットして食べたときの、外側と中心の食感のバランスが大事」と、特注の型を使ってそのバランスを作り出しているのだ。

フレサントゥールのパウンドケーキ
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丁寧な仕込み作業のために営業日は週に4日だけ。店にはオープン前から並んでいることもあるので、お目当てがあるなら予約がおすすめ。

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amakara.jp編集部

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関西の食雑誌「あまから手帖」(1984年創刊)から生まれたwebメディア「amakara.jp」を運営。カジュアル系からハレの日仕様まで、素敵なお店ならジャンルを問わず。お腹がすくエンタメも大好物。次の食事が楽しみになるようなワクワクするネタを日々発信中。