
そうめんの薬味20選!定番から、ひと味違う変わり種まで
シンプルな麺の味わいを引き立て、食事を楽しく彩る「薬味」は、そうめんをよりおいしく食べるための重要なパートナーです。
ねぎや生姜といった定番のものから、手軽だけれど意外な組み合わせの変わり種まで、そうめんに合う薬味をご紹介します。
そうめんに合う定番薬味8選
まずは、そうめんに合う定番の薬味を8つご紹介します。
①ねぎ
そうめんの薬味として最も一般的なねぎは、種類も豊富です。青ねぎは香りが強く、彩りも鮮やかなのでアクセントになります。白ねぎは辛味が強めで、食感を楽しめます。万能ねぎは手に入りやすく、切りやすいのが魅力です。
ねぎには疲労回復や風邪予防の効果があるとされ、夏バテ防止にも役立ちます。ビタミンB1の吸収を助ける働きもあります。
②生姜
独特の辛味と香りで食欲増進効果が期待できる生姜。使い方は主にすりおろしと千切りの2種類があります。
すりおろした生姜は、つゆ全体に風味が広がります。すりおろす際は繊維に対して垂直方向にすりおろすと辛味成分がより引き出されます。千切りにした生姜は食感が残り、噛むたびに香りが広がります。繊維に沿って薄く切ると食べやすくなります。
生姜には体を温める効果があり、冷たいそうめんを食べても体が冷えすぎないようにしてくれます。また、殺菌作用もあるため、食中毒が心配な夏場の食事に適しています。
③ミョウガ
初夏から秋にかけて旬を迎えるミョウガは、独特の香りと歯ごたえが特徴です。旬は6月から10月頃で、特に7月から9月にかけて出回る夏ミョウガは香りが強く、そうめんの薬味に最適です。
切り方は、縦半分に切ってから薄切りにする方法、小口切りにする方法、千切りにする方法があります。薄切りは見た目が美しく、小口切りは食べやすさが特徴です。
千切りにすると香りが強く出ます。ミョウガには食欲増進効果があり、夏バテで食欲が落ちているときにもおすすめです。抗酸化作用や消炎作用もあるとされています。
④大葉
「和のハーブ」とも呼ばれる大葉は、爽やかな香りが特徴です。鮮度が命なので、使用直前に洗い、水気をしっかり切ってから使いましょう。
千切りにするのが一般的で、数枚重ねてクルクルと巻き、端から細く切るとキレイな千切りができます。切った後は水にさらすと香りが和らぎ、色も鮮やかになりますが、長くさらすと香りが飛んでしまうので注意が必要です。
⑤大根おろし
さっぱりとした味わいとほんのりとした辛味が特徴の大根おろし。大根は部位によって味が異なります。先端部分は辛味が強く水分が少なく、中央部分は甘味と辛味のバランスが良く、根元は水分が多く甘味が強いです。
おろした後の水分調整も重要です。水分が多すぎるとつゆが薄まるので、軽く絞って水気を切りましょう。辛味を抑えたい場合は水にさらしてから使用します。
大根おろしには消化酵素が含まれており、食欲不振時や消化不良のときにも効果的です。ビタミンCも豊富で、夏バテ防止にも役立ちます。
⑥わさび
独特の辛味と風味でそうめんに深みを加えるわさび。少量でも存在感があります。
使用量は個人の好みによりますが、めんつゆ大さじ1に対して3mm程度絞り出す量が一般的です。辛味成分は揮発性があるため、食べる直前に加えるのがポイントです。少量を加えてから味を見て調整しましょう。
わさびには抗菌作用があり、食中毒予防に効果があるとされています。また、血行を促進する効果もあります。
⑦白ごま
香ばしさとコクを加える白ごまは、見た目にもアクセントをつけます。そのまま使うよりも、一度炒ってから使うと香ばしさが増します。
使い方は、そのままふりかける方法、すりごまにする方法、練りごまにする方法があります。そのままふりかけると食感を楽しめ、すりごまにすると香りが強く出ます。練りごまにするとコクが増し、つゆに溶け込みやすくなります。
白ごまには良質な油脂が含まれており、疲労回復や美肌効果が期待できます。カルシウムも豊富で、栄養価も高い食材です。
⑧のり
磯の風味を加えるのりには、「焼きのり」「味付けのり」「刻みのり」「もみのり」などがあります。焼きのりはパリッとした食感が特徴で、味付けのりはそのままトッピングとして使いやすいです。刻みのりはつゆに溶け込みやすく、もみのりはふんわりとした食感です。
のりにはミネラル、特にカルシウムや鉄分が豊富に含まれています。食物繊維も多く、健康面でも優れた食材です。
■定番の薬味で作る人気料理家の夏のちらし寿司
ごはん同盟の夏のちらし寿司
マンネリ解消!変わり種薬味12選
毎日そうめんを食べていると、どうしても味に飽きてしまうことがあります。そんなときは変わり種薬味を取り入れてみましょう。
①ごま油
香ばしさとコクを加えるごま油は、冷たいそうめんに数滴垂らすだけで風味がアップします。
使用量は控えめにするのがポイントで、つゆ大さじ1に対して2〜3滴程度から始めて調整しましょう。熱に弱いので、冷たいつゆに加えるか、食べる直前にかけるのが理想的です。
②柚子胡椒
柚子の爽やかな香りと唐辛子の辛味が特徴の柚子胡椒は、少量加えるだけで独特の風味がアクセントになります。
強い風味と辛味を持つため、少量からスタートして調整しましょう。目安はつゆ大さじ1に対して小さじ4分の1程度です。つゆによく溶かし、細切りのねぎや白ごまを加えるとバランスが良くなります。
