尾崎裕哉さん【後編】餃子好きの原点は、尾崎家の餃子!?

前編では、バレンタインデーに開催される音楽イベント「Love Light 2025」へ向けた意気込みや、父である尾崎 豊さんを思わせる幼少期の愛にまつわるエピソードを語っていただきました。 後編では、尾崎さんがポロリと口にした「食が好き」という一言からグルメの話題へ……。

とことん食を追求するタイプ

―趣味で友人と水餃子をプロデュースし、イベントにも出店されるほどの餃子好きだそうですね!

尾崎さん(以下、尾崎):

そうなんですよ。元々、『原宿餃子楼』っていうお店がすごく好きで。お腹がはち切れるほど食べて飲んでも本当に安くて、デビューしたばかりの頃は週4ぐらいで通っていました。なんでこんなに餃子が好きなんだろう?と考えていたら、父の命日には絶対に母親が父の好物の餃子を作ってくれていたんですよね。
そういうこともあってなのか、東京中の餃子が有名な中華をひとしきり食べ歩いたりもして。飲食をやっている人が周りに多く、「究極の餃子作りたいんだよね」という話をしていたら実現することになったんです。

―すごいですね! ちなみに、尾崎家の餃子ってどんな餃子なんですか?

尾崎:
父の実家の餃子を母が改良して、たっぷりの黒胡椒が効いています。ニラとキャベツと白菜の浅漬けが入っているそうです。ニンニクは使わず、生姜入りです。

―おいしそうです。食べるだけじゃなく作り手にもなったのがおもしろいですね。

尾崎:

イベントでは自分で1000個ぐらい包んだりしました。結構早く包めますよ(笑)。
餡にたくあんとシソを入れてみたり、チーズを入れてみたり、いろんな実験をして知り合いに評論してもらったことも。

―ハマるととことん情熱を注ぐタイプなんですね。

尾崎:
そうなんです。これ!っていうのをひたすら作ってしまうタイプで。一時期スクランブルエッグにハマっていた時期があって……ちょっと話が長くなりそうなんですけどいいですか?(笑)

―どうぞどうぞ(笑)

尾崎裕哉さん
尾崎:
スクランブルエッグって、アメリカ式とイギリス式とフランス式があって、材料は同じなんですがそれぞれ作り方が違うんですよ。簡単に言うと、アメリカはちょっと強火でレイヤーを何層も重ねるように作る。イギリスはぐちゃぐちゃとかき混ぜてダマにするスタイル。フランスは耐熱ボールでゆっくりと水蒸気を当てながらレアな感じに仕上げるっていう。……こんなことを研究していました(笑)

―食への情熱がすごいですね。

尾崎:
うちの母がグルマンで、タイ料理ならここ、ベトナムのフォーならここ、みたいにお気に入りがあって。アメリカは現地の人が移住してお店をしていることが多いので、本場の味がいろいろ味わえたんです。そんな環境のせいか食にうるさくなってしまいました。でも不思議なことに、音楽をやっている人って食にこだわる人が多い気がします。

関西では釣りや一人ごはんも!

―関西に来ることも多いのでしょうか?

尾崎:
結構ありますよ。知り合いに船に乗っけてもらって淡路島で太刀魚を釣ったり、友人がやっている大阪の『soba MAREN』に行ったり。よく一人で行くのは梅田の『しゃぶ亭』です。昨日も行きました(笑)
尾崎裕哉さん

―お酒もお好きなんですよね。

尾崎:
はい。家だと大体、ウイスキーと焼酎ですかね。あとはジンも好きです。バーテンダーのアニメを見てから、マティーニを作るのに憧れてしまって。シェーカーとジンとベルモットを買って、家で実験しました。ホテルのバーにも飲みに行って、自分との違いを感じたりも。

―やっぱりとことんやってみるんですね(笑)

尾崎:
自分もできるんじゃないか? という錯覚があるんです(笑)。それを経て、「いや、プロはやっぱりすごい」となるんですけどね(笑)

―お酒には何かアテを合わせますか?

尾崎:
居酒屋では枝豆と梅水晶、エイヒレやあたりめが好きです。

―渋いですね(笑)。とろける甘い愛の話からお酒のアテの渋い話まで、幅広く教えていただきました。ありがとうございました!

尾崎裕哉さん

profile

尾崎裕哉さん

シンガーソングライター

尾崎裕哉

1989年生まれ。2歳の時、父・尾崎 豊が死去。母と共に渡米し、10年間ボストンで過ごす。2016年に、Digital 1st Single『始まりの街』をリリース。同年、テレビで父の楽曲「ILOVE YOU」を熱唱し大反響を呼ぶ。2020年に1stアルバム『GOLDEN HOUR』発表。幅広く音楽活動を行う一方で、2020年に友人と共に『雅梅餃子』をプロデュース。フードイベントにも参加するなど、食関連の活動も行っている。2025年2月14日(金)、箕面市立文化芸能劇場にて、「Love Light 2025」開催。