全21品! 坂本龍一の軌跡を「食と映像」で巡る特別企画

『タイムアウトマーケット大阪』にて、坂本龍一ゆかりの“味”を堪能できる。
梅田・グラングリーン大阪にある『VS.(ヴイエス)』で開催中の「sakamotocommon OSAKA 1970/2025/大阪/坂本龍一」。この大規模展覧会と連動し、坂本氏がこよなく愛した“フルムーンと食”をテーマにしたコラボ企画が、同エリア『タイムアウトマーケット大阪』にて9月27日(土)まで開催中。マーケット内の17の名店とタイムアウトバーが、手掛ける21品のメニューを全公開!

坂本龍一が愛した“食”を、ここ大阪で。

日本を代表する音楽家であり作曲家の坂本龍一氏。細野晴臣氏、高橋幸宏氏と結成したYMO(イエロー・マジック・オーケストラ)で、世界的なシンセサウンドを広め、ソロとしても映画音楽や現代音楽で高い評価を受け続けた。
また、「戦場のメリークリスマス」、「ラストエンペラー」などで国際的に活躍。環境や平和活動にも尽力するなど、ジャンルを超えて音楽と社会を結びつけた稀有な存在。1990年にはアメリカに移住し、ニューヨーク州を拠点に活動をした。

坂本氏が遺したものを共有化する試みが「sakamotocommon」。2024年末の東京・銀座に続き、大阪初となる展覧会がグラングリーン大阪『VS.』で開催中。
さらに会場から徒歩5分。グラングリーン大阪 ショップ&レストラン 南館にある『タイムアウトマーケット大阪』では、『VS.』での大規模展覧会と連動し、2つのコラボレーションを実施中だ。

Ryuichi Sakamoto Osaka:Foods, Films & the Full Moon」
-坂本龍一 大阪:食と映像、月に導かれて-

坂本龍一ポスター
開催は〜9月27日(土)まで。
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“フルムーン”をテーマに蘇る、坂本氏ゆかりの味。

マーケットにある17の名店とタイムアウトバーが手がけるのは、坂本氏の作品にも登場する“フルムーン”をテーマにした料理の数々。さらには、坂本氏がこよなく愛した“あの味”や“あの酒”も。

このコラボメニューの裏側には、坂本氏のマネージャーやプロデューサーから出てきた数多のエピソードがあるという。
「NYから帰国するたびに、大好きなあの店に伺いました」
「坂本が愛した食前酒といえば、このお酒」
「アイスクリームとソフトクリーム、その両方が好きでしたね」
「晩年は“好きなものを食べよう”と、大好きだった肉料理も解禁していました」
そこには「1食たりとも無駄にはしたくない」という坂本氏の、食への飽くなき思いが窺えるのだ。

フルムーンを愛でて味わう14品

1. 月の甘いしずく串揚三景/kushiage001 produced by kushiage010(串揚げ)
かぼちゃ・さつまいも・白玉の甘い串揚げ三景。秋の満ちゆく月を表現。

2. お月見つくね 〜メレンゲ雲と芽ねぎ すすきの夜景仕立て〜/あやむ屋(鶏料理)
まん丸い鶏つくねに讃岐卵を添え、卵白の雲が漂う月見仕立て。

『タイムアウトマーケット大阪』「sakamotocommon」kusiage、あやむ屋
左/『kushiage001 produced by kushiage010』の月の甘いしずく串揚三景(1300円)串揚げ3種は素材の自然な甘みが印象的。右/『あやむ屋』のお月見つくね 〜メレンゲ雲と芽ねぎ すすきの夜景仕立て〜(1000円)。
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3. パニカリムーン/渡邊咖喱(カレー)
インドのストリートスナック「パニプリ」をアレンジ。満月に見立てたサクサクのパニ(揚げた球体状の皮)に、スパイスのポテトサラダを詰め、赤玉ネギのピクルスで爽やかさをプラス。自慢のとんかつカリーのルーを注いで味わう一品。

4. 満月のネギ焼きキノコの銀あん仕立て/コアラ食堂(お好み焼き・鉄板焼き)
卵をたっぷり用いた生地を満月に見立てたネギ焼き。マイタケやシメジと共に、秋の味覚を堪能したい。

『タイムアウトマーケット大阪』「sakamotocommon」渡邉、コアラ
左/『渡邊咖喱』のパニカリムーン(800円)は、絶妙な酒のアテに。右/九条ネギをたっぷり使った『コアラ食堂』の満月のネギ焼きキノコの銀あん仕立て(1600円)。
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5. Pepperoni for【BTTB】
6.Pepperoni for 【async】/PIZZA TIMEWARP ∈ LACERBA(ピッツァ・イタリアン)

【BTTB】は、「原点回帰の一枚。」アルバム「BTTB」をテーマに、拠点であったニューヨークの象徴・ペパロニピッツァをストレートに再現。切り売りが主流のNYスタイルながら、伝統を重視したシンプルな一枚。

