京都・五条『ハシヤとナカセ』心が躍る、自由度高きア・ラ・カルト

閑静な住宅街の民家の並び。2022年5月、京都・五条の一角に誕生した『ハシヤとナカセ』は名イタリアン出身の店主二人による自由闊達な居酒屋です。16時から開いていて、カウンターだけでなく、テーブル席や広々とした2階まで。居心地がよく、訪れるたびに違う料理が並ぶア・ラ・カルトに心が踊ります。 居酒屋ですが、大人はもちろん、子連れでも訪れられる温かなお店です。

余白のある店づくり

京都・五条の民家をリノベーションし2022年5月に誕生した『ハシヤとナカセ』。

店主の端谷隼さんは名店『イル・ギオットーネ』や『ヴィネリアt.v.b』などイタリアンレストランで経験を積んできた経歴の持ち主。元同僚の料理人・中世宏樹さんを迎え、独立開業しました。

独立前のコロナ禍中、限られた時間の中で食事をするお客を見て、二人が感じたのは「拘束時間のあるコースではなく、限られた時間の中で好きなものを好きなだけ楽しんでいただきたい」という思い。

さらに「自分たちも、イタリア料理だけでなくいろいろな料理を作りたくて。居酒屋にすることで、お客様のリクエストにも応えられて、毎回ガラリと違う料理ができる。そうした余白の多さを作りました」 と端谷さん。間口を広げた自由闊達な料理が特徴です。

調理を担うオーナーの端谷さん(右)とサービスや日本酒のセレクトを担う中世(左)さんの男厨コンビ。
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訪れるたびに変わる自由な料理

メニューには居酒屋の定番にヒネリを加えたものや「夏は辛いものが食べたくなるからピリ辛い料理が多め」と話すアジアンテイストの一品、四季を移した和の食文化を感じる一品、スタンダードなパスタなど、ワクワクする多彩なバリエーション。

「自分自身、酒場が大好きなのでいろいろなところで食べてきた食の経験やアイデアを盛り込み、作ったら即メニューに載せます」と端谷さん。訪れるたびにメニューが入れ替わります。

1階はカウンターとテーブル(4席×2テーブル)。5名以上で使える2階は8名までの大テーブルが。大皿で出てくるコース4000円〜(ドリンク別)も5名以上要予約で注文可。
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和洋・人気の料理をご紹介

ある日のアテは、枝豆を生の状態からバターをひいたフライパンで焼き、醤油で味をつけ仕上げにスジアオノリをかけた「焼枝豆 あおさバター」。焼く際にサヤの中で蒸し焼きにされた枝豆の絶妙な食感と「つまむ指までおいしい」というアテです。

さらにイタリア料理の経験から春巻きにチーズとバジル、トマトを包んだ「春巻きマルゲリータ」は大人から子どもまで大人気の名物メニュー。

予算は食べて飲んで5000円〜8000円。春巻きマルゲリータ2本800円。つまむ指までねぶって楽しみたい、焼き枝豆あおさバター700円。グラスワイン700円〜。
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「造り代わりに」と用意する「本日の海鮮盛り合わせ」は、ハモの磯辺揚げや薬味や茎わさびで和えたホタテのわさび和え、マグロとアボカドのなめろう、タイの酒盗和えなど呑ませる酒肴がもりだくさん。

本日の海鮮盛り合わせ一人前2000円(写真は2人前)。「値段ではなく、銘柄で選んで欲しい」という日本酒は90mlのグラス600円均一、180mlの1合1000円均一の明瞭会計が素敵。
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季節で入れ替わる中世さんセレクトの日本酒が進まずにはいられません。その他、ワインや瓶ビール、果実酒などアルコールの幅広さも居酒屋の醍醐味。

16時という早めの開店も覚えておきたいポイントで、サクッと一杯の使い方も最高。2024年には近所の湯浅会館に立ち飲み屋もオープンしたので、ハシゴするのも楽しそうです。