台湾茶と点心に癒される茶藝館。大阪・池田『時光舎』から彼の地へトリップ
商店街に、大正風の茶藝館
阪急池田駅前のシンボルともいえる商店街の細い露地へ。切り絵をモチーフにした看板が印象的な古民家が佇んでいます。
そっと引き戸を開けたら、靴を脱いでお邪魔します。日本のような、台湾のような、いや知らない異国かも…時間までゆっくりと流れだしたように感じる、不思議な空間がそこに。
ランチはお得な「八宝美人粥」セット
香港や大阪のホテルで腕を振るっていたオーナー・福中宏明さんが、『時光舎』を開いたのは2017年のこと。「台湾の“茶藝館”のように。丁寧に手間をかけた台湾、中国料理やお茶で、ゆったりとした時間を過ごしてもらう店」としてオープンし、その思いは現在へと続いています。
11時からのランチタイムに訪れたら、お手頃なのは「八宝美人粥の膳」、「時光舎のごはん膳」という2種のセット。いずれも主食は、中華圏で定番の八宝粥を福中さんがアレンジした特製中華粥「八宝美人粥」。ハト麦やハスの実、数種の豆などをじっくり煮込んだお粥は、ほんのり塩味に癒される一品です。手の込んだ小菜がたくさん付いてきて、“ちょっとずついろいろ食べられる”のがなんとも嬉しいですよね。
さらに、2日前から2名以上の予約限定で、ランチコースや鴛鴦(おしどり)鍋という薬膳火鍋も食べられます!
ティータイムは選べる点心&甘味と台湾茶のセット
この店の看板ともいえるのが、14時~17時のティータイムに提供される飲茶セット。
蓋碗(一人用の蓋付き湯飲み)でいただく台湾茶と、塩味の点心7種・甘味5種の計12種のなかから、4種をセレクトできるんです。小腹が空いたティータイムに丁度良いボリューム感、「ここはやっぱり塩味、甘味2つずつかな…」と選べる、贅沢なセットです。
日曜限定で朝ごはんも
実は毎週日曜日限定で9時~10時半まで、朝ごはんの営業もしています。豆乳スープや八宝美人粥をメインにしたセットがあり、いずれも1100円というお手頃価格。台湾といえば朝ごはんをイメージする人も多いはず。より旅行気分が味わえるかもしれませんね。
台湾茶は15種以上
食べずとも、15種以上の台湾茶を蓋碗でいただくことができます。香りのよい温かなお茶がゆっくりと胃に流れると、日常を忘れてほうっと静かな気持ちに。この1杯のために、この池田駅で降りても後悔はありません。
お茶はすべて、福中さんが現地で吟味して仕入れてきたものばかり。「日本では烏龍茶というとみんなが同じものをイメージするかもしれませんが、台湾には緑茶みたいなものもあれば、紅茶みたいなものも。色は薄いけれど、香りが立っていて、そういうところが魅力ですね。歴史をさかのぼると、実は日本統治下の影響もあったりして…」と、福中さんのお話から、その奥深さに圧倒されます。
台湾に魅せられたご店主
『時光舎』のオープン前から、コロナ禍を除いて毎年台湾を訪れている福中さん。台中や台南の街や山村を訪ね、原住民や客家(ハッカ。大陸から移住してきた人々)の独特の文化に触れ、そこで出合った料理を自分なりにアレンジし、お店の味へと落とし込んでいます。例えば先ほどの「ごはん膳」のスペアリブに使っていたスパイスは、原住民の馬告(マーガオ)という珍しいものなのだとか。
福中さんは、「行く度に新しい発見があって、行けば行くほど“わからなくなる”」のが、台湾の魅力だと言います。「うちを台湾文化の入口として、もっと知っていただけたら嬉しいですね」。
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- 店名
- 時光舎
- 住所
- 大阪府大阪市栄町3-13
- 電話番号
- 072-751-9200
- 営業時間
- 11:00~17:00LO(火曜は14:00LO、15:00閉店)
- 定休日
- 水・木曜
- 交通
- 阪急池田駅から徒歩3分
- 席数
- 1Fテーブル12席、2Fテーブル7席
- メニュー
- ランチコース4000円、鴛鴦鍋4000円(いずれも要予約)、台湾パイナップルケーキ450円、台湾茶800円~。
- 公式サイト
- https://jikousha.com/
- https://www.instagram.com/jikousha/
writer
amakara.jp編集部
amakara.jp
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