③梅干し
爽やかな酸味をプラスする梅干しは、夏の食欲を刺激します。
梅干しをつぶして種を取り除き、つゆに混ぜると風味が広がります。細かく刻んでトッピングすれば食感も楽しめます。
梅干しには疲労回復や殺菌効果があり、夏バテ防止に役立ちます。クエン酸も豊富です。
④トマト
トマトは、そうめんにフレッシュさと爽やかな酸味を加えてくれます。
小さめの角切りにすると食べやすく、つゆとよく絡みます。くし形に切ると見た目が華やかになり、ミニトマトを半分に切って使うのも簡単でおすすめです。また、湯むきして種を取り除くと、よりなめらかな食感になります。オリーブオイルと合わせると洋風の味わいになりますよ。
⑤オクラ
そうめんにとろみと独特の食感をプラス。
塩でもんで水洗いし、さっと茹でてから冷水にさらします。これによりアクが抜け、鮮やかな緑色が保たれます。料理に使いやすいよう、輪切りにするのが一般的です。
オクラには食物繊維やビタミンが豊富で、夏バテ防止や整腸作用も期待できます。また、オクラのネバネバ成分は胃の粘膜を保護する働きがあるとされています。
■プロのアレンジ
『日本料理 輪』の2種の野菜煮和え麺
『由堂(よしたか)』の鰯のつみれにゅう麺
⑥天かす
カリカリした食感と香ばしさにハマる天かす。
食べる直前に加えることで食感を保つことができます。時間が経つとつゆを吸って柔らかくなるので、少量ずつ加えながら食べるのがおすすめです。
市販の天かすだけでなく、天ぷらを作った際の余りの衣で自家製天かすを使ってもおいしいですよ。
⑦チーズ
チーズは、そうめんに意外な組み合わせながらも、コクと旨みを足してくれます。特に粉チーズはそうめんとよく絡み、洋風の味わいに仕上がります。
粉チーズ(パルメザンチーズなど)はそのままふりかけたり、つゆに混ぜたりして使います。モッツァレラやカマンベールなどは小さく切って、そうめんの上にトッピングするのがおすすめ。また、クリームチーズを溶かしてつゆに混ぜると、濃厚でクリーミーな味わいになります。
オリーブオイルやレモン汁、黒胡椒などを加えると、より本格的な洋風テイストになります。また、トマトやバジル、にんにくなどの洋風食材と合わせると、パスタのような味わいに。
⑧パクチー(コリアンダー)
独特の香りと爽やかな風味が特徴で、そうめんに加えれば、一気にエスニック風の味わいに。
葉と茎の部分を適度な長さに切り、食べる直前にトッピングするのがおすすめです。パクチーの香りは時間が経つと飛んでしまうため、最後まで香りを楽しみたい場合は、少量ずつ加えながら食べるとよいでしょう。
ナンプラーやライムの果汁、唐辛子などのエスニック系調味料を合わせると、さらに本格的な味わいになります。また、ミントやバジルなどのハーブと組み合わせると、複雑な香りが楽しめます。
⑨アボカド
クリーミーで濃厚な味わいと、見た目の鮮やかな緑色が特徴です。
完熟したものを選び、適度な大きさに切ることがポイントです。サイコロ状に切ったり、スライスしたり、潰してソース状にしたりと、さまざまな使い方があります。
アボカドの酸化防止には、レモン汁やライム汁を少量かけておくのが効果的です。また、アボカドは塩味との相性が良いので、岩塩や醤油などで味を調えると、よりおいしく食べられます。
アボカドは洋風の具材ですが、和風のつゆとも好相性。特にわさびやしょうゆと一緒にどうぞ。
⑩にんにく
にんにくは、そのパンチのある味わいが、さっぱりとしたそうめんのアクセントになります。
生のにんにくはスライスやみじん切りにして使うと、強い香りを楽しめます。風味を抑えたい場合は、オリーブオイルでソテーしたり、ロースト(丸ごと焼く)したりすると、まろやかな甘みのある風味になります。
⑪唐辛子
ピリッとした辛味でそうめんに刺激を加える変わり種薬味。汗をかき、体が自然と冷える効果もあります。
唐辛子をそうめんの薬味として使う方法はいくつかあります。一般的な七味唐辛子をふりかけるのが最も手軽です。また、輪切りの唐辛子を油で炒めたラー油を少量垂らす方法もおすすめです。辛味が苦手な人は、種を取り除いて使うと辛さが抑えられます。
⑫かぼす
爽やかな香りと適度な酸味が特徴のかぼす。特に大分県などの九州地方で親しまれていますが、近年は全国的にも人気が高まっています。
くし形に切ってそうめんに添え、食べる際に適宜果汁を絞るのがおすすめです。また、あらかじめ果汁を絞ってつゆに混ぜてもおいしいです。
かぼすの酸味はレモンやライムに比べてマイルドで、和風のつゆとの相性が抜群です。暑い夏でも食欲を刺激してくれます。
薬味の保存方法と長持ちさせるコツ
薬味を新鮮に長持ちさせるコツをご紹介します。
ねぎは湿気と乾燥のバランスが大切で、長ねぎは濡らした新聞紙で包み冷蔵庫で保存します。生姜は乾燥させないことがポイント。ミョウガや大葉は湿らせたキッチンペーパーで包み、冷蔵保存します。
多くの薬味は冷凍保存も可能です。小分けにして製氷皿に入れたり、ラップで包んだりして保存すると便利です。また、複数の薬味を混ぜたペーストを作っておくと、すぐに使えて便利です。
recommend