子どもとごはんvol.11:パパ料理人目線が光る、京都・五条『ハシヤとナカセ』

子連れでの食事は、行き先を選ぶものですよね。連載「子どもとランチ、ときどきディナー」では、お子さまウェルカムなお店を紹介します。
今回訪れたのは、イタリア料理店で経験を積んだ店主による和洋中のボーダレスな料理が楽しい。『ハシヤとナカセ』
子どものリクエストに合わせたメニューを作ってくれるうえに、ベビーカーで入店できるゆったりとした席や、おむつ替えシートまで! 16時オープンというのも嬉しいポイント。パパ料理人だからこその目線が嬉しい居酒屋です。

居酒屋で間口を拡大!

2022年5月に誕生した『ハシヤとナカセ』は京都・五条の民家をリノベーションした居酒屋。ゆったり広いカウンターやベビーカーも置けるテーブル席、吹き抜けの開放感あふれる空間など洗練の雰囲気が漂います。

店主の端谷隼さんは名店『イル・ギオットーネ』や『ヴィネリアt.v.b』などイタリアンレストランで経験を積んできた経歴の持ち主。元同僚の料理人・中世宏樹さんを迎え、独立開業しました。

独立前のコロナ禍中、限られた時間の中で食事をするお客を見て、二人が感じたのは「おのずと食事の時間が長くなるコースではなく、限られた時間の中でも、好きなものを好きなだけ楽しんでもらえるア・ラ・カルトの料理を提供したい」という思い。

さらに「自分たちも、イタリアンだけでなくいろいろな料理を作りたくて」と端谷さん。“居酒屋”にすることで間口を広げ、和洋中のジャンルレスな料理を提供します。

子連れにも寛容で温かい空気が嬉しい

ところで自身も子どもを持つパパだという端谷さんは「小さな子どもがいると行けるお店が限られてしまう」と実感したことから、独立する時は子どもウェルカムの店にしたいと考えたそう。

「例え赤ちゃんが泣いたりしても、うちのお客様は話しかけてくれるなど、理解してくれて温かいので安心して欲しいですね。
それに、小さい時から外食に連れて行き、外の環境になれた方が大きくなってから食事に集中できるようになるのではないでしょうか。
小さなお子さんがいるパパやママこそ来て欲しい」と話します。

調理を担うオーナーの端谷さん(右)とサービスや日本酒のセレクトを担う中世(左)さんの男厨コンビ。お二人ともパパだからこそのサービスがそこここに。
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パパ料理人の目線が素敵

キッズメニューはメニュー表には無いものの、子どもが大好きなカルボナーラやミートソースのパスタは常備。

さらに自分の子どもの好みに合わせて料理を選べるのもア・ラ・カルトの店の魅力です。みんが大好きなフライドポテトもありますよ。

カルボナーラ
カルボナーラ1600円。太めのモチモチした麺に「龍のたまご」を使った濃厚ソースがたっぷり。この他、肉のラグーのパスタなども。
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写真のカルボナーラは意外にもソースがたっぷり、というより“どっぷり”。そのココロは?

「お子さんって食べるのに時間がかかると思うので、食べている間に乾いてボソボソにならないよう、ソースは多めで提供しています」と話す端谷さんの言葉に感激。

パパ料理人目線でしか分からない、細やかな気遣いとサービスが随所に光っています。

広々とした2階と大テーブル
2階は5名以上で予約できる吹き抜けのワンフロアで、最大8名が座れる大テーブルが。階段の上り下りに不安のない小学生以上の子連れや2世帯利用、3世帯利用などにぴったり。
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子連れに嬉しいポイントまとめ

・子どもに合わせたア・ラ・カルトメニュー
・子ども用のカトラリー、お皿、コップあり
・2階は貸し切りもOK
・ベビーカー入店可能
・トイレにおむつ替えシートあり
・子ども椅子あり

おむつ替えシート
子どもイスの用意やトイレにはありがたいおむつ替えシートまで設置。
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子どもとランチ、ときどきディナー

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writer

佐藤 良子

satoryoko

料理取材に徹して20年の食ライター。歴史が好きなため、料理史の観点から見るレストラン取材がライフワーク。日々賑やかな小学生2児の母。
instagram@ryocosugar