【async】は、「非同期の発想で。」アルバム「async」の“非同期”がテーマ。シャンパーニュや日本酒との共作活動など、酒とも深い関係性がある坂本氏。そこでペパロニに、さきいかや味醂干しを合わせ、イタリアの燻製チーズでまとめた酒のアテ風ピッツァ。

『タイムアウトマーケット大阪』「sakamotocommon」LACERBAのピッツァ2種
左/Pepperoni for【BTTB】(2750円)。右/Pepperoni for 【async】(3630円)。彩るグリーンとオレンジは、偶然にも【async】のジャケットデザインと呼応。
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7. 2色のルナ・タコス/覇王樹 タケリア(メキシカン・タコス)
満月に見立てた自家製トルティーヤを使った2色のタコス。「メキシコに数多くあるトウモロコシの色や種類を知ってほしい」と、粒を茹でてマサを作り、生地を練って焼き上げている。具材はラードでじっくり煮込んだほぐれるほど柔らかな豚肉に、トマト&玉ネギのサルサ。仕上げにキーライムを絞って味わう。

8. TSUKIMI BURGER/CRITTERS BURGER(ハンバーガー)
自家製バンズに、香ばしくジューシーな牛100%のパティ、さらにはフレッシュ野菜がたっぷり。満月のような目玉焼きが全体をまろやかに包む。

『タイムアウトマーケット大阪』「sakamotocommon」SABOTEN、CITTERS
左/毎朝仕込む自家製トルティーヤを用いた、2色のルナ・タコス(1400円)。右/焦がし醤油バターでグリルしたタマネギが、ジューシーなパティの旨みを際立たせるTSUKIMI BURGER(1870円)。
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9. 月夜の一杯 for Ryuichi/座銀 DIVeRSITY(ラーメン)
名曲「energy flow」をイメージし、力強さと心を鎮めるような静けさの融合を表現。ブラックムーン(竹墨チップス)を開けると、昆布と野菜だしのスープに、細麺が浮かぶ。ブッラータチーズやドライトマト、ラムチョップの煮込みで味わいの変化も楽しい。

10. 月と静寂の鴨南蛮うどん/情熱うどん 讃州(うどん)
だしの香りが広がる『讃州』ならではの一杯に、柔らかな鴨肉と香ばしい炙りネギが、味に奥行きを与える。温度卵を崩すと、まろやかさと旨みが、手打ちの自家製麺に心地よく絡む。

『タイムアウトマーケット大阪』「sakamotocommon」座銀、讃州
左/月夜の一杯 for Ryuichi(2000円)は『座銀 DIVeRSITY』の独創的なセンスが光る一杯。右/月と静寂の鴨南蛮うどん(2000円)。『情熱うどん 讃州』の自家製うどんに、いりこ・昆布・鰹から引いただしの香りが広がる。
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11. 月餅と2種だんごと中国茶セット/魏飯焼味(中華・焼味)
中国で親しまれる「月餅」をかわいいパンダ型で。さらには黒あん入り「胡麻団子」、とろけるカスタード入り「ココナッツ団子」もセットに。
香り高い凍頂烏龍茶またはジャスミン茶と一緒に。

12. 海鮮ユッケ 月見仕立て/喜多郎寿し(寿司)
うずらの卵黄を満月に見立てた、華やかな海鮮ユッケ。マグロ、サーモン、白身魚、イカ、光物などを円く重ね端正な姿に。特製ダレとゴマ油を絡めれば、香り立つ旨みが広がる。

『タイムアウトマーケット大阪』「sakamotocommon」魏飯焼味、喜多郎寿し
左/『魏飯焼味』の月餅と2種だんごと中国茶セット(1150円)。月見にちなむ和中スイーツ3種を中国茶と共に。右/『喜多郎寿し』の海鮮ユッケ 月見仕立て(1800円)は、日本酒と一緒に味わいたい。
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13. 和牛すき焼き重 小吸物付き/#肉といえば松田(肉料理)
和牛の「赤身肉たたき」と「牛しぐれ」を重ねた贅沢重。割下には、坂本氏が愛した赤ワインを忍ばせ、まろやかな香りと深みを持たせた。

14. フルムーンチョコレートタルト/Seiichiro, NISHIZONO(パフェ)
温かいチョコタルトと、冷たいバニラアイスクリームに、オリーブ油のオレンジ香を漂わせて。満月の光を映す、見目麗しい一皿。

『タイムアウトマーケット大阪』「sakamotocommon」#肉といえば、Seiichiro
左/『#肉といえば松田』の和牛すき焼き重 小吸物付き(2400円)。里芋で満月、エノキでススキ、菊花で星を映した小吸物と共に。右/『Seiichiro, NISHIZONO』のフルムーンチョコレートタルト(1400円)は、チョコタルトとバニラアイスクリームの温度差も楽しい。
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坂本氏が愛した“あの味”7品を、エピソードと共に。

1. 徳屋の本わらびもち/ぎおん徳屋(和菓子)
坂本氏がニューヨークから帰国するたびに訪れ、味わったのが『ぎおん徳屋』の本わらびもち。和三盆の澄んだ甘みと、とろける質感が堪らない。

2. SAKAMOTO3(サカモトサン)/JULIAN♡SUCRÉ♡ACID(アイスクリーム・ペストリー)
坂本氏のプロデューサーが「坂本は、本当に大好物だったんです」というのは、『ル シュクレクール』岩永歩シェフが監修していた六本木『ブリコラージュブレッド&カンパニー』のパン。ニューヨークから帰国すると、クロワッサンやクロックムッシュを求め一人で来店したり、闘病中も事務所のスタッフが届けてくれたパンを食べるのが生き甲斐だったとか。
そこで『ル シュクレクール』のクロワッサンに、これもまた坂本氏が大好物だった、バニラアイスクリームを3つ挟み、好物の組み合わせに。

『タイムアウトマーケット大阪』「sakamotocommon」ぎおん徳屋、ジュリアン
左/坂本氏は、徳屋の本わらびもち(1390円)のほか、かき氷「抹茶の宇治金時」も好きだったとか。右/SAKAMOTO3(1300円)は、世界でSAKAMOTO-SANと呼ばれている"SAN"も生かしたネーミング。
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3. エチオピア/Mel Coffee Roasters(スペシャルティコーヒー)
坂本氏が好きだったスペシャリティコーヒーが「エチオピア」。果実のような甘みと透明感ある味わいを。

4. きくらげと木の子の 初秋チャプチェ/韓国食堂 入ル(韓国料理)
坂本氏が愛した、きくらげ入りチャプチェを『入ル』流に仕立て、シメジやマイタケなど秋の味覚もふんだんに。ニンジン、玉ネギなど野菜は少し柔らかく炒めることで、きくらげのコリコリとした食感が際立っている。

『タイムアウトマーケット大阪』「sakamotocommon」コーヒー、チャプチェ
左/『Mel Coffee Roasters』のエチオピア(900円)は常時、店頭メニューにある。右/きくらげと木の子の 初秋チャプチェ(1200円)。少し甘めの味付けとゴマ油の香りが食欲をそそる。
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タイムアウトバーでも“坂本氏が愛した、あの味”を提供中。

5.ウンダーベルグ
6.アペロール スプリッツ
7.山崎・山崎12年・山崎 ストーリーオブディスティラリー/タイムアウトバー

ウンダーベルグはドイツ生まれの薬草酒。坂本氏はコンサートや映画祭でヴェネツィアを訪れる際、必ずこのリキュールを愛飲。特に食事や他の飲み物の前に、ストレートで飲むのが好みだったそう。

アペロール スプリッツは坂本氏がこよなく愛した食前酒。ハーブとオレンジがベースのリキュール「アペロール」を、プロセッコ(スパークリングワイン)で割り、ソーダを加えている。口当たりの良さが印象的。

サントリーウィスキー「山崎」のCM曲「Yamazaki 2002」を手がけた坂本氏は、ウイスキーをこよなく愛した一面も。

『タイムアウトマーケット大阪』「sakamotocommon」
左上/ウンダーベルグ(680円)。右上/アペロール スプリッツ(1200円)。下/左から、山崎 (1500円)、山崎12年(2600円)、山崎 ストーリーオブディスティラリー(2700円)。
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フルムーンをテーマに蘇る、坂本氏ゆかりの味・全21品。
期間中は、「sakamotocommon OSAKA 1970/2025/大阪/坂本龍一」鑑賞の前後に、足を運んでみてはいかが。

9月の毎週月曜、貴重なライブ映像を特別上映

コラボレーションはフードやドリンクだけではないのが、今回コラボレーションの見どころ。『タイムアウトマーケット大阪』にあるスクリーンでは、坂本氏の貴重な映像を特別上映。スケジュールは以下の通りで、上映時間はいずれも①16:00〜 ②19:00〜を予定。

■9月15日(月)
『Playing the Piano for the Isolated 2020.04.02』
2020年4月初旬、日本で緊急事態宣言が発令される直前、「音楽で少しでも緊張から解放されたら」との坂本氏の思いから、いち早くライブ配信。 坂本氏が自らの音響彫刻を演奏した唯一の記録として、極めて貴重な作品。

■9月22日(月)
『PERFORMANCE IN NEW YORK: async』
2017年ニューヨークで行われた、世界でたった200人しか観られなかった幻のライブ

■9月29日(月)
『Trio Tour 2011 in Europe』
2011年、ジャケス・モレレンバウム(チェロ)、ジュディ・カン(ヴァイオリン)とのピアノ・トリオでヨーロッパを巡ったツアー映像

食と映像で辿る坂本龍一の世界を、『タイムアウトマーケット大阪』で味わい尽くしてほしい。

アジア初『タイムアウトマーケット大阪』の攻略法!

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